nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

湯布院

2012-05-29 00:00:00 | 旅行記
Img_0433 部屋から由布岳が見えないので、昨夜のうちにフロントで日の出の時間と由布岳のよく見える場所
 を聞いておく。
 4時半に起床、支度をして第二駐車場の前方へ行くなるほど谷を隔てて由布岳の全貌を見ることが
 できる。
 今朝も相変わらずモヤが濃く、すっきりとした眺望ではない。
 日の出前は野鳥の声が響く。特にホトトギスが鳴きながら飛び回っているが、姿は見えない。
 その託卵先といわれるウグイスがしきりに警戒音を出している。本能的に敵であることが分かって
 いるのだろうか。
 その他コジュケイ、キジバト、クロツグミなどが鳴いているが、どれも姿をみせることはない。
 ホオジロ、シジュウカラ、ツバメ、カワラヒワ、ハシブトガラスなどを視認することができた。
     *Img_0435
 時間の経過とともに空が赤味を増し、ようやく日の出を見ることができた。
 由布岳は逆光の位置にあるため、モルゲンロートにはならなかった。
     *
 朝食は昨夜と同じ食事処、日差しを部屋一杯に受けて眩しいほどだ。
 お盆に乗せられた和食。モヤに霞む由布岳を眺めながらゆっくりと食事を楽しむ。
     *
 気が付くと、この部屋の壁に多くの絵画が掛けられている。
 この旅館では、『温泉も、景色も、料理も、充分に堪能していただけたら、息抜きに、館内の調度
 もお楽しみください』と宣伝している。
     *
Img_3016 Img_3009 続けて、『じつは少しばかり自慢したい、などと
 内心思っている美術工芸品のコレクション。
 いいものには味わいがあります。心なごむ一角な
 どみつけていただくことでもあれば、たいへん嬉
 しく存じます。』と極めて控えめな言葉で案内し
 ている。
 そういえばフロントの脇、廊下の一部、客室など
 に、掛け軸や色鍋島の壷、絵画等が置かれている。
 食事処の我々が座った場所には、小磯良平の絵皿
 が掛けられていた。
     *
 今日のバスの座席は最後尾、ガイドさんには申し訳ないけれど、恐怖のお喋りから逃れることが
 できた。
 冗談はさておき、今朝は希望者のみの由布院散歩とのことだったが、大半の方が参加されている。
 散歩といっても『金鱗湖』周辺のみ。
 事前にガイドさんから説明があったが、湖とは名ばかりでただの池とのことだ。ここを有名にしたのは、NHKの連続テレビ小説『風のハルカ』
 (2005.10.~ 2006.3.)のロケ地だったことによるとのこと。
 なるほど、現場へ行ってみると、何の変哲もないただの池だ。ここへ多くの観光客が来るようになったというNHKの影響力の大きさに、改めて思
 い知らされる。   
     *
金鱗湖
 湯布院を代表する観光スポットといえば「金鱗湖」。
 明治17年儒者「毛利空桑(もうりくそう)」がこの地に訪れ、鮒(ふな)の鱗(うろこ)が金色に輝くのをみて「金鱗湖」と名付けたのが呼称の
 始まりと言われています。
 昔は現在の数倍ほどの大きさがありましたが、数回の地震による山崩れで埋没し、湖面が狭く、そして浅くなってしまったとのことです。
 湖をのぞくと鯉、テラピア、ハヤなどが泳いでいる。
 清水と温泉が湖底から一緒に沸き出ているという特性から、寒い時期でも湖水が温かく、気温の低い日は湖面からゆらゆらと湯気が立ちのぼると
 いう。
 とりわけ晴れた日は周囲の風景が湖面に倒影され、四季のうつろいをいち早く映し出すとも。
 「金鱗湖」近くには町指定天然記念物の大スギ、ケヤキやレンギョウなどの木々や花を愛でる自然満喫のスポットが点在しているとのことだ。
     *
Img_new Img_3018 湖の岸辺にはキショウブが咲き彩りを添えている
 が、静かだった湖畔も次第に観光客、それも韓国
 からの賑やかな一団が来て,騒がしさが増すばか
 り。
 ♪ 静かな湖畔の森の陰から…… ♪ というような
 情緒も何もあったものではなく、湖を後にする。
 この湖畔にも『下ん湯』という茅葺きの立寄り温
 泉がありました。

