今再び注目されているフォーク歌手、加川良。
女優杏さんがギターの弾き語りで歌った「教訓Ⅰ」が
話題を呼び、若い人たちまでが加川良を知るようになった。
しかし皮肉なことに加川良さんは、もうこの世にいない。
再評価されたことにきっと天国で驚いているかもしれない。
約50年前に発売されたアルバム「教訓」の復刻版を聴いてみた。
もちろん代表曲「教訓1」1曲目に収録されている。
全12曲、久々に聴くと古さよりも逆に新鮮な響きに聴こえてくる。
「できることなら」(アルバム2曲目)
※2番の歌詞
♪できれば日かげを えらびなさい
人ごみの中は さけなさい
野次馬根性は いけませんよ
見ないように 聞かないように
女々しく 女々しく 暮らしましょうよね
聴き方によっては今の不要不急の外出を歌っているような気もする。
「夜明け」(アルバム4曲目)
♪生まれるって つらいね
死ぬってことは さみしいね
だからその間に つかもう
ちっとばかしの 愛するってのを
コロナ禍の夜明けはいつになるのだろう。
休業中の店の店主の話しなどを聞くとやはりつらい。
近所にできた4月にオープンしたカフェ。
店内はがらがら。
そんな光景を見ているとお店の支援のために
コーヒーでも飲みに行ってあげたくなる。
「伝道」(アルバム12曲目)
♪悲しいときにゃ 悲しみなさい
気にすることじゃ ありません
あなたの だいじな 命に
かかわることも あるまいし
そうです それが 運命でしょう
気にすることじゃ ありません
生まれて 死ぬまで つきまとうのは
悩みというものだけなのですよ
このアルバムの収録されている歌の中で
最も僕の好きな歌です。
落ち込んでいた時、この歌で励まされた。
コロナ禍のなかで今、多くの方々が悩んでいると思う。
歌は心の栄養剤。
杏さんがなぜ「教訓Ⅰ」を選んで歌ったのか知らないが
このアルバムを聴いて僕なりに思った。
当時のプロテストソングは、今の世の中に通じることを。
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