桃とかなへび

いらっしゃいませ。

秋の彼岸

2023年09月24日 | おでかけ
お墓参りに行った。
母が子どもの頃、母の両親は離婚した。母は子どものなかった父親の姉夫婦の養子となり、実の父母は後にそれぞれ再婚して子どもをもうけた。
今回私がお参りに行ったのは、母の父親つまり私の実の祖父のお墓。私が子どもの頃、実際に会ったこともあるが、もう30年以上前に亡くなっている。
それから母の義理の弟妹との特別な交流はなかったが、今年義弟の一人が亡くなり、子どもがなかったことで相続が発生した。放棄の書類のやりとりなどで近況報告など電話のやりとりをしたらしい。
一番上の義妹だけは、私が小さい頃会ったことがあり、関東にいるなら一度会いたいと言われたと電話番号を聞いていた。

ほとんど私には関係ないが、実の祖父と義理の叔父である。10年ほど前の松山でのご先祖のお墓探しが蘇り、ふと一度お参りして叔母に挨拶しようと思った。母が墓参する気などないことはわかっている。私の家にだって一度も来たことがないのだ。

電車で2時間、駅まで叔母に駅に迎えに来てもらった。挨拶をして、まず家に案内されると、末の叔父も来てくれていた。はじめまして。お昼をいただいてから、お墓参りに出掛けた。叔母のご主人が運転する車で、40分ほど走った。
お寺に着くと、今年亡くなった叔父の奥さまがいらした。挨拶をして、みんなでお墓参りをした。お墓に記された家紋は、私の色無地の着物の一つ紋と同じだった。
お寺の隣の幼稚園では運動会のダンスの練習をしていて、お祭忍者や私は最強が賑やかに流れている。私が持参した花のアレンジメントとお菓子を御供えして、叔父と叔母に持ち帰っていただいた。
叔母の家に戻ってお茶をいただいてまた駅まで送ってもらう。また2時間かけて帰る。
叔母は後継の家族と賑やかに暮らしている。孫が13人いる。お互いに写真を見せ合い話をした。
本当は母に来て欲しかっただろう。しかし母は、自分を捨てたくせにお金の苦労をさせられたと、ずっと祖父を恨んでいる。義弟妹には関係はないし何も言ってない。私だって義理があるわけではないが、一度行けば、なんとなく母と叔母の気も少しだけ晴れるのではないか。私は楽しいお話だけをした。
車の中で、叔母が私に指輪をくれた。祖父のカフスで作ったものらしい。きっと母に渡したくてずっと持っていたのだろう。私は指輪など欲しくなかったけれど、断らなかった。叔母は、母は来ないと気がついたのだ。ごめんね。というかそもそも、コラ、お爺!なんである。
叔母夫婦と叔父が、九州に旅行に行きたいと話していた。実現するといいですね。海沿いのあの町は、今は随分道路が整備されて、渡し船には乗らなくてもいいんですよ。
母にも本当は、昔はいろいろあったけど今は楽しい、って言える人であって欲しかった。残念ながら、何十年も前の不幸を昨日のことのように憤慨できる人だ。許すとか忘れる、もしくはある程度のいい加減さって、楽しく生きるために必要な能力だとしみじみ思う。カウンセリング受けたらいいと本気で思っているが、関係が悪化しそうでとても言えない。
ともかく私は、お墓参りに行きました。笑顔を残せたなら、ちょっと図々しいと思われても良しとします。身体はやはり疲れました。

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