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nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

利尻・礼文花紀行 3

2016-06-18 22:25:04 | 旅行記
平成28年6月8日(水)
 早朝から明るいので4時過ぎに目が覚める。外を見ようと廊下へ出たが、ホテルの構造上展望できる場所がなく断念。
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 朝食は昨晩と同じ場所に和食がセットされていました。具沢山で総てを食べることができませんでした。
 ウニ入り茶碗蒸しが美味しく、デザートの夕張メロンも云うことはなし。
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 出発時間に合わせてホテルの外へ出ると、利尻岳が微かな日差しを受けて全容を見せています。早起きした時間帯ではどうだったろうか ?  一寸残念な思いが残りました。
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 また、ホテルの玄関前にある花壇には、礼文島で見られる花々が植えられており、小生が見られなかった花もあったので、カメラに収めました。
 『エゾカンゾウ』、『レブンソウ』、『レブンキンバイソウ』、『カラフトゲンゲ』
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 ホテルからバスで5分ほどの香深港へ。 
 稚内行の『フィールズ宗谷号』乗船後、登山グループの見送りだろうか、埠頭で派手なパフォーマンスをしているのをしばし見物しました。
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 出航して間もなく、防波堤には多くの〈 ウミウ 〉と飛翔している〈 オオセグロカモメ 〉が見られました。
 波静かな航路では、時折海鳥が見られましたが、距離もあって種類の判定ができませんでした。
 船のデッキから遠ざかって行く利尻岳を眺めながら、2時間ほどの航海で『稚内港』に到着しました。 
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稚 内  面積 761.47㎢、総人口 36,184人(住民基本台帳人口、2015年12月31日)
 地名の「わっかない」は、アイヌ語で「冷たい飲み水の沢」を意味する「ヤム・ワッカ・ナイ」に由来する。
 日本最北の市で、松前藩が宗谷場所を開設した江戸時代初期以降、港湾として恵まれた地理条件を備え、良質な魚場に恵まれたため漁業の街として発展した。江戸時代中期頃からは国防上の北の要衝として重視されている。
 日露戦争後には樺太(現在のサハリン)航路を開設、大正時代には鉄道建設も行われ、旭川以北最大の都市となる
 戦後、北洋漁業基地としてさらに発展するが、旧ソ連の排他的経済水域設定後は、基幹産業である漁業が衰退し人口減少が続いている。 市の木 サクラ、ナナカマド、市の花 ハマナス。          【Wikipedia】
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 港で待ち受けていた宗谷バスに乗り、稚内の観光に出発しました。
 最初に車内から案内されたのは『防波堤ドーム』。ガイドの中村氏の説明が歯切れ良く耳に入る。
 1936年に波除用に建設された全長 427m、高さ 13.6m、70本の円柱が連なる半アーチ型ドームで、古代ローマ建築を思わせる世界的にも類のない建造物として北海道遺産となっており、役目を終えた現在も港のシンボルとなっていると云う。
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 最初のストップは稚内駅の隣にある『夢広場・北市場』でのショッピング・タイム。我々はその『稚内駅』へ。
 昭和3年、現JR稚内駅開業。宗谷線開業当初のJR稚内駅は現在のJR南稚内駅の場所でした。平成23年4月に新駅舎開業に伴い、駅前広場にJR北海道より寄贈を受けて最北端のモニュメントとして、列車の車止めレールが設置されたとのこと
 その先にレールが稚内港まで伸びており、かっては樺太・大泊まで連絡船を利用して列車が運行されていたことが偲ばれる
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 次は『ノシャップ岬』へ。眼前に利尻島、礼文島を、右手に宗谷岬を望む市内随一の夕日の景勝地とのことです。
 この岬の先端が『恵山泊漁港公園』になっており、イルカのモニュメントがあります。
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 バスは市街地背後の高台へ急な坂を登ると、日本海を一望する『稚内公園』があります。隣接する森林公園と合わせて約 100ha が市民の憩いの場になっているとのこと。
 公園内には市のシンボルとも云うべき『氷雪の門』(樺太島民慰霊碑で、かえらぬ樺太への望郷の念と、樺太で亡くなった方々の慰霊のため1963年に建立された。本郷 新製作)や、『開基百年記念塔』(一階・二階の北方記念館は稚内の歴史や間宮林蔵や樺太関係など多くの資料が展示されている)があります。
 ここから微かにカラフトをのぞむことができました。
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 また、ここには昭和20年8月、旧ソ連軍の侵攻により自ら命を絶った真岡郵便局の9人の女性電話交換手の慰霊碑『九人の乙女の碑』と、昭和43年昭和天皇、皇后両陛下が訪れた際の御製・御歌が刻まれた『行幸啓記念碑』がありましした。
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 さらに、南極観測に貢献した樺太犬の訓練地であった公園を記念して『南極観測樺太犬訓練記念碑』が建てられていました。
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 ここで昼食のため市内へ戻り『ANAクラウンプラザ ホテル稚内』にある一階レストラン日本料理『雲海』で、旬の食材を使ったお弁当『宗谷ランチ』を戴きました。
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 午後はツアー最後の観光地『宗谷岬』へと向かいました。
 バスは海沿いの道を北へ向かって進む。遠浅の海岸が続き〈ウミウ〉や〈アオサギ〉などの姿が見え、宗谷丘陵には 57基の発電用風車が立ち並ぶ『宗谷ウインドファーム』を望むことができました。 
