ご近所助け合いは親不孝娘の償い

七つ星発足当時から7年間ずっとお弁当を食べて下さっていたTさんが先月亡くなられました。長身でダンディー、もう少しで卒寿を迎えられるはずだったTさんです。車も運転され嚥下障害に罹る奥様を介護されている姿は『模範的な御主人』と近所でも評判でした。「彼女がすぐ電話で僕を呼ぶんだよ」と、いつも奥様を横に乗せて病院や買い物に連れていらっしゃるのをお見かけしたのはついこの間のこと。お元気だったので、誰もがまさか御主人が先に逝かれるとは思っていなかったはずです。子供さんが県外に住んでいるため、残された奥様は独り住まいです。御近所のよしみで、役に立つことならばごみ出しなど頼まれたことをやったり、声掛けしてわずかながら手助けしています。

妹夫婦が傍に居るので安心ですが、私の母も故郷に独りで暮らしています。定年まで働き続けた気丈夫で元気な母に感謝しながら、私は遠く離れて見守るしかありません。夕食サービスに関わっているのは、親元に住んでいないせめてもの私の親孝行。
たぶん、母を想いながら手作り弁当を届けることで償っているのでしょう。