3位決定戦 ロシアvsアルゼンチン

さてさて、ロンドン五輪バスケットボール男子も佳境です。
既に決勝のカード、3決のカードは決まっており、まず3決が先に行われました。
ロシアvaアルゼンチンという(歳的な意味で)新旧対決となった両者、両国代表もメダルを自国に持ち帰る為全力でここまで戦ってきましたが、予選ラウンドからの成績を観る限りFIBAランクとは反対に若干ロシアが有利にもみえるところ。
ちなみに私は諸事情により、予選リーグ以降どの試合も観戦できていない為勝敗はスコアでのみ確認していただけですので怪我等ありましたらすいません。


第1クォーターまず得点をあげたのはロシアでした。
ここまで平均17.1得点を記録しているキリレンコが3P、レイアップと連続できめてみせたです。
一方、キリレンコ無双とは裏腹にアルゼンチンのエースジノビリは開始からシュートを2本もブロックされてしまう不調が見受けられ、まずはロシアが主導権を握ったんですね。
しかしそれでも凄かったジノビリは、逆転となる3Pを沈め、続けとばかりにノシオーニ、デルフィーノにも3Pが連続してヒットしていったのでした。
その結果、第1クォーターを19-20とリードしたのはアルゼンチンだったのです。


第2クォーターになると、3P攻勢だったアルゼンチンは引き続き連続で3Pをヒット。
しかしロシアも負けじと連続で3Pを沈めていった為、スコアは27-27と拮抗。
その後、ロシアが得点し33-27となった場面でスコアは約3分間止まってしまったんですね。
で、この硬直した展開を打開したのが、やはりアルゼンチンの3P攻勢だったわけすよ。
6点差を3P2本であっさり同点にすると、その場面で更にジノビリが3Pをきめてみせ3連続3Pをロシアにお見舞いしたのでした。
しかししかし、ロシアも負けじとエースキリレンコがアリウープ、そして試合終了間際に3Pで、結局40-38でロシアがリード。
それでも2点差と超が付くほどの接戦を演じていた両者だったのです。


後半、ロシアはインサイド、アルゼンチンはアウトサイドを中心としたオフェンスをみせます。
アルゼンチンはいきなりノシオーニが3Pをきめ41-40と逆転したのですが、そこからが続きません。
ロシアはインサイドで確実に得点をあげていき、一方のアルゼンチンにはミスが目立ち始めてしまいました。
遂にはこの試合最大となる61-50、11点差がついてしまい、早くも試合は決着したかに思えたのです。
しかし、やはり元金メダル国としてのプライドでしょうか、ジノビリのバスケットカウントを皮切りに反撃を開始。
あれほどの点差があったのにも関わらず、クォーター終了間際にはカラパッソの奇跡的な片足3Pがきまり、61-57にまで追い付いたんですね。


そして第4クォーター、アルゼンチンは第3クォーターの勢いそのままに得点を次々とあげていきます。
それに影響されたのかロシアはミスを連発。特にキリレンコがフリースローをエアーボールにしてしまうほどだったのです。
アルゼンチンは得意の3Pも息を吹き返し、ノシオーニ、ジノビリの連続3Pで71-72と逆転にまで成功してしまったのでした。
試合はその接戦のままだんだんと時間が過ぎて行き、両者終盤はフリースローが主な得点源へと変化していきました。
76-75とロシア1点リードの状態で、1分をきりアルゼンチンボール。ここでボールを持ったのはやはりエースのジノビリだったのです。
ドリブルから得意のスペーシング、そしてステップから技ありのリバースレイアップを沈め土壇場で逆転してみせたのでした。
しかし、その上を行ったのがロシアだったのですが、なんとその選手がキリレンコではなく、ここまで3Pを5本沈めていたシュベドだったのです！
シュベドは1点ビハインドのこの場面で、まさかの3Pを選択。
外れれば敗戦が確実となるこのシュートを見事きめてみせたのでした。ロシアは逆転し2点リードです。
残った時間はたったの20秒ほど、ここで返しのアルゼンチンが選択したのはもちろん3P。それを放ったのはジノビリではなくノシオーニだったんですね。
きまれば当然逆転の3Pだったのですが、惜しくもリングに嫌われてしまい、それをロシアがリバウンド。
1度はアルゼンチンがボールをスティールしたのですが、更にロシアがスティールをし返してそのままノーマークでレイアップ。
この時点で残り時間5秒、4点差となりロシアの銅メダルが確定したのでした。

○ロシア81-77アルゼンチン●

一時11点差まで開いたものの、試合のほとんどは終始接戦で結果的には世代交代となったわけですが、非常に良い試合でした。
3Pを結構きめていたイメージのあるアルゼンチンですが、試合が終わりスタッツを見てみるとアルゼンチン13本に対しロシアも何気に9本きめていたというのが驚きでした。
やはり接戦だったこともありチームスタッツにそこまで極端な差は出ませんでしたね。

では個人成績を数人。

ロシア

シュベド・・・エースのキリレンコを差し置いて3P6本を沈め25得点を記録。ここまでのシューターだったとは知りませんでしたね。今シーズンからNBAでプレーするので期待の新人ですよ。

キリレンコ・・・チームリーダーにはなれずとも20得点8リバウンドと充分すぎる活躍です。シュベドと共に今シーズンからのウルブズは凄そうですね。

フリッゾン・・・ファールを獲得してフリースローで得点を稼ぐというスタイルで19得点を記録。決勝レイアップを沈めたのも彼です。



アルゼンチン

ジノビリ・・・年齢的に最後のオリンピックになるかも知れなかったのですがメダル獲得とはなりませんでした。しかし、逆転レイアップや最終的に21得点とさすがの活躍は光りましたね。

ノシオーニ・・・3P3本を含むチーム2位の16得点でジノビリと共にアルゼンチンをリードしていましたね。しかしながらこちらも32歳と次のオリンピックに参加できるかは疑問が残るところです。

デルフィーノ・・・3Pが2/9と散々でしたが、15得点としっかりと活躍。渋い働きをみせていたと思います。しかしこちらもまた29歳と微妙なライン。

スコラ・・・11得点6リバウンド4アシストとオールラウンドな活躍を披露。アンダーサイズながらロシアのビッグマン相手に奮闘していました。彼もまたジノビリと同じく32歳なので、これが最後のオリンピックとなるかも知れません。



ということで、3位となり銅メダルを獲得したロシア代表、おめでとうございます！！

さて次はいよいよ決勝ですよ。
NHKはBSではなく総合の方で放送するそうなので、時間のある方は是非と観戦をオススメします。
アメリカ代表の金メダルを期待しています。