NBA Thunder Dancer

オクラホマシティ・サンダーを応援していくNBAブログです。

12-13 New Orleans Hornets

2012年10月26日 | 2012-13 シーズン展望
昨シーズン成績 21勝45敗

ロスター
PG グレイビズ・バスケス/オースティン・リバース/(ブライアン・ロバーツ)/(クリス・ライト)
SG エリック・ゴードン/ザビエル・ヘンリー/ロジャー・メイソン
SF アル・ファルク・アミヌ/ダリアス・ミラー/(ドミニク・モリソン)
PF アンソニー・デイビス/ライアン・アンダーソン/アキーム・ウォーリック/(ランス・トーマス)
C ロビン・ロペス/ジェイソン・スミス/(ソロモン・アラビ)

HC モンテイ・ウィリアムズ

青字=移籍してきた選手
赤字=ルーキー
緑字=再契約
()の選手は保証無し

OUT
ラシャード・ルイス→ウェイブ、ヒートへ
エメカ・オカフォー→ウィザーズへ
トレバー・アリーザ→ウィザーズへ
グスタボ・アヨン→マジックへ
ジャレット・ジャック→ウォリアーズへ
ダレル・ワトキンス→76ersへ
ジェローム・ダイソン→サンズへ
クリス・ケイマン→マブスへ
マルコ・ベリネリ→ブルズへ
カール・ランドリー→ウォリアーズへ


長い間チームの顔でありエースだったCP3を放出してから1年にも満たない期間でした。
ホーネッツは新たな道を歩み始めたのです。

昨シーズン開幕直前にCP3をクリッパーズへトレードして以降、ホーネッツは必然的に再建へ舵を取らざるを得なくなっていました。
こうして、プレーオフ常連から急転直下リーグでもどん底のチームとなって迎えた11-12シーズン。
トレードでやってきたホーネッツの将来を担うゴードンこそいたものの、選手も戦力もまたHCも不安しかなく、加えて移転問題などが重なり、そもそもゴードン自身怪我に悩まされているという踏んだり蹴ったりの状態でした。
案の定、昨シーズンゴードンは9試合にしか出場することができず、チームはウェストで最下位という辛酸を嘗めることとなってしまったのでした。

しかし、今オフその苦難をあっという間に打開するチャンスが訪れたのです。
そう、ご存じの通り2012ドラフト指名ですね。
予てから言われていた通り、昨シーズンロックアウトもあったこともあり有望なルーキー達が1年繰り越すことで、今年のドラフトに一斉エントリー、03年に次ぐ"豊作"と予想されていました。
そして、レブロンやグリフィンと言った例が挙げられる、現在NBA第一線で活躍する選手のように、既にドラフト前から1位指名は確実と言われている即戦力の選手が存在していたんですね。
その選手というのが言うまでも無い、アンソニー・眉毛・デイビスだったのです。

当然ホーネッツは昨シーズン成績が低迷してしまっていた為、ドラフトで上位指名権を得るのは予想されていました。
しかし一方で、ホーネッツよりも成績の低いチームいて、その中にはリーグのワースト記録を塗り替えるほど低迷したボブキャッツもいたのです。
この為、ファン以外大抵の人々はボブキャッツが1指名権を獲得するものだと思っていました。
少なくとも"ホーネッツ"という考えの人はいても少数だったのではないでしょうか。
そんな中、いざ蓋を開けてみたら予想外の結果が。見事ホーネッツが1指名権を獲得していたわけですよ。
まあそうなると、1位指名が決まった当日にも関わらず、早くも疑惑の声があがりますよね。
その理由に"当時ホーネッツはNBA自身が所有していた"というものがあったのですが、さすがにこんなあからさまなズルをするわけがなく、むしろこれよりもチクチク言われていたのがつい先日再建への道を歩み始めたチームだったからなのです。

レブロンの抜けたキャブスが代表的な例でして、再建に踏み切ったチームが次のシーズンドラフトでチームの顔となる選手を獲得することはとても珍しいことなのです。
ましてや1位指名権の獲得ですからね。
やるならば、2007年のソニックスのように指名順位が決定し確実に戦力獲得が見込める状態の後に再建へ踏み切るという感じだと思います。
つまり、今回のホーネッツは再建から1年も経たずして将来有望なルーキーを獲得した非常にレアなケースであり、同時にとても運の良いチームだとも言えるんですね。
基本的に神様を信じない人でも今回ばかりは神の存在を確信するレベルに、です。
加えて10位(オースティン・リバース)、46位(ダリアス・ミラー)でもルーキーを獲得できたのは、これまた運が良かったと思います。