     *
 バスは昨日も利用したやまなみハイウエイを通って、久住高原へと向かいました。
 今日も好天に恵まれましたが、モヤが次第に濃くなり、遠望が効かなくなりました。
 到着した久住高原スカイパークあざみ展望台からの阿蘇五山、いわゆる釈迦仏の涅槃像は、目を凝らしてどうにか判断できるといった有様でした
     *
Img_3021 Img_3019久住高原スカイパークあざみ台展望所
 阿蘇くじゅう国立公園の標高1036mの丘にあり、北
 に久住山の山並み、南に久住高原、その向こうに阿
 蘇五岳、別名「阿蘇の涅槃」そして南東方向に祖母
 傾山を望む360度の大眺望が展開しています。
 四季折々、日々変化する景色に、同じものはないと
 云いますが、今日は……。



    *
Img_0001_new Img_0002_new ここで平成6年4月に久住山、中岳登山の際,やま
 なみハイウエイの展望所からの阿蘇五岳、釈迦涅槃
 像と牧の戸展望所からの久重高原と由布岳の画像を
 載せてみました。          





     *
 次いでバスで10分ほど走って訪れたのはくじゅう花公園
くじゅう花公園
 大分県竹田市久住町の久住高原の面積約 20ha、標高 800mにある花の公園で、1993年に開園。
 広い園内にはチューリップやラベンダー、コスモスなど季節に応じて様々な花が植えられ、日本百名山に数えられる久住山を借景とする美しい自
 然が満喫できる。  
 また、久住山の反対側には阿蘇五岳を見晴らし、時には雲海も見られるなど日本離れした景色がすばらしい。
 毎年、春から秋にかけて営業し、冬季(11月~3月上旬)は休業している。
 園内は自然が豊富なためアサギマダラなどの蝶や野鳥なども観察できる。
     *
Img_0003_new_0002 Img_3025 日差しも強く気温も上がり,蒸し暑くなってきた。
 〈ポピー15万本満開〉の看板が目に付き、その場所へ
 と移動する。
 最初に現われたのは〈ネモフィラ〉。かってひたち海
 浜公園
へ見に行ったことを思い出す。
 その時とは規模が異なるが、幼児の瞳という可愛ら
 しい花には変わりない。



     *
Img_0003_ Img_0003_new_new3つ目の橋を渡った丘陵地帯にそのポヒーの大群落
 があった。ピンク、黄色、白などの優しい色の大群
 落に癒される思いだ。
 広い園内なので時間を気にしながらの散策となった
 が,最後に 〈 リビングストンデージー 〉 の大群落、
 これは赤、橙、ピンク、黄色、白などなど原色の花
 園に頭がクラクラする思いだった。        
     *
 そこからバスで10分ほどの所にある瀬の本高原の大食堂で昼食となる。ここは昨日の帰りにも立寄った場所だ。
 九重高原各地で観光したツアーのバスが、ここに集まっている感じだ。
 つまりここは高原の交通の要衝なのだ。
 食事は名物とり天、鶏のささ身の天ぷらがメインで、小さなお釜に御飯が焚き上がっており、その他きつねうどんも付いている。
 暑さの中を歩いてきたので、汗を流しながらの食事となる。
瀬の本高原
 熊本県阿蘇郡南小国町の東端、産山村・大分県竹田市久住町・玖珠郡九重町にまたがる一帯のなだらかな高原地帯、標高 850 ~ 900mで阿蘇北
 外輪山と九重連山の間に位置する。
 広々とした草原の南に阿蘇五岳、北に九重連山を望む雄大な景観が広がり、その中央をドライブコースとして人気の高いやまなみハイウェイが走
 っている。また、ワラビ等の山菜狩りやハイキングを楽しむ家族連れで賑わうが、春の新緑、秋の紅葉やススキの穂波の頃の景観は特に美しい。
 「熊本緑の百景」第1位に選ばれている。
    *
 ツアー最後の観光は、日本一の大吊橋 九重" 夢 "大吊橋 へ。
九重“夢”大吊橋
 大分県玖珠郡九重町にある歩行者専用の吊り橋。日本一高く長い歩行者専用橋です。
 2006年10月30日に開通。高さ173m(水面より)、長さ390mで、歩行者専用橋としては日本一の高さと長さです。
 幅員は1.5mで、大人1,800人の荷重に耐えるように設計されているという。
 中央部の床版はすのこ状のグレーチングになっていて、下を見ることができます。
 橋からは、日本の滝百選の震動の滝(雄滝と雌滝)や、紅葉の美しい九酔渓(鳴子川渓谷)の雄大な景色を望むことができます。
     *
Hashi249_2 Img_3028ガイドさんの説明によれば,大分県では平成の大合
 併により町村数が47からわずか4に激減したが、九
 重町では他の自治体と合併せず「自律のまち」を目
 指しており、この橋は町の観光振興計画の柱となっ
 ている。
 現在のところ、入場者数は予想を大きく上回ってお
 り、町では好調な入場料収入を利用した施設の充実
 などに力を入れているとのことだ。