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 海岸から宗谷丘陵に入ると、雄大な起伏が果てしなく続き、これぞ北海道といった景観が広がる。
 バスはしばらく丘陵地帯を走り、途中にある展望駐車帯で停まる。そして、しばしこの丘陵の複雑な地形を、ガイドの説明を聞きながら眺めていました。
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 ここには国内最大規模の肉牛牧場『宗谷岬牧場』があり、宗谷黒牛がのんびりと草を食む長閑な風景が広がっていました。
 ガイドの中村氏が目敏く一頭の採餌中の〈エゾシカ〉を見付けましたが、遠い距離で緑の牧場に茶色のエゾシカを見付けるのに苦労しました。
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 その後、宗谷岬牧場の管理事務所を右手に見て進んだ場所に『宗谷岬公園』があります。
 車窓左手には風車が目立つ『宗谷丘陵展望・休憩施設・ゲストハウス・アルメリア』があり、ここの展望台からは宗谷海峡と宗谷丘陵が一望できるとのことです。
 宗谷丘陵から海岸へ降りるため右折すると、直ぐ左手に『ラ・ベールズの碑』があります。これはルイ16世の命を受けてラ・ベールズが探検を行い宗谷海峡を発見したことを伝える碑で、その発見200年を記念して、平成19年に建立されたとのこと。
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 その先にある『戦没者慰霊碑』と『平和の碑』は、太平洋戦争中、宗谷海峡も日米の戦闘の舞台となり、多くの人命が失われた慰霊のために建てられたとのことです。
 最後にあるのは『旧海軍望楼』で、帝政ロシアとの戦いに備えて旧帝国海軍が1902年に建てた2階建てのものなど、丘陵を下る場所に多くのモニュメントが建てられていました。
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 バスが海岸に降り、駐車場へ入ると直ぐ左手に『間宮林蔵立像』があります。
 文化5年(1808)に宗谷から樺太へ渡り、間宮海峡を発見、樺太が島であることを幕府に伝えた。立像は生誕200年の1990年に建立されたと云う。
 そして北緯45°31´22¨の地に立つ『日本最北端の地の碑』があります。北極星の一稜をモチーフにした三角錐のデザインで、中心のNの文字は『北』を表すとのことです。ここでも全員の集合写真を撮りましたが、風が強く寒さを感じました。
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宗谷岬
 宗谷岬の先端、北緯45度31分22秒の“日本最北端の地”を標す記念碑があります。
 北極星の一稜をモチーフに、中央には北を示す「N」、台座の円形は「平和と協調」を表しています。海に向かってこの地に立つと前方三方が海、正面に43km先のサハリンの島影が浮かび上がり、日本の最北端であることを実感できます。ちなみに東経は141度56分11秒です。               【稚内観光協会】
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 その右手にある売店に向かう途中に『宗谷岬音楽碑』があり、吉田弘作詞、船村徹作曲のメロディ ♪ 流氷溶けて…… ♪ が流れます。
 売店では稚内観光協会が発行する『日本最北端到着証明書』を受領しました。
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 これで今回のツアーは無事終了しました。幸いにもこの辺りから雨が降り出し、稚内空港に着く頃には本降りとなっていました。
 稚内空港からのフライトは殆ど雲の中という、あまり感じの良くない時間を過ごしましたが、ほぼ予定どおり羽田空港に到着しました。
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 8.20. ホテル発(宗谷バス)→ 8.25.香深港 8.45.(フィルイーズ宗谷号)→ 10.40.稚内港 10.50. (宗谷バス)→
  北防波堤ドーム(車窓)→ 10.55. 稚内駅 11.25. → 11.35.ノシャップ岬 11.50. → 12.00. 稚内公園 12.15. →
  12.20. 昼食(ANAクラウンプラザホテル ホテル稚内)13.10. → 13.45.宗谷岬牧場 14.00. → 14.15. 宗谷岬 14.30. →
 14.50. 稚内空港 16.30.(NH574便)→ 18.25. 羽田空港着
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【観察した野鳥】 26種類
  1.カイツブリ     2.オオミズナギドリ  3.ウミウ       4.ダイサギ    
  5.アオサギ      6.マガモ       7.オジロワシ     8.オオセグロカモメ
  9.ウミネコ      10.ツツドリ      11.アマツバメ      12.ヒバリ
  13.ハクセキレイ    14.ミソサザイ     15.コマドリ      16.ノゴマ
  17.ノビタキ      18.イソヒヨドリ    19.ウグイス       20.エゾセンニュウ
  21.シマセンニュゥ   22. ホオジロ      23. アオジ      24. カワラヒワ
  25. スズメ      26. ハシブトガラス   


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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オイラも行ってきたよ (thoru)
2016-06-19 11:10:16
遠方までの旅行 足は大丈夫でしたか?
沢山の野草と野鳥類 そして美味しい海産物 
気候も良い時で景観も堪能 写真と文から伝わりました  
オイラも礼文敦盛草に会いたくて2008年5月29~31日に行った記録が「オイラのブログ」に残っておりました 
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魅力の離島 (tomo・やたがい)
2016-06-22 16:06:16
北海道・離島は沖縄以上に行きたい場所。

昨年の6月、鳥仲間二人で、ワイバード天売島ツアーへ参加。
オムサロ・ベニヤ・メグマ・サロベツの4か所の原生花園で野草や野鳥を楽しみ、天売島ではウトウの帰巣ウオッチングに感動し、ケイマフリにも出会え、ワクワクの4日間でした。

帰路の船から、遥か利尻富士が見えて(なかなか見られないのだそうです)今度は利尻・礼文を目指そう!と心に誓って来たんですよ。

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