先輩たちのたたかい

東部労組大久保製壜支部出身
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1921年教員の運動 (読書メモー「日本労働年鑑」第3集 大原社研編)

2021年10月08日 09時00分00秒 | 1921年の労働運動

1921年教員の運動 (読書メモー「日本労働年鑑」第3集 大原社研編)

教員の運動
「3学級2教員制」反対運動
 1921年、政府の臨時教育行政調査会が、教育費の削減を目的とする「3学級2教員制」の案を発表した。これには全国の教育者のほとんどが反対し、各地で反対決議や示威運動がおきた。教員側は、10月神田青年会館で高田早苗、島田三郎らを呼び反対演説会を開催した。大阪でも集会が開催され、「3学級2教員制」反対の決議文が政府に提出された。 
 全国の教育団体は、12月9日東京市帝国教育会館において連合大会を開催し、「3学級2教員制」反対を決議し、「もし、この決議が受け入れられない時は、我々はあらゆる合法的な手段をもってこの実行を阻止せん事を期す」と発表した。

教育擁護同盟の設立
 1921年(大正10年)2月、政府の「3学級2教員制」に反対した教育擁護同盟が設立された。東京、千葉、浦和、福井、石川、新潟、金沢、神戸、大阪、名古屋、浜松においてそれぞれ講演会が開催され、3月8日の東京市の大演説会で以下の宣言が決議された。
 宣言
 「・・・我が国の財政圧迫の主因が軍費の過大にあることは国民の均しく認めるところ、今や時代の趨勢一変し全世界の人類はようやく軍国主義の迷夢よりさめ文化の進歩発展を喪心より希求しつつある際、八億という莫大なる軍費を無条件にて承認し微々たる教育費を削減せんとするがごときは、時代錯誤も甚だしい・・・国家の破滅の淵に陥れんとす。・・・
 
700名緊急教員大会開催
 10月15日、東京、千葉、埼玉、山梨、神奈川、群馬、栃木、静岡の教員代表700名が糾合し、緊急教員大会を開催し反対決議をした。

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 (この一連の教育者の運動に対して)これは、従来の教育者の組合運動が、互助的な経済運動乃至極めて茫ばくたる啓蒙運動であったのに対し、すこぶる注目に値することであると編者は信じる(「日本労働年鑑」p278)。



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