将棋おたくのつぶやき

主に将棋中心のブログです。

没作片手に

2009-10-17 11:05:48 | 将棋
玉方:14歩、13香、24歩、23玉、34歩、33桂、31香、44歩
持駒:角角金金桂桂

無仕掛け、持ち駒対子の15手。

これを肴に、自分が作図の際に考えることについて触れたいと思います。
こんな創り方でいいのかどうか…。

素材は私の場合「天から降って」きます。
降るまで待ちます。
それも難解構想作は創れないので、簡単なものだけ拾うようにします。

それをなるべく簡潔に図化するようにします。
調べたら自作はいずれも盤面8枚以下でした。
それ以上複雑な構図は、私の場合いとも簡単につぶせてしまうようです。

そうするとこんなん↑になります。
完成度を上げないと、絶対に作品たりえません。
そのときには3つに分割して検討していきます。

1)作品として最低限の条件は何か、それはあるか
狙いもなんもない、あっても弱すぎる、狙いが伝わらない、
あるいは収束が決まっていない、つまらない非限定があるなどなど。
本作の手順はいかにも類型的でプラスアルファがないと作品たりえない。
本作の主張は「前半と後半のリフレイン」です。
それに簡素で覚えやすい形、があって一応作品、という考えです。
もちろんそれで発表レベルにならないからここに出ているわけですが…。

2)現行の枠の範囲内で微修正できる点はあるか
少しでも改善の余地のある作品を改善しないことは望ましいことではない。
そのためには問題点を整理することが重要。
たとえば完全な対子図式になっていない、
6手目41玉の変化が汚い、
角の成生非限定までリフレインしてしまっている、など。
6手目41玉の変化をきれいにするために対子に整えつつ修正する、
という方向性で考えて断念したところです。
もともとせこいんですが。

3)全く違う構図と比較し、それでもなおその図の発表の意義はあるか
最も苦手な検討です。
本作の場合、もともとオリジナリティのないところからの勝負ですが、
新味のある構想ならきちんと吟味したいところ。
シンプルな構図と妙味を高めた構図。
実は本作の方向性とは全く別の狙いで逆算して発表したことがあります。
でもできてみたら、本作とはバッティングしない。
なら本作にも意義があるか…?
など。

皆様いかがでしょうか。