 
    *
Img_3030 Img_3031今日は天気も良く、幸いに風もなく、その上観光客
 も少なかったので、高度感充分の橋をゆっくりと周
 囲の景観を楽しみながら往復しました。
 また、時折すのこ状の部分から下方を眺めてみまし
 たが、足が竦むような感じにはなりませんでした。



     
     *
 これで3日間に亘るツアーは終り、九重I .C.から大分自動車道に入り、往路を戻って福岡空港に着きました。
 3日間とも天候には恵まれましたが、モヤが濃く遠望が効かなかったことが悔やまれました。
 また、天気予報では関東地方が寒気の影響で強風や雷雨の警報が出されていましたので、羽田までのフライトが心配されましたが、幸いにも揺れ
 も少なく、東京湾上からのライトアッブされた『東京ゲートブリッジ』を眺めながら帰ることができました。
     *
 8時20分 湯布院温泉(バス)→ 8時30分 金鱗湖 9時35分 → 10時45分 久住高原スカイパークあざみ台展望所 11時00分 → 11時10分 くじゅう花公園
 11時50分 → 12時00分 瀬の本高原(昼食)12時55分 → 13時20分 九重夢大吊橋 14時00分 → 14時30分 九重 I .C.→ 15時50分 福岡空港 17時20分
(JL326便)→ 19時20分 羽田空港 着
     *
【確認した野鳥】  27種類
 1.ゴイサギ     2.ダイサギ     3.コサギ      4.アオサギ
 5.ト ビ      6.キ ジ V     7.コジュケイ V    8.ウミネコ
 9.キジバト     10.ホトトギス V   11.カワセミ V    12.コゲラ
13.ヒバリ      14.ツバメ      15.ハクセキレイ   16.ヒヨドリ
17.クロツグミ V   18.ウグイス     19.オオヨシキリ V  20.ヤマガラ V
21.シジュウカラ   22.ホオジロ     23.カワラヒワ    24.スズメ
25.ムクドリ     26.ハシボソガラス  27.ハシブトガラス
     



