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(実録)会社倒産&自己破産のススメ

コトの顛末と関連する法律・理論をお伝えすることで、この道をお考えの方々の心の負担が軽くなるよう願っています。

すでにクレジットカードを持っています

2015-11-21 | 何事もなかったかのような今の暮らし

ここに記事を投稿するのはなんと3年振りのことで
その間、自己破産に関しては特段に取り上げる出来事もありませんでした。

2011年11月に免責が確定し無事「復権」と相成って
早丸4年が過ぎ去ったことになります。

ところで、復権とは言ってもいわゆるブラックリストに載ってしまうので
クレジットカード(CD)を申請しても審査段階で落とされてしまうと当時聞いていました。

それはそうで、借金の返済が出来ないから自己破産をして
債務ゼロから人生をやり直す法的な特権を認められたということは
言い方を変えたら裁判所から「貴方は他人からお金を借りる資格のない人です」という
レッテルを貼る許可が金融機関等に出たようなものなのです。

もちろん預金残高限度内利用のキャッシュカードやデビットカードは
なんら問題ないことは当然ですが、一方、また借金が出来てしまうCDを手に入れようなど
誰がどう考えても言語道断というものです。

その審査の元になる金融機関の
ブラックリストがどんな仕組みで作成されるかは明確には知りません。

またその運用の厳しさ、緩さは一律ではなく、再びCDを持てるようになるには
最低でも3年から7年の歳月が必要とは言われていました。

私はというと己破産はしても手許に200万円近くの現金を隠し持っていましたし
年金収入の範囲内の生活でなんら不自由は感じてはいませんでしたので
その辺りの話は知識として持っていただけのことでした。

ところがすぐにひとつ困ったことに気が付きました。

それは当たり前に利用していたヤフオクに関して月々会費を支払って
プレミアム会員にならないと落札する場合に最高金額が数千円に抑えられてしまうことです。

ならば、とその会員になるため僅か400円程度の会費を支払おうとしても
CD利用でない場合は限られた銀行からの自動振替でなければならなかったのです。

今となってはよく覚えていませんが
それまで使っていたCDはその口座と共に“使用不可”にされたので
銀行口座そのものも全て新たに開設していました。

そんな経緯から選んだのが、ネットバンキングを利用していた
ゆうちょ銀行からの入金が“手数料なしで可能”な楽天銀行でした。

口座開設を依頼し、届いたキャッシュカードと案内文を見てちょっとビックリしたのが
JCBマークが付いていたこととキャッシング枠の記載があったことです。

これってもしかしたらクレジットカードも兼ねているってこと???

この辺のカードの仕組みをいま一つ理解していなかったので疑問には思いつつも
とりあえずヤフオクを従来通り利用できればそれで良いですし
特に借金の必要性もなかったのでそれ以上探ることはしませんでした。

こうしてこの楽天カードを手にしたのは2011年11月、つまり3~7年経過どころか
他人様からの借金を法的にチャラにすることが認められ
同時に制限されていた一部の権利も復権したまさにその月のことなのです。

ちなみに復権とは、自己破産の手続き中
破産法による警備員や宅地建物取扱主任者等の一部職業への従事制限や
引っ越し、海外旅行の制限等が解除されることですが
その期間は数ヵ月ですし普通の暮らしにはほとんど影響がありません。

僅か数回は利用したことがある「楽天」本体の会員とはいうものの
破産手続き開始決定(破産宣告)を受けた2011年7月の時点で確実に載るであろう
ブラックリストなのですからそれに寄る審査をなぜ通ったのでしょうか…。

その後もCDとしての利用はないまま
4年が経って気持ち的に余裕が生まれた2カ月前の9月に
試す意味合いもあって初めて自動車任意保険料28500円の一括払いを
「クレジットカード決済」にしたところ、これまでのところ順調に手続きが進み、先月
来る12月に口座から引き落とされる最終案内がメールで届いたのでした。

まだキャッシング枠までは試す気になれず
手数料なしの一括払いにしてすでに口座にはその分を入金してあります。

このカードを手にした以降、カード機能の変更等は何もしていませんので
多分最初からクレジット機能は有効かつキャッシング枠も存在していたのでしょう。

かくして自己破産&免責手続き中にも拘わらず
クレジットカード機能付きのキャッシュカードを持てたことになり
それが間違いなく利用できることが丸4年経過した今の時点で確認できたのです。