こうしてリーグでもどん底状態のチームに明るい光が射して、始まった今オフ。
もちろんホーネッツはこのドラ1ルーキー、眉毛を中心にチーム作りを開始し始めます。
フライングながらオリンピックでその実力を充分に発揮し、徐々に期待が確信に変わっていきながらですね。

手始めに先ず最初の動きがオカフォー、アリーザを放出し、ルイスを獲得することだったのです。
ホーネッツの目的はただ単純に金銭面でのカットで、この後すぐにルイスをウェイブしていることから全く戦力面を度外視していることが分かります。
オカフォー、アリーザ共に2年の契約期間が残っており、それに比べ多少高い金額でも残り期間1年のルイス獲得は将来を見据えて非常に良い動きだったと思いますね。
ちなみに46位指名権はこのトレードで手に入れています。

そして、将来を見据えてのトレードはまだまだ続きます。
昨シーズン、低迷している中孤軍奮闘していたジャックを、恐らくNBAには生涯来ないであろう海外選手の交渉権とあっさりトレード。
更には将来の指名権を少しでも多く獲得するため、これまた全く戦力として考えていないブラッド・ミラーを指名権と共に引き取ってもいるんですね。
徹底しています。

また、眉毛により多くのプレータイムを与える為、昨シーズン連れてきた期待の若手アヨンを泣く泣くトレードに出し、チームにいなかった外角シューターであり昨シーズンのMIPと実力は証明済みのライアン・アンダーソンを獲得。
眉毛とポジションは被っているものの、プレー範囲が全く違う為、上手い相互補完ができると思われます。
そして、結果的にアヨンの放出も、将来の2巡目指名権&ジェローム・ダイソン、ブラッド・ミラーというホーネッツとしては全く痛くない駒で、守備思考のロビン・ロペス獲得で補っています。
インサイドはケイマンの放出もやや痛手ですが、育ち盛りのジェイソン・スミスもいますし、中々の布陣を完成させました。

こうして、5件ものトレードを成功させた今オフのホーネッツは、同時に裏でチームの将来を左右し兼ねない非常に重要な決断を迫られてもいたんですね。
それは、ゴードンとの再契約でした。
今オフ制限付きFAとなっていたゴードンだったのですが、予想されていた通りFA解禁とともにMAX契約が飛んでくる人気物件だったのです。
その契約を吹っかけてきたのが、目下エースを捜索中のサンズ。
ホーネッツとしてはどんな契約内容にもマッチすること決めていたのですが、いかんせん昨シーズン9試合にしか出場していない選手であり、しかも未だ怪我に悩ませれている選手。
実力は重々理解していながら、MAX契約というのがネックで中々マッチすることができませんでした。
しかし、CP3という大物を放出してまで手に入れた逸材であり、またみすみす同カンファレンスの敵チームに塩を送る必要も無いと判断。
結果的に再契約となったのですが、苦渋の選択だったことは容易に予想できます。
この再契約、さすがに現時点で良い悪いを判断することはできませんが、曲りなりにも将来ホーネッツを引っ張っていく軸が完成したわけです。
基本的にアウトサイドはゴードン、インサイドは眉毛ですね。
モンテイ・ウィリマムズHCとも4年の契約延長をしましたし、やる気満々ですよ。

