(有)大津屋 駅前本店

湖西の限定酒 ”これっきりごめん”
湖西市鷲津1302-17
TEL(053)575-0070

非価格競争への知恵 その3(結論)

2009年04月29日 15時17分40秒 | ひとりごと
 まあまあと、エクセレント


「もうかりませんな」「あきませんな」というのが、問屋や小売店の挨拶になっているらしい。こんな挨拶がどこまで本音を言っているのか、日本は、その辺がどうも曖昧なのだが最近はかなり本音に近づいていることは確かである。
 なにかに日本人と西洋人の表現の違いを書いていたのをメモしてあったので紹介する。
 日本人が「まあまあです」という場合は、西洋人なら「エクセレント」と言う。
エクセレントは、卓越した、すばらしい、優れた、と言った意味がある。
「まあまあ」は、優れた成績であることを、あからさまに言わず、謙遜したものであるが、言葉の裏に、十分な満足感がある。
「なんとかやっています」になると、優秀ではないが、そんなに心配するほどのことはないと言う意味になるが、やはり「普通以上の成績は上がっていますよ」的、含みを感じさせる。
西洋人は「ベリ-グッド」と言う。
 この2例でみると日本人は必要以上に事実をひかえて言い、西洋人は逆に誇張するらしい。
「さっぱりです」は「グッド」であり、「とてもあきません」は「ファイン」である。日本人の間だと「うちはすごく好成績だ」などと言えば、すぐ「あの野郎、いい気になりゃがって」と反感を持たれるのがオチだし、あるいは「あんなことを言うのは危ないからじゃないか」と疑われかねない。
 西洋人だと「あきません」と言おうものなら額面通りに解釈されて、誰も相手にしなくなるのだそうである。
 それにしても、最近の「もうかりません」「もうからなくなった」を額面通りに受け取るか、謙遜と取るか、その辺の境界が、だいぶんあやふやになったことは認めざるを得ないが、それよりも「もうかりません」とか「もうからなくなった」とか自分の責任ではないような言い方をするのが納得できない。
 自分の経営のあり方に対する反省が、もっと強烈になったら、もうからぬ理由を他人のせいにはするまい。

「ろくに従業員の教育もしないでいて、得意先を取られると、すぐ値引きで負けたようなことを言う。値引きを理由にするのが一番やさしい。
 それだけならその店だけのことだが、間抜けな経営者はそれを真に受けて、公式の場で問題にしようとするから、ややこしくなる。」
 断っておくがこれは私の野次馬的評言ではない。

「物を売る前に自分を売れ」と言う。
ところが、たいてい、自分の売り方を知らない。
逆に、買い方を心得ぬ人もいようが、ともかく、売り方を知らないのでは話にならない。
自分の売り方を知らない分だけ、値引きが多くなるという図式も成り立ちそうである。繰り返すが、そのようになる原因は、経営者の無能であり、教育力不足である。
 国は外敵によって滅ぶことはない、内部から崩壊するものである。と言うが、
過去の企業倒産も、ほとんどすべてがそうである。
この辺で、もっと己を見直してはどうだろう。

さて、非価格競争の知恵とは?

 物には価値があり、その対価を払い自身の所有にした時、満足するか否か。
物を買うのは、どこでも自由だしいくらで買うかも買い手の自由。
こんなに物があふれかえっている世の中で、また社会も複雑多岐に渡っていて
1人10色(1人の人間がその時々により,変わった価値観を持つ)の時代に、いかに商品に付加価値をつけるかが問われている。