高千穂峡

2012-05-28 00:00:00 | 旅行記
Img_2964 今朝も天気は良いようですが,モヤがかかり遠望はハッキリしません。
 右の画像は、ホテルの窓から別府湾のモーニングロートです。
 こちらは別府市内とは反対の国東半島側です。
     *
 朝食前にホテルの近くを散歩しましたが,これという野鳥は見られませんでした。
 ただ、小さな漁船で漁をしているところへアオサギが飛来して,その舳先に止まり,何やらおこぼ
 れを待っている様子がユーモラスで,思わずシャッターを切りました。
 近くにはウミネコも浮んでおり,隙あらばと獲物を狙っているようでもありました。
Img_2965     *
 バイキングスタイルの朝食は,品数が多かったがそ
 れほどの混雑もなく、ゆっくりと食べることができ
 ました。
     *
 今日のバスの座席は最前列、ドライバーの直ぐ後、昨日のガイドさんのややけたたましい話術が少
 しばかり耳障りだったので、辛抱の1日になりそうだ。      
 今日は先ず日本のナイアガラといわれる原尻の滝へ向かう。
 途中竹田市にある滝廉太郎作曲の"荒城の月"で有名な『岡城趾』沿いの道を進む。ここでガイドさ
 んが美声を聞かせてくれる。年配者が多いせいか,車内で声を合わせる方が多かった。
      *
 バスは1時間20分ほどで道の駅『原尻の滝』駐車場に到着。
 かって祖母山登山の際,この付近を通っているが,これほど周囲の環境が変わっているとは思わなかった。
 無理もない,それは平成元年のこと、もうあれから20数年も経っているのだから……。
 その際、JRの原尻の滝のオレンヂカードを購入していましので,現在と比べる意味で右側に乗せてみました。
     *
Img_2970Img_new原尻の滝
 緒方平野の真中に突然落ち込むように現われる幅
 120m、高さ20mの滝です。
 9万年前の阿蘇山の大噴火による火砕流でできた凝
 結溶解岩の柱状節理が見られます。
 滝の下流には高さ22m長さ90mのつり橋「滝見橋」
 があり、滝を正面から見ることができます。



     *
Img_2968Img_2973  見学時間が45分ほどあったので滝見橋を渡り、遊
 歩道を通って滝を一周しました。
 水量が少なめで迫力に欠けているようでしたが、
 珍しい馬蹄形の滝としての魅力は充分でした。
 この滝の落ち口近くには水車付きの茅葺き屋根の
 店もあり,また近くを流れる疎水にも農作業用の
 水車もあって、長閑な心が安まる風景が展開して
 いました。           


     *
 次いで阿蘇へ向かいましたが、その途中外輪山から阿蘇のカルデラの底へ降りたところにあるレストランで『阿蘇あか牛料理膳』の昼食となりま
 した。
 ここでの情報では、阿蘇の火口見物は亜硫酸ガスの噴煙がまともに吹き付けているので中断しているとのこと、食事後草千里へ行って再度確認す
 ることになりました。
Img_2975阿蘇あか牛料理膳
 まるで緑の絨毯を敷き詰めたかのような阿蘇の広大な草原は、おいしい湧き水と無農薬で育った牧
 草、運動にもほどよい傾斜が特徴。
 その阿蘇の牧草地に放牧されて育った“あか牛”は、赤身のおいしさが抜群!
 無駄な脂肪分が少なく、和牛本来の自然の風味とさっぱりとした後味が楽しめるという。
 熊本県阿蘇地域振興局などが中心となってすすめている「あか牛肉料理認定店」では、基準を満た
 した“あか牛”をステーキや炭火焼、ハンバーグ、陶板焼カレーやシチューなどで提供しているとの
 ことですが、我々はしゃぶしゃぶで戴きました。
 ジューシーでさわやかな肉の旨みをシンプルに味わえるのが魅力のようです。
     *
 昼食後、草千里へ。ここも数回訪れていますが,大変な変わりように驚かされる。火山博物館はと
 もかく、レストランや土産物店が立ち並び、その前面に大駐車場ができていました。
 ここでの情報も火山ガスのため火口付近への立ち入りが禁止されているので、その代わりに火山博物館の見学となりました。その見学の前に草千
 里で30分ほどの自由時間となりました。
 期待していた烏帽子岳付近の『ミヤマキリシマ』は、亜硫酸ガスの影響で殆ど枯れてしまったとのこと僅かに草原付近に点々と咲いているのみに
 なってしまったのは寂しい限りでした。
     *
Img_2980 Img_2982阿蘇・草千里       
 正式には草千里ヶ浜と言うそうですが、直径1km
 の火口跡です。
 中央にある標高1,157mの駒立山(こまたてやま)を
 挟んで左右にある火口跡は今,池となって2万数千
 年前の激しい火山活動の名残りとしてあります。
 ここから噴出したマグマはデイサイトで粘性が高く
 正面の烏帽子岳の山頂を覆いそして溶結擬灰岩や軽
 石となって阿蘇周辺に分布しているという。

