新型インフルエンザ対策

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森林セラピーの効果、公園でも効果あり

2008年09月08日 | このごろの新型インフルエンザ関連情報
(4)公園、木製品で手軽に

 森林セラピーの効果はわかっていても、都会に住んでいると簡単に森林に行くことは難しい。

 「でも大丈夫。近くの公園でも効果はある」と森林総合研究所の香川隆英・環境計画研究室長は強調する。

 森林セラピーは、2泊3日の日程で、丸1日は森林の中でのんびり過ごすことを理想とするが、香川さんは「忙しい人でも、近くの公園なら週何回でも行ける。緑豊かな、近くのお気に入りの公園を見つけて」と話す。

 森林総研の大平辰朗・樹木抽出成分研究室長が、大阪市内の長居公園の2か所で、樹木が放散するフィトンチッドの濃度を測ったところ、予想以上に高く、森林セラピー基地・ロードと大差なかった。大平さんは「樹木の多い場所を探せば、都会の公園でもフィトンチッドの効果は十分得られる」と指摘する。公園で散歩や読書を楽しめば、気分もリフレッシュされるはずだ。

 生活の中で、木製品を上手に使うのも一つの手だ。

 九州大の綿貫茂喜教授は4年前、熊本県小国町で特産の小国杉の効果を調べた。

 小国中学校の1年生3クラスで、それぞれ新品の杉材、新品の合板材、古い合板材の机と椅子(いす)を4か月間使用してもらい、免疫機能を比較した。新杉材を使った1組では、免疫機能の指標となる唾液(だえき)中の免疫グロブリンAの量が3か月後に、他の2クラスに比べて約3割高まっていた。

 実験中の2月には、インフルエンザが流行したが、1組の欠席者は延べ4人だけで、他のクラスの同30人、同61人に比べ群を抜いて少なく、新杉材の効果が確認された。

 綿貫さんは「新品の杉材を使った教室では、揮発成分の濃度が高かった。木製品とふれあうことで、免疫力を高めることができるかもしれない」と話す。(杉森純)

(2008年9月8日 読売新聞)