新型インフルエンザ対策

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外岡立人氏、小樽保健所長辞任 新型インフル情報発信に本腰か

2008年09月04日 | このごろの新型インフルエンザ関連情報
この8月末まで小樽保健所長であった外岡立人氏のブログ「徒然日記」

当ホームページも相当巨大になり維持するだけでも大変になっている。
 現在再構築中だけど、停止しているにも関わらず、意外とこの徒然日記を訪問する方が多いようだ。
 慌てたわけではないが、急いでこの日記を再開することにした。
 
 理由は他にもある。実は9月1日に小樽市保健所長という行政職を離れ自由の身となった。この春から考えていたことではあるが、やっと実現した。
 このように行政にいたものが突然辞めると、その背景について色々と噂が出るのが常である。僕の場合もそうだろうが、それは仕方がないとして、本当に辞めたくなって辞めただけだ。心身疲労困憊という状況かも知れない。突然の辞任を許してくれた市当局に感謝すべきかも知れない。
 だから意味のない噂は立てて欲しくはないし、またそうなると今後の活動の方向性にも影響が出る。
 不眠症と鬱的状況は結構前から続いてはいた。毎朝3~4時間のH5N1鳥インフル情報収集とその訳、さらに帰宅後2時間は費やした。
 他にも業務は多々ある。
 一介の政令市保健所長としての役割は何なのか?長らく自問し続けてきたが、結局の処、結論は見いだせなかった。もちろん法的な意味だけでの話ではない。

 今後、両肩から行政という重荷が完全にとれてから、本格的に新型インフルエンザ情報の集約と、その対策、出来れば医学的問題点等をウエブに掲載してゆこうと思っている。

 上記に関してはそれでお終いにして本題に入る。
  ・備蓄中のプレパンデミック・ワクチンを来年度医療職150万人に事前接種するという厚労省の方針
   これはよく分からない。
   なぜ?? その備蓄中のワクチンを今後も大量製造してゆき、国民全てに接種する??
   製造方法が受精卵方式から、すくなくとも細胞培養方式、さらには海外では遺伝子組み換え技術を用いたワクチン、DNAワクチン、万能型ワクチンが開発されてきている。その中でなぜ、万が一の不測状況に対応して備蓄している(だけの)プレパンデミック・ワクチンを、今、使い切ろうとしているのか??

 ・今春の春に白鳥からH5N1ウイルスが検出された事例を受けて、農水省は全国の養鶏場の監視を強化すると報道されている。
  なぜ今頃?? 
  3年前からそれは為されているべきだったと思うが??
  何も知らない市民は、なるほど、農水省もきちんと役割を果たしている、と考えるかも知れない。
  情報島国の日本ならでは話かも知れない。

 余談となるが、今月号の諸君!(文藝春秋)に学習院女子大の石澤靖治教授が「日本の新型インフルエンザ対策に落とし穴はないか」という論文を掲載している。同教授は小樽まで僕の取材にきていた。国の対策の問題点に関する僕の意見を大きく採り上げてくれている。非常に光栄に思う。70頁~81頁。
(「海外直近情報集」の「徒然日記」より)