     *
Img_2986 Img_2988いまもって地獄温泉や垂玉温泉の熱供給として地下
 深くにはマグマ溜まりがあるとのこと。
 そんな熱い思いも包み隠すかのように四季の移ろい
 は素晴らしく、春には花々が咲き乱れるといわれる
           





     *
Img_2993 Img_2991 山や花々を楽しんだ後は『火山博物館』の見学。
 ここの魅力の第1は、阿蘇中岳の火口からのライ
 ブ中継が見られること。激しく水蒸気を噴出して
 いるが,時には小爆発の状態になることもあり、
 まさに地球は生きているという実感を確認させら
 れる。
     *
 その他阿蘇火山の形成過程を巨大ジオラマで体感、
 次いで高さ4m、幅30m、170度の超広角、超大型
 スクリーンで阿蘇の大自然を観て阿蘇の見物を終え
 る。
    *
 バスは阿蘇の南側、南阿蘇鉄道沿いの道を進み,近年話題の黒川温泉を通って高千穂峡へ向かう。
高千穂峡
 高千穂峡は、その昔阿蘇火山活動の噴出した火砕流が、五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ出し、急激に冷却されたため に柱状節理のすばらしい懸崖
 となった渓谷。   
 この高千穂峡は、1934年(昭和9)11月10日名勝・天然記念物に指定されている。
 付近には日本の滝100選にも選ばれた真名井の滝、槍飛橋などがある。
 さらに神話に由縁のある「おのころ島」や「月形・日形」「鬼八の力石」など高千穂峡の遊歩道のみで高千穂の魅力を十分に感じることができる
 スポットといえる。
     *
Img_2995 Img_2999大型バスの駐車場から急な長い階段を降りると、渓
 谷沿いの遊歩道が始まる。
 久し振りの長い下りで足・腰が心配されたが、どう
 にか歩くことができてホッとする。
 変化に富む渓谷の眺めを楽しみながらの 30分ほどの
 漫歩は、折からの陽光にすっかり汗をかかされる。
 終着点には飲食店を兼ねた土産物屋があり、渇いた
 喉に冷たい物が飛ぶように売れている。
 ここからは土産物店のマイクロバスで出発点に戻る
 ことになる。なるほど、そういうお互い様の商売が
 あるというものだ。
     *
 これで今日の観光は終了。今晩の宿、湯布院へ向かう。
 途中,瀬ノ本高原でトイレ休憩。天候が良すぎてモヤが濃く,折角のやまなみハイウエイからの阿蘇や九重の眺望も霞んで
 良く見えないのが残念だった。
     *
 湯布院の宿は『柚富の郷 彩岳館』、客室24の和風2階建て。
 温泉はともに無色透明の単純泉と炭酸水素塩泉があり、源泉掛け流し。
 部屋へ案内されると景色は全く見えないのでガックリ! 何のためにここへ来たのかと疲れがどっと出るとにかく温泉へ浸かろうと浴場へ行くと、
 これはまた前面にドーンと由布岳が特徴的な双耳峰を魅せているではないか。内湯から露天風呂へ移動して,暮れ行く山の姿を見ながら気持が少
 しづつ和んでいく隣の『天空の湯』には打たせ湯があり,しばし肩に浴びてしっかりと疲れをとる。
     *
 Img_0003_new_new_3 Img_0004_new_new_2柚富の郷
 ゆふのごうとは、旅館のパンフに次のように説明されてい
 ます。
 由布岳を望む、この小さな盆地は、かって湖だったと伝え
 られています。
 由布岳の美しい女神、宇奈岐日女(うなぎひめ)が、力自
 慢の蹴破権現(けやぶりごんげん)に命じて一蹴りで湖の
 岸辺を破らせ、湖水は抜かれて干拓ができたと伝えられて
 います。金鱗湖がその名残とも言われています。
 柚富郷とは神代からの古い呼び名で、木綿や由布とも呼ばれたように、布を産して知られた穏やかな里で
 した。女神がつくり出した美しい盆地は、今も豊かな自然につつまれています。
     *
 夕食の食事処も勿論、前方に由布岳を眺めることができます。次第に夕闇が濃くなるなかでの夕食は、旬の素材を生かした彩岳館[柚富会席]。
 柚富の郷に相応しく[木綿]や[由布院の朝霧]を思わせる豆腐料理を必ず添えているとのこと。
 今晩の自慢の[かわり豆腐]は[よもぎ豆腐]だった。
     *
Img_3002Img_3004_2Img_3005 小鉢 よもぎ豆腐
 前菜 宇宙豆、フルーツトマト、サーモン、アス
    パラガス、花蓮根、玉子真蒸、海老、スナ
    ックピース
 造り 間八、平目、鯛、烏賊、刺身豆腐
 お椀 筍真蒸、つる菜、青さ海苔
 替り あんかけ豆腐
               煮物 小蛸、新じゃが、新牛蒡、つわぶき
Img_3006Img_3007Img_3008  焼物 さわら照焼、茄子田楽
 別注 ふぐ空揚        
 強肴 黒毛和牛鉄板焼
 揚物 白魚湯葉巻、花ズッキーニ、生麩
 酢物 赤貝、平貝、はす芋
 お食事 留椀、白御飯、香の物
 デザート グレープフルーツゼリー、淡雪かん、
      チェリー
     *
 夕食を充分に堪能して部屋に戻り、心地よい疲れにそのままベットへ……。
 
