新型インフルエンザ:60代男性死亡 県内4人目 /宮崎
1月31日17時0分配信 毎日新聞
県は29日、高千穂町の60代男性が新型インフルエンザに感染し死亡したと発表した。男性には慢性腎疾患や糖尿病などの持病があった。
詳細は
毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100131-00000244-mailo-l45
免疫力が落ちている人が死亡してもほとんどニュースにならなくなりました。昨年の5月の大騒ぎがウソのような気がします。落差が大きすぎて何か虚しさを感じます。昨年の5月も今も同じ一人の命なんですがね。免疫が抑制されている人も命の重さは同じですよ。
サスペンス「真由子」その11
川田を呼んで今後の方針を検討した。瀬川獣医と安井宣伝課長については、警察に任せるのがよかろうということになった。小沼周平についてはもう少し警察に言わぬ方がよい。小沼の出生について調査の必要がある。私は言った。
「岡山市まで行っても、本籍だけじゃだめだ。彼の動機になるようなものを探ってこなくちゃー」
「それをやるには暫く滞在せねばなりませんな。それに広島県にも居たとすると、そっちにも行って見ることになるでしょうな」
川田はそう答え、だいぶ費用がかかるでしょうと付け加えた。私は金を渡しながら言った。
「ゆっくり調査して来てくれ、俺はその間にもう一度全体的に考え直し、できたら小沼にも当たってみる。」
「じゃこれから出かけます。」
川田はさっそく旅行の用意にかかった。
「一寸待ってくれ、出かける前に一つ頼みたいことがあるんだ。警察に行って遺留品のマッチは何本残っているか聞いてくれ、俺の貰ったのは新しい箱だんだ。あれじゃいけない。」
1時間程して川田が電話してきた。
「45本残っているそうです。」
「いや、ありがとう。」
私は今貰っているマッチ箱からマッチ棒を捨てて行った。ていねいに45本だけ残した。
それを自分のずぼんのポケットに入れた。こうすれば使っていたマッチに見えるだろう。マッチをする紙も、今捨てた分だけ痛む筈だなと思い、私はさっきごみ箱に入れたマッチ棒を拾い出し、1本ずつすって行った。
私はもう一度事件の内容を考え直した。
顔みしりか、合鍵を持っている奴が「玄関から入った。」それはわかるが、「玄関から出た」が成立しにくい。
玄関から入って人を殺した犯人が玄関をしめて出る必要がない。二階の窓から入るような犯人なら、玄関を閉めるかも知れないが、どうも鎖が長くてやっと人が通れるなどと知っている奴はいない筈だから、せいぜいノブの真ん中を押して閉めるくらいのものだ。小沼周平ならノブのそんな閉め方を知っているだろうが、鎖が長くて何とか通れると知って、そこまでやるとは考えられない。
しかし、俺はそれが外せず、鎖の下をくぐって入り、鎖の下をくぐって入り、入ってからそれを外した。
ということは、犯人はその時まだ家の中に潜んでいたということである。玄関から入ったのではなく、やはり二階の窓から入り、真由子を絞殺し、階下から出ようとした時、俺が引き返して来た。犯人は慌ててどこかへ隠れた。俺が二階へ上がった間に、開いていた玄関から出た。
犯人はどこに隠れるだろうか?
