真鹿子の真鹿不思議歩記

真鹿子は真鹿子であると同時に馬鹿子!馬鹿子で無くなると真鹿子で無くなる生粋の真鹿馬鹿子であり!永遠に真鹿馬鹿子!&野生人

おまえのバスの三連音が どんなぐあいに鳴っていたかを おそらくおまえはわかっていまい [宮沢賢治・告別より〕

2020-05-25 20:34:37 | 光明観世音菩薩 宮澤賢治先生の詩

 


告別   〔宮沢賢治〕

 


おまえのバスの三連音が


どんなぐあいに鳴っていたかを


おそらくおまえはわかっていまい


その純朴さ希みに充ちたたのしさは


ほとんどおれを草葉のように顫はせた


もしもおまえがそれらの音の特性や


立派な無数の順列を


はっきり知って自由にいつでも使えるならば


おまえは辛くてそしてかがやく天の仕事もするだろう


泰西著名の楽人たちが


幼齢 弦や鍵器をとってすでに一家をなしたがように


おまえはそのころ


この国ある皮革の鼓器と


竹でつくった管とをとった


けれどもいまごろちょうどおまえの年ごろで


おまえの素質と力をもっているものは


町と村との一万人のなかになら


おそらく五人はあるだろう


それらのひとのどの人もまた


五年のあいだにそれを大抵無くすのだ


生活のためにけづられたり


自分でそれをなくすのだ


すべての才や力や材というものは


ひとにとどまるものでない


ひとさえひとにとどまらぬ


云わなかったが、


おれは四月はもう学校に居ないのだ


恐らく暗くけわしいみちをあるくだろう


そのあとでおまえのいまのちからがにぶり


きれいな音が正しい調子とその明るさを失って


ふたたび回復できないならば


おれはおまえをもう見ない


なぜならおれは


すこしぐらいの仕事ができて


そいつに腰をかけているような


そんな多数をいちばんいやにおもうのだ


もしもおまえが


よくきいてくれ


ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき


おまえに無数の影と光の像があらわれる


おまえはそれを音にするのだ


みんなが町で暮らしたり一日あそんでいるときに


おまえはひとりであの石原の草を刈る


そのさびしさでおまえは音をつくるのだ


多くの侮辱や窮乏のそれらを噛んで歌うのだ


もしも楽器がなかったら


いいかおまえはおれの弟子なのだ


ちからのかぎり


そらいっぱいの


光でできたパイプオルガンを弾くがいい



作品番号384番 告別
1925、10、2



賢治先生からの

告別のメッセージを

心に深く刻まれた方は

みなさん!賢治先生の

お弟子さんだとおもいます

わたくしなどは

賢治先生のお許しもえず

はるか時空を超えて末席の末席

勝手過ぎるお弟子さんにしていただいております。

もちろん、楽器もないので

そらいっぱいの

光でできたパイプオルガンを

ちからのかぎり弾くのが夢です 

それよりも

もうどなたか

そらいっぱいの

光でできたパイプオルガン

弾いていらっしゃいますよね!

わたくしの鈍感な耳にも

響いてくるのですが

とっても幸せ♪

感謝申し上げます



有賀島真鹿子(ありがとうまかこ)

 


多くの侮辱や窮乏のそれらを噛んで歌うのだ もしも楽器がなかったら いいかおまえはおれの弟子なのだ ちからのかぎり そらいっぱいの 光でできたパイプオルガンを弾くがいい 〔宮沢賢治 告別より〕追記更新

2020-05-25 20:32:27 | 光明観世音菩薩 宮澤賢治先生の詩

 


もしもおまえが


よくきいてくれ


ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき


おまえに無数の影と光の像があらわれる


おまえはそれを音にするのだ


みんなが町で暮らしたり一日あそんでいるときに


おまえはひとりであの石原の草を刈る


そのさびしさでおまえは音をつくるのだ


多くの侮辱や窮乏のそれらを噛んで歌うのだ


もしも楽器がなかったら


いいかおまえはおれの弟子なのだ


ちからのかぎり


そらいっぱいの


光でできたパイプオルガンを弾くがいい

 


〔宮沢賢治 ・告別より〕

 

 

有賀島真鹿子(ありがとうまかこ)

 


暗闇の 眼にこそ宿る芽 光の芽 極小光る芽 無限大樹の芽  (私たちは、盲点で盲点を穿つ発芽点、暗闇で芽吹く極小の光の芽です。どんな光の葉っぱ、どんな光の花!諦めない!絶対に)

2020-05-25 12:15:18 | 短歌

 

 

暗闇の

 

眼にこそ宿る芽

 

光の芽

 

極小光る芽

 

無限大樹の芽

 

 

くらやみの

めにこそやどるめ

ひかりのめ

ごくしょうひかるめ

むげんだいじゅのめ

 

わたしたちは

 

盲点で

 

盲点を穿つ

 

発芽点

 

暗闇で芽吹く

 

極小の光の芽です

 

どんな光の葉っぱ

どんな光の花

どんな光の香り

どんな光の音色

どんな光の輝きを

放(花)てる(照る)のでしょう☆

諦めない!絶対に

 

有賀島真鹿子(ありがとうまかこ)