 8時20分 ホテル(バス)→ 9時40分 原尻の滝 10時25分 → 11時20分 昼食(阿蘇あか牛料理膳)12時10分 → 12時35分 阿蘇・草千里、火山博物館
 13時45分 → 14時50分 高千穂峡 16時00分 → 17時15分 瀬の本高原 17時30分 → 18時20分 湯布院温泉・柚富の郷 彩岳館 泊

国東半島

2012-05-27 00:00:00 | 旅行記
Img_0007_new クラブツーリズム社の『憧れの高千穂・湯布院・阿蘇草千里・国東半島3日間』というツアーに参
 加しました。
 はっきりしない天候が続いていましたが,この日は快晴,澄んだ青空から日差しの強い陽光が降り
 注ぐという好天になりました。
 羽田からのフライトも快適,機上からアルブスの山並などを楽しむことができました。
      +
 今日の目的地は『国東半島』ですが,何故か大分空港ではなく福岡空港に着き、そこからバスで向
 かうことになりました。
 バスのガイドさんの説明によれば、九州でもこのところ天候が悪く今日になってようやく晴れたと
 のこと。皆さんはツイていますよと言われる。 
 バスは太宰府I .C.から九州自動車道に入り,鳥栖I.C.から大分自動車道を経由して玖珠I.C.で一般道
 に降り、最初の目的地富貴寺に2時間半ほどで到着しました。
 この富貴寺については、ベテランのガイドさんにより説明がありました。
     *
Img_2950Img_new_0001富貴寺
 富貴寺は平安時代に宇佐神宮大宮司の氏寺として
 開かれた由緒ある寺院です。
 中でも阿弥陀堂 ( いわゆる富貴寺大堂 ) は、宇治平
 等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三阿弥
 陀堂のひとつに数えられ、現存する九州最古の木
 造建築群であり、国宝に指定されている、まさに
 『仏の里くにさき』を代表する文化財です。
     *
Img_0001_new 富貴寺大堂とその中に収められている本尊の阿弥陀如来像は、970丈にも及
 ぶ一本の榧の巨木から六郷満山寺院を開基したとされる仁聞菩薩の手によっ
 て造られた、と伝えられています。
 本尊は高さ約 85cmで、螺髪で二重円光を背負っており、現在は素木のままですが、もとは華麗な漆箔像であったらしく、螺
 髪にその跡が見られます。
 大堂内は極楽浄土の世界を描いた壁画が施されており、風化が激しいが、極彩色で描かれていたという調査結果から県立歴
 史博物館に忠実に再現されています。
 他にも大堂の周囲には僧侶が修行のときに使用したとされる、梵字が刻みつけられた仁聞石や鎌倉時代の笠塔婆、室町時代