 「品を売る前に自分を売れ。
  店(おたな)はお客様からの預り物だよ。
  お客様に自分で品の良し悪しを判断して頂くためのお手伝いをしなさい。」

    今は無き、祖父の声が聞こえてきた。

非価格競争への知恵 その2

2009年04月26日 08時55分09秒 | ひとりごと
 酒と食料品の小売店を経営しているFさんは、六十を3つ4つ超えた。二十年前にある酒類食品の卸売店を退職して奥さんと娘の三人で小売店を開いたのだが、街の繁華街でもない、車こそ頻繁に通るが通行人も少ない場所で、しかも御用聞きなしで、びっくりするほど繁盛している。
 そのFさんと先日ひょっこり一緒になった。その時の話である。
昨年はワイン(甘味果実酒を除く)を約900ケ-ス売った。業界でも大体年間200ケ-スぐらい売ると何々ワイン会の会員になる。これからすればFさんの900ケ-スは、大変な数である。
 Fさんは決してワインを店に置きっ放しにしない。すべて温度管理した倉庫の入れる。そして一本を冷蔵庫に入れておいて
常連客が来ると一杯すすめる。商品の説明も必要以上しない。最低限の商品情報は伝えるが、あくまでお客に自分の5感で決めさせる。ほかの商品でも新発売された時には、たいていそうする。これがワイン900ケ-スになって表れた。
 私と一緒にFさんの話を聞いていたAさんは
「見本品でも試飲せず売ってしまおうとする人が多くてね。新製品など、やはり自分がまず試飲して、これなら、という自信を持つのでないと売れやしませんよ」と
しきりに合いづちを打っていたが、酒類販売業界(卸を含めて)には、昔の置いておきさえすれば、いつの間にか売れていた時代の横着性が、まだ根強く残っている。
だから販売競争は、いつまで経っても価格競争で非価格競争への前進がないのであろう。

非価格競争への知恵 その1

2009年04月23日 14時02分05秒 | ひとりごと
 
 たまたま最中(もなか)を製造している人と一緒になって、あなたの最中を近くの店で買ったことがある、と話したら、翌日、思いもかけず、つくりたての最中を一箱届けてくれた。
 どうやら私の買った店は、その最中の販売店の中では最低で、したがって相当日数の経ったひどいものを買わされたのではないか、と同情してくれたらしかった。あるいはその一方で、自分の作っている最中の本当の味を知ってほしい、という願い、あるいは自負といったものが混ざっていたかもしれない。
 届けてくれた最中は、その厚意とともに早速頂戴したが、これが同じ最中か、と思わず口にしたほど、買った最中と違っていた。それに買ったほうの最中は、どうやらその店が売れ残りをバラ売りしていたものらしい。
 かなりしょぼくれた夫婦二人の茶菓子に一箱買うほどのことはあるまいと、それを少しばかり買ったのだが、作ってから日数がたつと、最中がどんなことになるかの知識もなく、また日数がたっていることなどを考えてもみずに、えらいこの最中は餡がかたい、と思いながら食ったものである。
 一般の人の商品知識はだいたいこの程度のものではあるまいか。とすれば扱う人はもっと親切に、買う人に商品を説明してやることが必要であろうし、一方、せっかくのすぐれた品質のものを、なるべくそのままの品質で買ってもらう心掛けが要るが、さらには仕入れの時から品質の吟味を十分に、と、これは言うまでもない。
 ただし、それでもまだ十分とは言えない。そのものの良さを、売る側の立場から、買う人にどうして知らせるか、の工夫がいる。
 その工夫が商人(あきんど)の側にないと、簡単に価格競争を始める。競争が
エスカレ-トしついには、どこで買ってもメ-カ-が同じなら安いほうがイイとなる。   
 

