nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

2014.花紀行 4

2014-04-18 00:00:00 | お花見
 起床してカーテンを開けると、何とどんよりとした低い雲に覆われ雨が降っている。
 昨日の好天から一気に悪天候になってしまった。
 昨夜は暗くて何も見えなかったが、雪が大分残っている。斑尾高原の真っ直中、スキー場なので未だ春の兆しは無いのも当然のようだ。
     *
 出発が早いのでレストランへ行くと、既に大混雑、バイキング・スタイルの朝食、和食専門に選ぶ。
 スキー客が終わった後は花見客の利用が多いようだ。
 レストランのガラス越し一面にホテル専用のゲレンデとリフトが見える。
     *
Img_0145 Img_0146








     *
 バスは暗い気持の参加者を乗せて雨の中を出発する。
 信濃町 I .C.から上信越道に入り、信州中野 I .C. で降りて『信州馬さしの里 ビアンデ 信州中野店』に到着。今日は移動時間が長いので、お昼の
 お弁当を積み込むためとのこと。
     *
Img_0148 Img_0147








     *
 須坂長野東 I .C.を降りる頃から雨が上がり、蔵の町といわれる須坂の蔵が立ち並ぶ街中を走る頃には道路もすっかり乾いている。これで傘を差
 さずにお花見ができるようだ。
 今日の最初の予定地・臥竜公園のサクラは、昨日までの情報では 5分崎咲き程度と言われていましたが、T.D.が今朝ほど確認した情報によれば、
 ほぼ見頃を迎えているとのこと。
     *Garyumap
臥竜公園
 臥竜公園の桜並木は『さくら名所100選』に選ばれています。池の周りには"ソメイヨシノ"を中心
 に160本公園全体で約800本の桜が楽しめます。
 そのほか、アヤメ・フジ・ツツジ・アジ サイが咲き競い、龍が臥しているように見える臥竜山の
 美しい松は竜ヶ池に映え、『日本の名松100選』にも選定されています。
  公園の設計者は、日本初の林学博士 本多静六
 (1866~1952)東京帝國大学農科大学(現東京大学農学部)教授で、昭和 6年の築造。当時は
 昭和初頭の世界恐慌でこの築造は、皮肉にも製糸の町須坂の製糸工場で働いていた多くの人々の
 失業者対策として行われるなど歴史の哀歌を刻みました。         【須坂市】
     *
 駐車場に着く手前からほぼ満開のサクラが目に入り、T.D.も思わず喜びの声を挙げていました。
 今朝ほどの雨模様もあってか、未だ観光客も少なく、早速竜ヶ池の周囲にある遊歩道を歩くことにしました。ソメイヨシノはほぼ満開、シダレザ
 クラが咲き始めから 5分咲き程度とまずまずの状態です。
     *
Img_0149 Img_0151








     *
 池の周囲のサクラは古木が多く、涸れた樹には若木が挿し木されているのも目に付きました。
 シダレザクラが池に垂れた姿がよく、また池から離れた場所にあるシダレザクラの中には、その形が目立った樹もありました。
     *
Img_0152 Img_0154








     *
 池の中程に架かる臥竜橋から見る両岸の桜並木も見応えがありましたが、一番奥にある大きなシダレザクラが咲き始めだったのが惜しまれました
     *
Img_0159 Img_0166








     *
 池を半周する頃から次第に花見客が増えて、狭い周回道路の擦れ違いに度々待たされるようになってきました。サクラの本数は 800本と余り多く
 はありませんが、池に映る影もあって目を楽しませてくれました。
     *
Img_0160 Img_0162








     *
Img_0174 Img_0175








     *
 次の目的地、光前寺へまでは時間がかかることもあって、長野 I .C.近くにある『桜そば』でトイレタイムとなる。
 その間、この店自慢のそばを試食する。茹で上がったそばを大きなざるに入れたものが出され、それを数人で戴く。二口、三口程度でしたが、腰
 が強く風味もあってまずまずの味でした。
     *
Img_0178 Img_0176








     *
 バスが長野道から岡谷JCTを経由して中央道へ入り,駒ヶ根 I .C.で降りるまでの時間を利用してお弁当を食べることになる。
     *
Img_0179 Img_0180  駒ヶ根に着く頃から上空に雲の切れ間ができ、少し
 青空が覗くようになってきました。
 駒ヶ根は、かって木曽駒ヶ岳や空木岳登山の際に来
 たことがあり、光前寺は一家で木曽駒ヶ岳登山(昭
 和57.8.12.)をした前日に訪れ、本堂に拝礼の後境
 内を散策して光苔も見たことなどを思い出しました



     *
 今回はその光前寺のシダレザクラを見るために訪れようとしている訳ですが、その桜は 4月14日に開花してまだ咲き始めの状態という情報でした
      *Mapkeidai 
光前寺
 十余棟の堂塔を備え、長野県屈指の大寺であり、南信州随一の祈願霊場として広く信仰されていま
 す。
 光苔、杉並木の参道から三重塔を過ぎて森の中へ続く小道があります。巨木が生い茂り、心やすら
 ぎます。
 しだれ桜の名所としても有名で、開花期間中の4月中旬~5月上旬は、ライトアップします。
 「光前寺庭園」は国の名勝に指定され、静寂な環境と風致は長野県下随一と称されています。
 国の名勝に指定され築山泉水庭で、一説には極楽浄土の庭園ともいわれています。5~10月は光苔
 が見頃。光前寺本堂の脇に、裏山の清水が引かれ、冷水に命も延びるようだという思いから延名水
 と呼ばれています。                      【駒ヶ根市観光協会】
     *
 また今回の『七つの花紀行』の一つに『アルプス水仙ロード』が含まれており、それは光前寺手前
 に約20万本の水仙が植えられており、バスの車中から観賞するというものでした。
 走行している車の中からではカメラに収めることが難しく、僅かに光前寺山門の手前にある水仙を撮ることしかできませんでした。
 (参考までにパンフレットからの画像を載せました)
     *
アルプス水仙ロード
 光前寺に向かう参道約 500メートルに群生、中央アルプスをバックに格好の被写体として人気です。
 休耕田に約 17万球を植え、「一目 300万本」とも言われる名所。
 3月下旬頃咲き始め、4月上旬~下旬頃まで見頃となります。    【駒ヶ根市観光協会】
     *
Img_0196 20120510122548_02