 の国東塔等があり、かつての富貴寺の繁栄ぶりを偲ぶことができます。
     *
 次いで国東半島の中央部にある両子寺に向かいました。
 その途中,ガイドさんは『国東六郷満山』についての解説がありました。
     *
 ≪国東六郷満山の概略・・・国東天台寺院の総称≫
 国東半島のほぼ中央に聳える両子山(721m)から放射状にくにさきの谷々は海岸へと広がり、約 28谷を六つの里に分け、六郷と称し、この地に
 開かれた天台宗寺院全体を総称しして六郷満山と呼び、奈良、平安・鎌倉の昔より宇佐八幡〈全国八幡の総本社〉の庇護と影響の下に神仏習合の独特
 の寺院集団と信仰が形成され、往時には半島一帯に 185の寺院、洞窟、僧坊、を含めて約800の大小の堂、また石仏・石塔が、点在し、ほとけの里
 といわれる六郷満山仏教文化圏が開かれてきました。
 爾来約1300年間の星霜、寺院の栄枯盛衰があれども、人々の素朴な信仰は連綿として今日まで継承され仏像・野の石仏、石造物、諸民俗的伝承行
 事、そして恵まれた自然の環境の中にいにしえの素朴な息吹を感じることができます。そしてほとんどの寺院の開基は仁聞(にんもん)菩薩、AD
  718年開創以来やがて1300年の節目を迎えんとしています。
     *
Img_2953 両子寺
 両子寺に着くと,護摩堂で住職から説明がありました。 
 両子山の中腹に両子寺があります。
 六郷満山の中では中山本寺、すなわち山岳修行の根本道場に当たり特に江戸期より六郷満山の総持
 院として全山を統括してきました。
 しかしながら時代の趨勢、明治初頭の神仏分離、第二次世界大戦等の法難、自然災害・人為災難等
 の遭遇により次第に堂宇は往時の姿を薄れてかけて来ましたが、歴代住職の懸命な精進と檀信徒の
 護持によりわずかながらも、面目を保ちつつ今日に至っています。
 境内は瀬戸内海の国立公園、大分県史跡に編入され、全国森林浴の森百選の指定地として自然に恵
 まれ、四季を通じ殊に、新緑、紅葉のもみじには大勢の参拝客で賑わいます。
      *
Img_2955Img_2954  護摩堂の本尊は大聖不動明王で、鎌倉時代の作といわれ、身丈114cmの木造仏。
Img_2957     *
 その後、階段を降りて仁王門まで往復しましたが、仁王
 像の足元に〈足腰の悪い方はこの仁王様の足をさすって
 強い足にあやかって下さい〉との標示があり,多くの参
 拝者にさすられたとみえて仁王様の足がその部分だけ白
 っぽくなっていました。
 私も腰の手術をしたばかりとあって、迷わずにさすって
 きました。





