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(実録)会社倒産&自己破産のススメ

コトの顛末と関連する法律・理論をお伝えすることで、この道をお考えの方々の心の負担が軽くなるよう願っています。

口外できない臨時決算書を細工した話

2011-12-11 | 【1カ月前】

会社は何もせず放置、連帯保証人になっている私は同時廃止&免責が認められると
実質的にすべて終わることになり、時間はかからないし経費も安く済む
会社には住民税等の然るべき請求が上がっても実体がないので数年以内には請求も止まってしまう

これがS先生の当初の予定だったはずです。

残念ながらそうは問屋が卸さず、今年6月中旬、管財事件になる通知がS先生の下に届き
最終決算月から閉店するまでの間の臨時決算書の添付が必要との連絡がありました。

前年9月の閉店前の打ち合わせの際に
「同時廃止に持ち込むつもりだが管財事件にされる可能性もゼロではなく
M先生にその依頼だけしておくように」とS先生に言われていましたので、この作成費用20万円は
閉店前に税理士事務所宛の未払金の支払いの際に合算してすでに支払済みでした。

もちろん、これは事情を知るM先生がかなり値引きしてくださった金額です。

S先生からの連絡を受け「やはり管財事件にされたので臨時決算書を作成してください」と
M先生にお願いすると、「そう、そうなっちゃったの!?」などと不安を感じる言い方をするものだから
「最悪の場合、どういった事態になるのでしょうか」と尋ねたところ
「最悪でも自宅を買った親戚にいくらかの請求が上がるだけだから大丈夫」といわれたことを覚えています。

「いくらかの請求」と言ったっていくらなの?

そもそもそんな話は親戚に一切していないし…。

「大丈夫」って、何が大丈夫なのか全然分からないし…。

後で知ったことは、詐害行為として破産管財人に否認されても
このお金を払えば親戚がこの家を失うことはない、ということのようでした。

話を戻しますが、M先生からは
「9月の記帳を最後にXデーを翌月に控えた10月はもう記帳そのものが不要」とは言われていても
気持ち的にそれができず、一応、記帳を続けていたことが功を奏したことになり
M先生に同伴され、この帳簿を持参してS先生の事務所で
提出する臨時決算書の内容について打ち合わせをしたのは今年6月下旬のことでした。

実は、その際の現金残高は2百数十万円もあって
事実、それは生計を異にする親族の口座に預かっていてもらったのです。

この数字のままですと破産財団に組み込まれるべく、取り上げられてしまうことになります。

長女夫婦から借り入れていた百数十万円はまだ返済してなかったのですが
会社の口座ではなく家内の個人口座に入金になっていたので
この時点までに公然と返済する方法はありませんでした。

このため、何とかその分と管財事件に必要な予納金20万円を見込んで
現金残金を20万円程度に減らすことになったのですが、その方法をS先生から指示されてビックリ!

10月に現金で売れた車両代の入金をなかったことにする
さらに、私個人が10月に会社に貸し出していた短期借入金をなかったことにして
現金残高は20万8千円数百円まで減額するように、というのです。

(具体的方法は、現時点では念のため記述を控えます)

こうして完成した臨時決算書により、破産管財人K先生には予納金20万円が差し引かれた
たった8千数百円を破産財団として取られるだけで済むことになり
「依頼人の利益を優先して考える」という弁護士の有り難さを痛感したことは言うまでもありません。

もっとも、こうして利益のためには現実を偽るよう指示されることもあるのですから
それに従わず真実を貫き、敢えて不利益な結果を受け入れる生き方を選択する
殊勝な方もこの広い世の中にはいるのかもしれません。

結果として自宅を奪われないようにしたり、現金を隠したり
こうした方々から非難されたとしたら、もちろん、私には返す言葉はありませんが
反省とか後悔をしているかと言えばそうではなく、それどころか
再度、同じ状況に置かれたとしても、必ず同じ行動を取るに違いないのです。

 

 


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