インフルエンザワクチン高齢者の肺炎リスクへの効果は不十分
今夜は非常勤先の当直室。何気に医局に転がっているMedical Tribune紙(一応定価がついているがあらゆる医局に無料で送って来られ、ソファの下あたりに転がっている新聞)を手に取ってみたら一面トップに冒頭の見出しが躍ってました。
シアトルの共同組合保健研究センターのデータ。
インフルエンザワクチン接種を受けた高齢者は受けていない高齢者と比べて肺炎による入院リスクが2~3割下がるとされていた従来のデータを否定。
他に合併している疾患の有無や重症度による影響を調整して検討したところ、インフルエンザワクチン接種と市中肺炎リスクの低下は関連していなかった・・というもの。 なお、ここでいうインフルエンザワクチンは、在来のヒトインフルエンザワクチンのことです。
市中肺炎のなかでインフルエンザによるものはごく一部にすぎず(多いのは肺炎球菌)そのリスクを下げてもその他のあらゆる原因による肺炎を大きく減らせない可能性がある・・とのコメント付き。
ソースはMedical Tribune Vol.41 No.38 (2008.9.18) 一面トップ記事。
新型インフルエンザ・ウオッチング日記より