 
     *
 これで今日の予定は終わり,宿泊先の日出温泉にある別府湾ロイヤルホテルへ向かいました。
     *
Img_0429_2Img_0424

日出温泉(ひじおんせん)
 別府市の北に隣接する城下町・日出町に湧く温泉。
 日出温泉を引く「別府湾ロイヤルホテル」は、客室数287室を誇る13階建ての大型リゾートホテルで別府湾の素晴らしい景観はもちろん、地元の
 海の幸も存分に楽しめます。
 サウナ付きの大浴場は広々としており、外には別府湾から昇る朝日を眺められる露天温泉岩風呂もある。
      *
 上右の画像は10階の部屋から別府方面の眺望で、左端は高崎山です。
 夕食は『山海蒸篭蒸し御膳』でしたが、何故か料理が間延びして出されるので,少しばかりイライラさせられました。
 またこのホテルは、韓国から近いこともあって宿泊客の大半は韓国からの観光客でした。
     +  
 10.25.羽田空港(JL311便)→ 12.15.福岡空港 12,45,(バス)→ 13.50.玖珠P.A.14.00. → 15.05. 富貴寺 15.35.→ 16.00.両子寺 16.40.→ 17.40.
 日出温泉・別府湾ロイヤルホテル 泊 

東京ゲートブリッジ

2012-05-20 00:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
Img_0421 深川まで用事で出掛けたついでに,この2月に開通した『東京ゲートブリッジ』を見物がてら通行
 してみました。
 この道路は、千葉方面から京浜地区へ行く年々増加するコンテナ輸送の湾岸道路の混雑解消のため
 に建設された一般道路とのことです。
 全長は2,618m,海上部分が1,618mで、橋梁の高さ87.8m,航路の限界高54.6mで4車線、総事業費
 1,125億円とのことです。
 日曜日とあってトラック等が少なく,スムースに通過することができました。
 この橋は車輛ばかりでなく、歩行者用のいわゆる東京湾沿いの景観を眺めながらの通路もあり、こ
 ちらはそれなりの人出で賑わっていました。
 この歩道の通行時間は10時から17時ですが、7月1日から9月30日までの金・土曜日は10
 時から20時とのことです。また夜間はライトアップされるとのことで、それも是非見てみたいも
                      のです。
     *
Img_newImg_2942 そこで、新木場側の橋のたもとにある区立若洲公
 園
の駐車場に入り,少し歩いてみることにしまし
 た。
 駐車場から5分ほどにあるエレベーターを利用し
 て橋に上がり、しばし東京湾岸の景観を楽しみま
 した。






     *
Img_0425Img_0426  橋の右手には『東京スカイツリー』から『東京タ
 ワー』までが見渡せ、さぞかし夜景が見事であろ
 うと想像されました。
 反対側には『東京ディズニーランド』や『葛西臨
 海公園』などを望むことができます。
 公園内には『海釣り施設』や『キャンプ場』『サ
 イクル広場』『多目的広場』『サイクルロード』
 『遊歩道』などもあり、大勢の人たちが楽しんで
 いました。

     *
Img_0433Img_0432  その遊歩道を歩いて目に付いたのは、『モモイロ
 ヒルザキツキミソウ』が多く咲いていたことでし
 た。
 画像左は『ヒルザキツキミソウ』で、北米原産の
 アカバナ科の宿根草で、夕暮れから開花する他の
 ツキミソウの仲間と異なり昼咲きで,初夏に白い
 花が咲くとのこと。
 右がヒルザキツキミソウの桃色の品種で『モモイ
 ロヒルザキツキミソウ
』。こちらの方が一面に咲
 いていました。
 日本ではこちらの方がよく見られるとのことです。
     *





クールビズ

2012-05-06 00:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
 日本の原発が総て運転停止しました。問題は夏の電力供給がどうなるかということですが ?。
 昨年の夏の節電対策の実施状況を踏まえて、今年は早めの『クールビズ』をということで、5月から実施した企業が多いとのことですが……。
     *
Img_0423 Img_0424  我が家でも,昨年に引続き『緑のカーテン』を設
 置するため、ゴーヤの苗を植え付けました。
 昨年は結構実が育ち,食卓を賑わせてくれたとい
 う副次的な効果がありましたが、今年はどうなり
 ますか ?





    *
Img_0420Img_0428Img_0429  我が家の庭も、ようやく花々が咲き出しています
 その中から目に付いた花を載せてみます。
     *
 エビネラン、ヒメウツギ,イングリッシュ・ブル
 ーベル


      *
Img_0433Img_0436Img_0438  カクテル(バラ)、オダマキ,シラン。