自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

仏像を作る 其の四

2024-07-22 08:49:44 | 模型

仏像(とは言えないかも)の製作ですが、いよいよ仕上げ塗装に入ります。

その前に、頭の形状を修正しました。

頭を細い筋彫りをやめて深い溝を入れました。

これでますますジンギスカンナベの様な形になりました。

これに粘土を盛って表面仕上げをし、粘土の乾燥後、下地の焦茶色を塗りますが、大きさが大きいのでエアーブラシのようなものではなく、ホームセンターで買って来た「水性カラースプレーのチョコレート色」を吹き付けました。

水性缶スプレーは乾きがちょっと遅いので、扇風機の風を当てて乾燥を早めます。

本当にチョコレート色です。

ツヤは気にしません。

これに、アクリル絵の具の「バーントシェンナー」「ローシェンナー」「白」「黒」等混ぜて赤錆色を作り、髪コッピに入れて水を加えてシャバシャバにしたものを大胆に刷毛で塗り付けます。

これをボロ切れで軽く拭き取ります。

へこんだ部分に錆色が残るように拭き取ります。

アクリル絵の具を刷毛で塗った時、弾いてしまう事がありますが、その時は絵の具に食器洗いの洗剤を一滴垂らします。

そうすると表面張力が無くなり、プラの表面でも水性絵の具が弾かなくなります。

そして、写真のように錆色が付きましたが、これが乾くと色が薄くなります。

薄くなったらもう一度同じ事をして錆色を追加します。

布で拭き取って行く際に全体を磨いて行きますが、その時点でだいぶ金属っぽくなって来ます。

このままでも結構鉄っぽくなりましたが、いつもの鉛筆の粉を擦り付けます。

HBくらいの鉛筆の芯を240番位のサンドペーパーに擦り付けて粉にし、それをフェルトにすくい、全体に擦り付けます。

特に出っ張ったところをしつこく擦ります。

このような鉄らしいテカリが出て来ます。

やりすぎると嘘っぽくなるので程々にします。

この写真は翌年の年賀状にしました。

これで「持国天」の製作は終わりました。

今年の「米子工芸会」の作品展で、このスタチューも展示します。

以前アップした「烏天狗」や、「ル・フォーショーリボルバー」や、「百鬼丸」も展示の予定です。

今まで製作したフィギュアを一斉に展示する予定ですので、興味のある方は、2024年11月17日から米子市美術館、第37回米子工芸会作品展にお越しください。

私の作品の他にも沢山の工芸作品があり、色々楽しめると思います。

よろしくお願いします。

 

 

 

 


仏像を作る 其の三

2024-07-21 09:31:22 | 模型

連日アップしている「仏像」のフィギュアというかスタチューですが、スタイロフォームから粘土の塊になります。

学校の美術室で見かける胸像の石膏像ですが、たいてい正面は見ていない様で、斜め前を見ているパターンが多い様です。

そこで、一旦首をカットして、角度を変えてみました。

少し斜め前を見ている様に目線も変えました。

さらに、歯や鎧の飾りも追加して行きます。

ウッディー粘土を水で練って柔らかくし、指で押し付ける様に塗り込みます。

塗った粘土は扇風機の風を当てて乾かします。

耳の形状を製作。

だいぶ仏像っぽくなって来ました。

髪の毛の表現も、仏像らしい感じに整形します。

頭の被り物が、ジンギスカンの鍋の様です。

色んな資料を見てみると、もっと立体感がある様なので、修正します。

頭の線は筋彫りではなく、深い溝の様な仕上げなので、せっかく粘土を持ったのですが、一度削って整形しなおします。

こんな感じで作りながら首の角度を変えたり、仕上げを変えたり、試行錯誤の連続です。

これを繰り返し、納得の行く形状になったら、今度は塗装ですが、鉄の鋳物の様な重々しい仕上げにします。

スタイロフォームの軽い感じに見えない様に仕上げます。

ここからが腕の見せ所です。

続く!

 

 


仏像を作る 其のニ

2024-07-20 08:45:57 | 模型

今年の2024年11月17日から22日に、「第37回米子工芸会展」が、開催されます。

会場は鳥取県米子市美術館です。

ここで、私の企画展として、フィギュアの展示をすることになりました。

今まで、米子工芸会で製作、展示して来た作品(フィギュア)を展示する予定です。

今回、アップしている「仏像」の記事は、米子工芸会のために初めて製作した作品です。

最初の展示は、手元にあったフィギュアを展示したので、工芸会のために製作していませんでしたが、この仏像は、工芸会のために製作した物です。

やはり、伝統工芸の作品の並ぶ中、美少女フィギュアはその場に合わないだろうと考え、何がいいのか色々考えて、「仏像」ならその場に並んでいてもおかしくは無いか?と考えて作ることにしましたが、観音様や、如来様の様なキャラは私らしく無いので、やはり「四天王」の中から一番恐ろしい顔の「持国天」を作ることにしました。

「四天王」の四柱はどれも恐ろしい顔で、中国の甲冑を着ていてかっこいいですね。

これを石膏像のスタチューにして作ったら面白いのでは?と思って作りました。

製作はいつもの様にスタイロフォームを貼り合わせ、大きなブロックを作り、それを削り出します。

それに、ウッディー粘土を塗って表面仕上げしつつ、細かい造形を施します。

顔はフィギュアの命ですので時間をかけて表情を仕上げます。

さらに、細かい装飾を追加します。

少しずつ鎧や被り物の装飾を加えます。

花のような飾りが付きました。

パーツの隙間埋めと接着を兼ねて、ウレタンフォームを注入しています。

こんなイメージになりました。

この表面に粘土を塗って鋳物の様なでこぼこの有る仕上げを表現します。

色んな粘土を試してみたところ、高級な石粉粘土より、安い紙粘土の方が鋳物っぽい仕上がりになるのに気がつきました。

安い粘土の中でも「ウッディー粘土」が安く食いつきが良く、水をつけて練ってから塗りつけると非常に伸びが良いので、これ以降ほとんどの作品に使っています。

以前は一個350円程度でしたが、今現在600円くらいになってしまいました。

スーパースカルピーも良く使いますが、これも1700円から4700円になりました。

何でもかんでも高くなり困ります。

私の様に大きな作品を作ることが多いものにとって、材料の高騰は死活問題です。

なんとかならんかな〜。

このスタイロフォームの塊が、どんどん変わってゆきます。

続く!