私は昨日、小沼周平を待ち伏せする時、応接間の長いソファの向こうを選んだ。あそこを選ぶのが自然だ。
今まで密室の殺人と考え過ぎたようだ。絞殺となると、たとい俺に濡れ衣を着せるとしても、玄関の鎖を閉めることは考えられない。だから犯人はあの時、中にいたことは確かである。
私は一応それを小沼周平と見立てて策を考えた。黒い木綿の長い糸と50センチくらいの棒2本を用意した。
私は自動車で真由子の家へ出かけた。薄暗くなってから、南東の小沼の家に当たる部分に、持ってきた黒い木綿糸を張った。これならあいつがひっかかっても気づくまい。あいつはきっと、夜になって塀越しにやって来ると思うのだ。
私は応接間の長いソファの向こうに、あのマッチを置いた。あいつがそこに隠れていたとすれば、一応そこを捜すだろう。
5、6日して、この二つの網を見に来ることだ。ひっかからぬとしてもそれだけのことだ。
3日経った。
川田から中間報告が入った。
(つづく)
・・・・・・・・・
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1月31日17時0分配信 毎日新聞
県は29日、高千穂町の60代男性が新型インフルエンザに感染し死亡したと発表した。男性には慢性腎疾患や糖尿病などの持病があった。
詳細は
毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100131-00000244-mailo-l45
免疫力が落ちている人が死亡してもほとんどニュースにならなくなりました。昨年の5月の大騒ぎがウソのような気がします。落差が大きすぎて何か虚しさを感じます。昨年の5月も今も同じ一人の命なんですがね。免疫が抑制されている人も命の重さは同じですよ。
サスペンス「真由子」その11
川田を呼んで今後の方針を検討した。瀬川獣医と安井宣伝課長については、警察に任せるのがよかろうということになった。小沼周平についてはもう少し警察に言わぬ方がよい。小沼の出生について調査の必要がある。私は言った。
「岡山市まで行っても、本籍だけじゃだめだ。彼の動機になるようなものを探ってこなくちゃー」
「それをやるには暫く滞在せねばなりませんな。それに広島県にも居たとすると、そっちにも行って見ることになるでしょうな」
川田はそう答え、だいぶ費用がかかるでしょうと付け加えた。私は金を渡しながら言った。
「ゆっくり調査して来てくれ、俺はその間にもう一度全体的に考え直し、できたら小沼にも当たってみる。」
「じゃこれから出かけます。」
川田はさっそく旅行の用意にかかった。
「一寸待ってくれ、出かける前に一つ頼みたいことがあるんだ。警察に行って遺留品のマッチは何本残っているか聞いてくれ、俺の貰ったのは新しい箱だんだ。あれじゃいけない。」
1時間程して川田が電話してきた。
「45本残っているそうです。」
「いや、ありがとう。」
私は今貰っているマッチ箱からマッチ棒を捨てて行った。ていねいに45本だけ残した。
それを自分のずぼんのポケットに入れた。こうすれば使っていたマッチに見えるだろう。マッチをする紙も、今捨てた分だけ痛む筈だなと思い、私はさっきごみ箱に入れたマッチ棒を拾い出し、1本ずつすって行った。
私はもう一度事件の内容を考え直した。
顔みしりか、合鍵を持っている奴が「玄関から入った。」それはわかるが、「玄関から出た」が成立しにくい。
玄関から入って人を殺した犯人が玄関をしめて出る必要がない。二階の窓から入るような犯人なら、玄関を閉めるかも知れないが、どうも鎖が長くてやっと人が通れるなどと知っている奴はいない筈だから、せいぜいノブの真ん中を押して閉めるくらいのものだ。小沼周平ならノブのそんな閉め方を知っているだろうが、鎖が長くて何とか通れると知って、そこまでやるとは考えられない。
しかし、俺はそれが外せず、鎖の下をくぐって入り、鎖の下をくぐって入り、入ってからそれを外した。
ということは、犯人はその時まだ家の中に潜んでいたということである。玄関から入ったのではなく、やはり二階の窓から入り、真由子を絞殺し、階下から出ようとした時、俺が引き返して来た。犯人は慌ててどこかへ隠れた。俺が二階へ上がった間に、開いていた玄関から出た。
犯人はどこに隠れるだろうか?
私は昨日、小沼周平を待ち伏せする時、応接間の長いソファの向こうを選んだ。あそこを選ぶのが自然だ。
今まで密室の殺人と考え過ぎたようだ。絞殺となると、たとい俺に濡れ衣を着せるとしても、玄関の鎖を閉めることは考えられない。だから犯人はあの時、中にいたことは確かである。
私は一応それを小沼周平と見立てて策を考えた。黒い木綿の長い糸と50センチくらいの棒2本を用意した。
私は自動車で真由子の家へ出かけた。薄暗くなってから、南東の小沼の家に当たる部分に、持ってきた黒い木綿糸を張った。これならあいつがひっかかっても気づくまい。あいつはきっと、夜になって塀越しにやって来ると思うのだ。
私は応接間の長いソファの向こうに、あのマッチを置いた。あいつがそこに隠れていたとすれば、一応そこを捜すだろう。
5、6日して、この二つの網を見に来ることだ。ひっかからぬとしてもそれだけのことだ。
3日経った。
川田から中間報告が入った。
(つづく)
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