 

 


当時の融資担当者にお詫びのTELをした話

2012-11-07 | 何事もなかったかのような今の暮らし

店舗を閉店してから2年、結論が出るのに1年掛かったのですから
今月で免責確定・復権を勝ち取ってちょうど1年が経ちました。

債権者に犠牲を強いながら一方では
僅か200万円程度ではあっても現金を隠したこと
閉店1ヶ月前に自宅を身内に売却して債権者に獲られることを防いだこと
軽とは言え、女房と私用にクルマを2台、隠し持っていたことなど
世の中を正直に生きている方から見たらずいぶんアコギなことをしたものです。

これをその後の自分の生活のための「嘘も方便」として全然罪悪感を感じないのは
全て弁護士の指示に従ったからであることと、それにも増して
身内にお願いした出資金は別とする債権のほとんどが
金貸しを生業とする銀行だったからに他なりません。

ただ、一口に銀行とは言っても
お茶菓子を持って息抜きに何度も顔を出して世間話をしたりして
日頃良くしてくれていた当時の女性融資担当者には
一言のお詫びも言えずじまいだったことが心残りだったことは確かでした。

何度も電話をしようかな、とは思ったのですが
もしかしたら社内的に何らかの責任を取らされるなどの
迷惑を掛けていたら、と考えるとそれもできずにいたのです。

そして、何となくその気になり実際にこれができたのは
免責が確定した数カ月後の今年の春のことでしたので、もう半年以上前の話になります。

最初、お世話になっていた支店にTELすると「転勤しました」との返事。

転勤先を訊くと20㌔も離れた町の支店
これはやはり…、とさすがにそちらにTELすることを躊躇しましたが
乗りかけた舟、さらなる迷惑を掛けたのならそれも詫びるつもりでダイヤルしました。

「お元気でしたか!?  どうしているか、心配していました!」

「転勤はあくまで通常の範囲なのでご心配なく」

そりゃそうだ、もともと債務超過の会社などすでに本部の管轄に移されていて
一担当者に責任が及ぶことなどあろうはずもなかったのです。

ずっと気になっていたお詫びをすることができ
例え社交辞令であるにしろ、「通りがかったら立ち寄ってください」とまで言われて
大きな胸のつかえが一気に取れた日になったことは間違いありません。

何日も悩んで考えるよりも、一歩前進して
実行する方がはるかに結論が速く得られるということなのでしょう。

資金繰りに四苦八苦すること数年、ついには自己破産&免責を考え悩み
それを実行して1年後に確定、さらに1年が過ぎて
隠居生活を謳歌する日々が続いています。

 

 


毎日30人ほどのアクセスがあるのですから…

2012-09-13 | 何事もなかったかのような今の暮らし

4カ月ほど記事の更新をしていないのに
ほぼ毎日30人ほどの方がこのページにアクセスなさるのですから
全国では常時、この程度の人数の方々が自己破産を考えて
または、現在進行形の境遇に置かれていると思って良いのでしょう。

現実にそうした状態になければ、他人の顛末などに興味を持つはずもないですし
それ以上に、世間では悪いイメージで捉えられているこの制度自体
言葉では聞いていても、所詮、無縁の存在としか考えられないはずですから。

私自身、当時はずいぶん悩み、毎日のようにネットを探ったものです。

それも今では、遠い思い出になってしまっています。

「“千尋(せんじん)の谷”に飛び下りたつもりが“僅か10センチの段差”に過ぎなかった」と
多くの自己破産者が後日談で語っている話は以前にも書きましたが
私も全く同感せざるを得ないのです。

2000万円超の借金を、例え合法的とは言え、踏み倒しても何のペナルティーもなく
それどころか、今では全く社会の役に立つこともしない上
ある意味、その借金から払い込んだ年金でノウノウと“遊んで”暮らして行ける世の中を
有り難いと思わなければバチが当たるというものです。

相続による少しばかりの財産も獲られることなく手に入れていますし…。

50坪ほどに広げた家庭菜園は春野菜の収穫をほぼ終え
秋冬野菜の植え付けも順調に進んでいますし、長い冬の楽しみにと
昨年から25年振りに再開したスキーの季節まで後3カ月を切っています。