親爺の思い出話

2009年04月11日 09時04分20秒 | Weblog
  幻のビ-ル

 食料不足、酒不足の昭和20年代はビ-ルの代用品研究が盛んに行なわれた。
中でも傑作だったのは霜にやられたサツマイモを使うビ-ル。
 戦中、戦後は関東以西では甘藷が盛んに栽培され、これからアルコ-ルがつくられたことは、広く知られていた。甘藷は寒さに弱い。霜にやられて腐りだすと、
甘藷に甘味を生じてくる。これを使えば、苦味のあるビ-ル様の発泡酒が出来る。
ホップもいらないという次第だった。
 ビ-ルが急成長をつづけている頃、昭和34年、ビ-ル類似の発泡酒「ライナ-・ビヤ-」が売り出された。輸入ビ-ルに似たデザインで税金もビ-ルより安いんで売れに売れたんだそうだ。親爺は確かに安く旨かったと言う。
 ビ-ル4社(キリン・サッポロ・アサヒに当時はタカラがビ-ルを作っていた)はカチンときた。ビヤ-はビ-ルかビ-ルでないかというビ-ル裁判が行なわれた。これは6年後に最高裁から「我が国でビ-ルをビヤ-とかビヤと呼んでいるのは公知の事実で、ビ-ルでないものにビヤの名をつけてはならない。」とケリがついたが、すでに、この判決の頃には最早、ビ-ルの代用品がまかり通る時代ではなくなっていたのである。
 合成清酒が消えていったようにライナ-ビ-ルも消えていったよ。

と懐かしそうに、このビ-ルは旨いなァと発泡酒を飲みながら話していた。?

 現在、ビ-ル各社は、ビ-ル需要の減少をカバ-すべく発泡酒、第3のビ-ルなどを開発、販売して売上を競っている。親爺も酒屋のくせに、発泡酒をビ-ル感覚で飲んでいる。消費者も何のためらいもなく、ビ-ル感覚で第2、第3のアルコ-ル飲料を飲んでいる。しかも缶コ-ヒ-よりも、水よりも安いアルコ-ルを!!

 半世紀もたつと、物の見方、考え方も変わるんだ。あの時代の最高裁まで持ち込んだビ-ル各社にビ-ルとはなんぞやと問いかけてみたい気がしてきた。

                            粋虎

ペット酒の開発

2009年04月05日 12時14分25秒 | ひとりごと
 わが家の愛犬は、日本産柴犬の雄(1歳7ケ月)。血統書の登録名は「?]、短い名前がよいというので、姓名は小生の通称、酔虎(スイコ)「酒屋のくせに酒が弱くて寅年男」から土屋虎助(ツチヤ トラスケ)と普通につけてみた。略して「こすけ」
 賢い奴で英語を理解する。啼くのも英語。数を教えてもワンとしか言わない。日本語ができぬのか、とお尻ピシャンすると、できるよ!と英語で答える。キャン!キャン!

 閑話休題。
 彼が日本酒を飲むのだ。楽しく酩酊して千鳥足、庭石につまずく。目は赤く血走り、うたた寝してクダを巻く。電柱の所で3本足で立つときは、放水しながらコテ-ンとひっくり返る。最も面白いのは醒め際だ。ショボッと淋しそうに突っ立ったままボンヤリして人間そっくり。身につまされる。
 きっかけは飼い主の利き酒だ。ご存知、利き酒はノドを通さずに吐き出す。これを器に貯めて与えてみたら、飼い主の唾液の匂いにつられてペロペロ。そのうちに味を覚えて、半合くらい軽く飲(や)るようになった次第。

 世はペット時代。ペットフ-ドがとぶように売れる。そこでペット酒を着想した。友人の妻君いわく。「マンションでペットの犬がほえてうるさいと口輪をはめるが可哀そうです。人間も気持ちよく酔って眠るんですから、犬にも考えて下さい。」 ナルホド!!

 酒風呂用の浴用酒の例もあった。浴用には日本酒、ビ-ルとくにワインなどの醸造酒などがよいと言われているが、浴用酒として商品化されたものは、飲めないように食塩を加えたりして酒税が付かぬからどこでも売れる。価格も安いとなればペット酒もス-パ-、コンビニ、スタンドやペットショップでも売ることができる。
 これは普及・拡販の上で重大事項だ。

そこである時、同席するチャンスを得た同級生の国税局の課長に相談してみた。
 「なるほど、面白いアイディア。日本酒振興にもいいですね。」
 「でも犬が飲めるなら人間も飲めて、酔うでしょう。買いに来た奥さんが、ポチに飲ませるワ、と買って実はパパにも飲ませることもあるでしょうから、酒税免除は難しいですね。」 ?!?!?