 

 


仏像を作る 其の一

2024-07-19 08:35:39 | 模型

今年2024年の11月17日〜22日まで、「米子工芸会」の37回作品展が開催されます。

私が、この米子工芸会に加入してもう10年くらいになりますが、「フィギュア」と言うジャンルが「工芸」として認められるのか?といつも思います。

会長さんは、「これからの時代は、フィギュアも工芸品として扱うべきだ。」と言われてますが、毎年、私の作品だけ会場で浮いている様な気がします。

大昔、ビスクドールや、市松人形など、子供の愛玩人形の様な物だったのが、今や美術品として扱われています。

今現在のフィギュアは、何十年か経つと芸術品になるのでしょうか?

それまで私は生きていないでしょうから、真意はわかりませんが、今年の「米子工芸会」の展示で、私の作品の「企画展」をすることになりました。

今まで展示したものを一堂にまとめて「米子市美術館」に展示します。

もちろん他の方々の木工作品、陶芸、刺繍、レース編み、フィッシュカービング、ガラス工芸品等も同時に展示されます。

まだ少し先の事ですが、今年は色々忙しい日が続きます。

と言う事で、今回から「米子工芸会」向けに製作した「仏像」の製作記事をアップします。

この作品は米子工芸会に展示するのに何がいいのか?

初めの頃は良くわからなかったので、仏像なら工芸っぽい?と思って製作することにしました。

50ミリのスタイロフォームを何枚も貼り合わせ、熱線ヒーターやカッター、木工ヤスリ等で削り出します。

こんな感じになります。

目玉を入れて、大きな口を開けて、「なんじゃこりゃ」ですね。

それに上半身しかありません。

全身を作るのは大変なので、良く見かける石膏像の様な形にしました。

学校の美術室に置いてあるやつです。

仏像を石膏像のような形で作り、仕上げは鉄の様な鋳物っぽい仕上げにしました。

製作にはいつもの「ウッディー粘土」を薄く塗り込み仕上げます。

この様な顔ですが、「仏像」なんです。

これは、「四天王」の「持国天」の「スタチュー」です。

完成したら、高さが85センチほど有る大きな物です。

頭にはまだ飾りが付くので大きくなります。

顔立ちは怒った物にしたかったので、表情筋を強調して作りました。

製作には、下地にウッディー粘土を一度塗り、乾燥させながら少しずつ盛って整形します。

一度にたくさん盛ると、乾燥しにくくなりますし、ヒビが入りやすくなります。

粘土の乾燥には扇風機を使います。

本来、仏像の様な物は朽ち果てない様な素材を使うので、鉄の様な錆びたり朽ちたりする素材は使わないはずなので、作ってみたら面白いのでは?と思い、製作しました。

実際には鉄の仏像という物もある様です。

ただ、青銅の様な素材より型に流し込んで整形するのが難しかった様で、あまり造られなかった様です。

この粘土の塊がどんな風に変わるか?

続きます。

 


ハルシオン エイリアン3 完成写真

2024-07-18 07:18:27 | 模型

昨日完成をアップした「ハルシオン製エイリアン3」のプラモデルですが、背景など、とっ散らかった状態の写真でしたので、ちゃんと写した写真をアップします。

その前に、「ハルシオン」と言うメーカーですが、「韓国製」と以前書きましたが間違いでした。

「ハルシオン」は、イギリスのメーカーで、製造を韓国工場で行っていた様です。

我が家に有る「プレデター」のプラモデルは「ハルシオン製」ですが、箱には「ツクダオリジナル」と書いて有り、中のパーツの入っているポリ袋にはmade in Koreaとなっています。

良く調べてみたら、「ハルシオン」はイギリスのメーカーだった様です。

一時期ツクダオリジナルの名前で日本国内に発売されていました。

非常に良くできた製品を数多く発売していましたが、最近の新製品が全く無いので活動していない感じです。

「ハルシオン」は、プラモデルの他に、ソフビキットや、キャストとソフビの組み合わせたガレージキット的な製品も数多く発売していました。

非常に技術の高いメーカーだったので、また復活してほしいですね。

と、前置きが長くなりましたが、エイリアンの完成写真です。

完成写真を見て貰えば分かると思いますが、これがプラキットと思えません。

ソフビか、ガレージキットの様です。

金型から射出成形されたものには見えません。

特に改造したわけではないので、完全に素組みです。

塗装は色々手間が掛かりますが、丁寧に仕上げたらとても良い物になるキットです。

今でも通販なら手に入れることができる様なので、見つけたら買うことをお勧めします。

このメーカー、他にも「エイリアン ノストロモ号」や、「ナルキッソ」、「スペースジョッキー」、「エイリアン2 パワーローダー」、「1/9 プレデター」などかなり珍しいキットがラインナップされています。

品薄で、値段も高くなっていますが、非常に良くできたキットです。

買って損は有りません。

一度手に取ってみてください。

欲しくなりますよ。