ま、しかしながら今シーズンいきなり成果が現れるとはファンでさえ思っていないでしょう。
トレードを5回も行い、ルーキーが3人もいるチームですよ。
先ずはケミストリーの形成からチームとして熟成していくその第1歩のシーズンになると思いますね。
プレーオフ進出は厳しいと言わざるを得ませんが、少なくとも昨シーズンよりも良い勝率は残せるのではないでしょうか。
現段階で、"将来が約束された"と言っても過言ではない為、リーグでも屈指の注目チームになると予想されます。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (マグジ)
2012-10-26 09:30:03
詳しい分析のコメントありがとうございます。ドラフトの件では各地で陰謀だのいろいろありました。ならばやりかたを変えれば?と思います。それはそれでメンバーはがらりとかわり昨季よりグレードは上がったと思います。今季は正直プレイオフはまだという感じですが、将来性に関してはかなりあるとファンは感じている事です。まだチームとして完成には遠いのでシーズンで未来の栄光にちかずく試合を見たいです。目標は前にも書かせていただいた、サンダーとのオクラホマダービー(?)です。
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Unknown (ホーネット)
2012-10-26 11:17:15
若いチームになりゴードンがリーダーとしてできるのか?少し心配です。ただ今までと違いオーナーのチームへの気合度、GMがよく動く事。モンティHCのゴードンのコメントのには良い意味で驚きました。昨季でさえあのメンバーで21勝したのもたいしたものですので、今季は確実に成績は上がるでしょう。SF、PGの不安があるので、またなにか動くかもとも思います。ルーキー3人はあたりと思いますので、かなり期待してます。開幕2試合のスパーズ、ジャズ戦で少しはわかるかなと思います。
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マグジさん (kdu)
2012-10-26 23:28:06
ホーネッツに関しては今オフの内容が非常に濃かったですからね。ノリノリで書くことができました♪
確かにドラフトに関してはやや後ろ向きな意見が飛び交ってましたが、仰る通りだったらシステムなりを変えれば、と思います。

とりあえず、早くもチームの核は決まったと言っても過言ではないでしょう。
今シーズンでいきなりプレーオフは厳しいと思われますが、少なくとも成長を周囲に見せつけることはできると思います。
僕も、ある意味両方のファンであるオクラホマ市民が更に熱狂的になれるくらい、サンダーとホーネッツがトップ争いをするよう望んでいますよ。
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ホーネットさん (kdu)
2012-10-26 23:34:55
ゴードンがリーダーになれるかは確かに心配ですね。
スター性はかなりあるのですが、いかんせん今までチームを引っ張った経験がないので、不安要素でもあります。
まあ現在のところ、フロント陣の評価は結構高いようなので、良い傾向にあるのではないでしょうか?

昨シーズンは記事中にも書いた通り踏んだり蹴ったりだったので、有望ルーキーを加えた今シーズンは十中八九昨シーズンの勝率を上回るでしょうね。
基礎はできているんです、シーズン中動くにしても、FAでの獲得程度にとどまると思いますよ。
実はサンダーも開幕戦がスパーズでして、出来れば両方良い成果が得られるといいですね。
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Unknown (k,s)
2012-10-26 23:52:18
確かにドラフトの件ではいろんな憶測がありました。オーナー不在という異様な展開もありCPの移籍問題も含めどうなるのかと思いました。存続の危機も言われるなか、地元セインツのオーナーでもあるベンソン氏に決まり彼の発言のなかでセインツと同様にチャンピオンを目指すとの言葉に安堵しました。前のあのオーナーみたいな事はなさそうですので安心です。HCも4年の延長契約ですが、この4年がポイントかと思います。ゴードン、アンダーソンの契約期間と同じで、4年後はデイビス、リバースと普通にいけば契約の話があるからです。そのへんも考えての事ですので、スパーズに前いたGMもやるもんだと感心してます。今季はまだかなと感じますが、皆さんいわれる様に将来性はかなり高いです。あとゲームを作れるPGとDFのできるウイングの選手がそろえばサンダーみたいになれるかも?位のものを感じます。こう考えるとやはりサンダーのチーム作りはうまいですね。いろんな再建中のチームの参考になるはずです。
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k,sさん (kdu)
2012-10-27 00:07:39
あれだけの憶測がある中、結果(まだ今オフだけですが)ここまでの補強を行えたのは凄いことですよね。
僕もベンソン氏の発言には、どことなく安心感を覚えた記憶がありますし。

また、言われてみると"4年"というのが1つのターニングポイントになりそうですね。
先ずは、その4年後まで順調にチーム作りをしていくことが、現在のフロントの目標になってくるのでしょう。
将来性が非常に高いだけに楽しみでなりません。
サンダーファンながら、どこかサンダーと重ねてしまう部分もあると思いますし、是非サクセスストーリーを作って欲しいものです。
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Unknown (レディック)
2012-10-27 01:58:16

今季は基礎を固めるシーズンになりそうですね。プレシーズンを見た限りデイビスは良い活躍をしていたので、楽しみです。
逆にリバースはなかなか調子が出てなかった様に思います。恐らくPGとして起用する方向なんだと思いますが、まだまだPGとしての力量はバスケスの方が上だと感じました。
リバースがどれだけPGとして成長出来るかが浮上の鍵なのではないかと自分は考えています。

