晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

ジブリの絵職人 男鹿和雄展

2009年04月15日 | 日常
「水辺の森」に隣接する美術館にトトロの森を描いた男鹿和雄さんの絵を観に行きました。
山を描いた作品は、やっぱり彼が山を知っている人だと思わされます。渓流の流れ、そこに群れ咲く花々、吹く風、木漏れ日ー。「見たことがあるある、知っているよ」と、思わず頷く私。それと小さい頃の育った風景、川や麦藁屋根、土間のある家、薪でわかす風呂、ぼんぼん時計に丸い折りたたみ卓袱台、縁側などエトセトラ・・・彼が描くものはすべて解ります。それもそのはず彼とは一つ違いでした。

「もののけ姫」の舞台は屋久島をイメージして創作された話は有名ですが、彼はクルーを一人離れ、自分が育った北陸白神山地に足繁く通って屋久島の森と融合させたらしい。初めて知った逸話ですが、こういうスタンスの取りかたに好感を覚えます。

実は、幼い息子達のために平和会館で上映された「風の谷のナウシカ」を観に連れて行き、彼らよりすっかり私の方がファンになってしまったのです。子供だましのアニメがちっともアニメらしくなく、自然破壊への警鐘を鳴らす秀逸な作品でした。勇気ある主人公のナウシカは颯爽としていて、オームが群れをどどっと走るシーンは迫力がありました。
それ以来「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「おもひでぽろぽろ」「耳をすませば」など、女の子が主人公の作品にすっかりはまり込んでいます。

 

彼は、現在フリーで活躍し絵本「ねずてん」宮沢賢治原作「種山ヶ原の夜」などの挿絵も描いていました。彼は何と長崎も描いていたんです。被爆クスノキを描いた絵に驚き、野坂昭如原作「ウミガメと少年」で、沖縄の海岸にハマヒルガオが海に向かって咲いている様子は、海岸植物に開眼した私にとって力強い生命力が感じられました。
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4 コメント

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こんにちは (panda)
2009-04-16 14:07:41
ばんぶ~さん こんにちは
私は「となりのトトロ」を長女と見てはまったクチです。ナウシカ、ラピュタとこれはもう手塚治虫にはまったときと同じ感覚。それ以上かもしれません。その後の宅急便、もののけよりも好きです。
でも「耳をすませば」はまたカントリーロードの歌とともに、いろんな場面を思い出せるくらい好きかな(*^-^*)ゞ
でも男鹿和雄さんがトトロ背景を描いた人だと知ったのは最近…電車の広告で、あのなつかしい昭和30年代の風景は私にもぴったんこ。宮崎さんの絵本をひっぱりだしてながめてみたくなりました。

海辺のハマヒルガオ、ピンクの花が潮風に揺れて好きです。きっとその頃テリハノイバラも一面に咲くと思います。楽しみだね!
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きっとそうだろうと・・・ (bamboo)
2009-04-17 09:47:15
たぶん上橋菜穂子さんがお好きなので、pandaさんも~と思った予感が当たりました。「となりのトトロ」がダントツなのですが、他のも甲乙付けがたく一番を選ぶのに迷ってしまいます。タイミング悪くもののけ姫はまだ観ていず、セントチヒロノユメカクシ?湯屋のお話はちょっと^_^;(題名が思い出せません)。「魔女の宅急便」は大好き!港町の赤レンガ屋根街並み、男の子と自転車で走り抜けるシーンは風を切る雰囲気が伝わってきます。
ところで「時をかける少女」のアニメもジブリだったのでしょうか?高校時代の校舎、化学室や生物室のおどろおどろしさ、音楽室のピアノ、放課後校庭に流れていたブラスバンドの響きがとても懐かしかった・・・。ケン・ソゴルが別れ際に「未来で待っている」と、耳元で囁いた言葉はほろ苦く甘酸っぱかったです{/hearts_pink/}
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なつかしい思い出 (panda)
2009-04-17 11:59:31
時をかける少女というと、原田知代の歌を思い出します。アニメは見てないの、だけど「タイムとラベル」は見てたよ。ラベンダーの香り「深町一夫」なんだかやさしい初恋の感じがした。。。私も忘れられないお話の一つです。「未来で待っている」…どうなったのかな?
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是非観てね! (ばんぶ~)
2009-04-17 12:39:47
アニメの分は賞をもらっています。まったく違った演出で、たぶんこれも気に入ってもらえるよ。筒井氏の原作は短編なので色んなテイストが楽しめます。原作はちっとも面白くないと感じるのは息子も同様(笑)
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