先シーズンは身内の不幸があったにも拘らずスキー場に25日も通いましたので
今年はこれを上回ることは確実です。

 

 


逆に「これで良いのか」と思うことも…

2012-05-31 | 何事もなかったかのような今の暮らし

相続に因る不動産の移転登記も完了して
法律改正で「権利証」に代わって発行されるようになった「登記識別情報通知」も手許にあります。

これをもって降って湧いたような遺産相続はその手続きを終えて
全て私のものになったことになります。

もともと自己破産+免責許可なる制度がなければ
これらの財産を注ぎ込んでも債権者に弁済しなければならないはずのものが
そっくり手許に残ったのですから、これはもう感謝しても感謝し切れない
世の中の仕組みと言わざるを得ません。

半年前に免責許可になり、当然、他人様の借金を踏み倒し
その後は100%年金で暮らしているのですから
もちろん、会う方を含めて生活の範囲はごく限られています。

かと言って、こうした過去の事実が表沙汰になることは今までのところ皆無です。

これほど早いとは思いもしなかったこの相続もあり
複雑な手続きを全部自分でし、法務局・税務署・市役所などから様々な書類を取りましたが
一切、自己破産の事実が出てくることはありませんでした。

もちろん、クレジットや借金を申し込んだら即「ご希望に沿えません」と門前払いにされるのでしょうが
そもそも「借金をしないで今後生きて行きなさい」と裁判所で面と向かって
言い渡されたワケではないのですが、ものの本にはそうすべきだと書かれています。

子供の教育費がこれから掛かる若いうちでしたら
18歳まで1000万円、18~22歳まで文系私学大学で1200万円とも言われていますので
実際に二女の教育ローンで500万円(返済済み)を借りたように
まとまったお金が必要なこともあるでしょうから
借金のできないことが生活に影響を及ぼすこともあるかと思います。

しかし私は、すでに子供たちは手許を離れていますし
25年間払い続けて手に入れた自宅は、親戚の名義に変えて
債権者に持っていかれることを防いだどころか
あと半年早い方にずれていたらこうはならない可能性もあったのですが
幸運にもこの相続で、難なく手許に戻ってきてしまいました。

その上、根っからのクルマ道楽は、潰したとは言え商売で何台も好きなだけ乗ってしまったら
また一方では世間の流れが電気だのハイブリットだのとなり
エンジン(内燃機関)好きの私には何の興味も湧かないシロモノに移りつつあるのですから
借金をしてまで購入したいモノ自体がすでになくなっているのです。

正直に心の内を申し上げれば、ここまでしてすでに世の中で求められていない年寄りを
再生を名目に助ける必要などないのでは、と思えなくもありません。

すでに働く気は失せてしまいましたが、ちょっと前まで探した求人で
60歳過ぎが働いてお世話になった世間にお返しをする機会など、ほとんど皆無なのですから。

それどころか、年金だの医療費だの
ただただ現役世代に今後ずっと高額な負担を強いるだけなのですから…。

 

 


相続財産を受け取りました…。

2012-04-14 | 何事もなかったかのような今の暮らし

今年(2012年)早々、期せずして義母からの遺産相続がありました。

まだ詳しい事をお話することは控えますが、正月に突然
発症した病が元でたった1カ月の闘病生活の末、被相続人が他界してしまったのです。

1千数百万円に上る預貯金の相続手続はすでに終わっていて
全て一人娘である私の女房名義に変わっています。

ちなみに、今回相続に必要な戸籍関係の書類には
自己破産に関しての記載は何らされていないことは確認できています。

謹慎して生活すべきとされる四十九日の法要を待って申請した不動産の相続変更登記も
来週には完了する予定で、どちらも自己破産の事実は何の影響もありませんでした。

債権者の皆さんの借金を法律に則っていると言え、全て踏み倒して
再起を期す名目で年金でささやかに暮らすことを許された身の上ですが
もしこれが半年前、免責許可が出る前のどこかの時点で起こっていたとしたら
これらの財産はそのほとんどを取り上げられていたことになります。

なんとまえ、運が良いのでしょうか。

いやいや、言い方を変えたら、自分以外の他人(債権者や被相続人)が不幸になると
私が幸せになるサイクルになってしまっているのかもしれません…。