また、アンダーソンは昨季MIPを獲得するなど素晴らしいシーズンを過ごしましたが、それを今季も維持出来るのか。
元々マジックは3Pを武器とするチームで、それを可能にしていたのはハワードの存在があってものだと思うので、昨季の活躍がハワードのおかげではないことを証明しなければなりませんね。
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レディックさん (kdu)
2012-10-28 14:43:30
プレシーズンではドラ1通りの活躍をしたデイビスと怪我に悩まされ不本意な結果に終わったリバースですが、ホーネッツ全体を見ると期待の若手でもある為今シーズンは基礎を固めるものとなるのでしょう。
僕もリバースはSGの方が良いと思うのですが、いかんせんゴードンがいますし、PGの道しか残されていないのではないでしょうか。
今シーズンはバスケス越えが当面の目標になりますね。

また、アンダーソン獲得はマジックだったからあの成績を残せたんだ、なんて良く聞きますね。
確かにそうかもしれませんが、成績こそ落ちても僕はそこまで活躍しないとは思っていません。
プレシーズンではきちんと役割を遂行できていましたし、また本人もそのことを理解しているでしょうから、上手くチームにフィットするのではないでしょうかね。
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ホーネッツはどうするの? (マグジ)
2012-11-01 21:51:30
私事の内容になることご了承下さい。1足早く開幕戦がありました。負けまして・・・。内容は悪くないのですが、またダンカン、パーカーにやられました。勝ってサンダーの援護とも思い期待してました。ただわがチームにご承知かもしれませんが、大問題が起こり意見を聞きたく思います。モンテイHCのコメントからゴードンの無期限欠場の事が分かりました。また実に内容の分からない(膝の問題だけでは無いとの話もあり・・)なんでと思う次第です。ならば延長しないとかサイン&トレードで処理するべきでというシーズン前にいわれた懸念が今再燃してます。ハーデンの活躍は嬉しさ、辛さ入り混じるところです。ただサンダーは将来の道筋を作りトレードに踏み切りました。私は今この様にするべきと思います。サンダーと関係の無い内容です。kduさんが面倒と思われましたら削除をお願いします。長文になりすいません。
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マグジさん (kdu)
2012-11-02 03:02:03
なぜか明日はサンダーvsスパーズしかカードがないんですよね。
なので多くの注目を浴びる中、ホーネッツの敵は取りますよ(笑)

とまあ、本題に移りますか。
一応ぱっと情報収集はしてきました。が、その程度の知識で書いているものだとご了承くださいね。

確かにこれは問題です。
仰られる通り契約の問題だと思いますよ。
やはりゴードンは高額で再契約を果たしただけに、それだけホーネッツが彼に期待していることは分かりますし、それを結んだ時ホーネッツフロントは怪我が治るまで待つ覚悟はあったと思うんです。
しかし、その再契約がゴードンに選択肢のなかったマッチによるものだったのが、今考えると一番怪しいかなと。

当初ゴードンは制限付きFAの身でありながら移籍を希望していましたからね。
再契約を結んだ時には前向きなコメントをしていましたが、今となって考えるとやはりホーネッツを良く思っていないと充分に考えることが出来ます。
そして今回の件ですから、かなり可能性は高いでしょう。
「膝の問題にかこつけてトレードするまで出場しない」というのが最悪のケースかと。

僕もなんで今更と思いますが、一概にゴードンに非があるとも言いきれない状態なので、何とも言えません。
しかしながら、せっかくドラ1を獲得し視界良好なスタートを切るところだっただけに、このタイミングで言い出したのは完全にゴードンが悪いですね。
ただ、こうなった以上ホーネッツフロントは下手に交渉するより、仰る通りきっぱり割り切ってトレードに出した方がいいと思います。
ここでゴードンがバイアウトを要求してきたら、恐らくNBAのルールに引っかかるでしょうから。

ご期待通りの答えができたか不安ですが、以上が僕の意見です。
参考になってのでしたら幸いです。
個人的にかなり期待していたチームだけに、ホーネッツファンの方の心中お察しします。
どんな形でもいいので、この問題がいち早く解決されることを祈っております。
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