     *
 バスが駐車場に入る手前から、山門手前などにあるシダレザクラのピンク色が見え、五分程度に咲いていることが分かりました。
 ここは観光客が溢れており、何処もゆっくりと撮影などはできないほどでした。それにしても満開前のシダレザクラは、その色の濃いところから
 見栄えがして充分観賞に堪えるものになっていました。
     *
Img_0182 Img_0197








     *
 ここでの時間は 30分なので、本堂へは行かず大講堂に拝礼して庭園の桜を観賞しました。
 本堂の裏手にある大きなシダレザクラや、駐車場の奥にあるシダレザクラも未だ開花しておらず、これら約 70本が満開になった時はさぞかし豪
 華な景観になるものと思われます。
     *
Img_0186 Img_0188








     *
Img_0189 Img_0193








     *
Img_0195 Img_0187  少しばかり口惜しい気持になって、ツアー最後の、
 しかも期待値大の高遠城址公園へと向いました。
 情報ではこの16日に満開になったとのことなので
 大混雑が予想されますが、T. D. によると公園下の
 駐車場を確保できたとのことがなによりでした。
 かって守屋山登山のついでに来たことがありました
 が、その際は未だ蕾みの状態で,僅かに三分ほど咲
 いていた樹が一本だけあって、そこに大勢の見物客
 が集まっていたことが思い出されました。
 その時には公園から遥か下の河原に駐車して歩いて
 登ってくるツアーの方々がいたこともありました。
     *
 光前寺では青空も覗いていましたが、高遠へ近づくにつれて再び重苦しい曇天になっていました。
 しかしバスが公園が見える所にくると、台地がピンク色に溢れているのが見えて、今まさに満開の時であることが分かり先程までのもやもやした
 気分が一掃されました。
 バス専用駐車場は殆ど一杯、そしてその上の台地状にはタカトオコヒガンザクラがこぼれ落ちるように咲き溢れていました。もう何おかいわんや
 です。まさに満開の高遠城址公園に到着したのです。
 さらに運が良いことに、駐車場では公園のグランドゲートのちょうど前に止めることができました。
     *
Img_0220 Img_0218








     *143
高遠城址公園
 武田信玄の五男仁科五郎盛信が織田信忠と戦い、壮絶な死を遂げた高遠城。
 廃藩置県で城を撤去、昭和48年に国の史跡の指定を受け、現在は「天下第一の 桜」が咲き誇る美
 しい公園となっています。
 高遠城址公園のコヒガンザクラの樹林は、昭和35年2月、長野県天然記念物の指定を受けました。
 現在、公園内には、樹齢約130年の古木20本、50年以上のもの500本、30年以上のもの300本、
 若木を入れて約1,500本の桜の木があります。
 これらの古木は、明治8年(1876年)に高遠城跡が公園となった時高遠藩の旧藩士達が「桜の馬場」
 から移植したものです。
 このコヒガンザクラは、平成2年4月に高遠で行われた「国際さくらシンポジウム」で、マメザクラ
 とエドヒガンの交配種の一系で、このうちでは花が一番きれいで、高遠固有の貴重なものとして、「タカトオコヒガンザクラ」と命名されました
     *
タカトオコヒガンザクラ
 タカトオコヒガンザクラ、その花形は、やや小降りで赤みを帯び、その可憐さと規模の大きさは「天下第一の桜」と称されるほどで、県の天然記
 念物の指定を受け、平成2年には、日本さくらの会の「さくら名所百選」に選ばれています。             【伊那市観光協会】
     *
 入場券と案内図を貰って、目の前のグランドゲートから階段を上り園内に入るのですが、降りてくる人が多く中々前へ進めないほどでした。
 上を見るとピンク色の世界、まさにタカトオコヒガンザクラ満開の真っ直中に入り込みました。
 これほどまで密生しているサクラを見るのは初めてのこと、見物客の多いこともさもありなん、皆さんこの豪華な花の饗宴に浸り切っているよう
 です。
     *
Img_0198 Img_0200








     *
Img_0201 Img_0202








     *
 ここでは1時間30分の見学時間があるので、のんびりと公園内を歩くことにしました。
 本丸から南曲輪へ進み、晴天ならば遠く中央アルプスが見えるという場所から、河東碧梧桐の歌碑のある法幢曲輪へ。
     *
Img_0203_2 Img_0205








     *
Img_0206 Img_0207








     *
Img_0208 Img_0209








     *
 河東碧梧桐の歌碑には “ 斑雪高嶺朝光鶯啼いて居 ” とあります。
 ここから南ゲートを過ぎて二の丸から桜雲橋を下から眺め、北ゲートの前にある高遠閣(登録有形文化財)の前でしばし腰を下ろし、渇いた喉を
 潤しながら周囲を眺めていました。
     *
Img_0210 Img_0212








     *
Img_0215 Img_0214








     *
 すっかり花酔いの気分で駐車場へと降りましたが、未だ時間があったので三の丸にある元高遠城楼門付近をカメラに収めておきました。
     *
Img_0217 Img_0221








     *
 これで『七つの花紀行』は大満足のうちに終わり、バスは一般道を諏訪へ出て『野沢采館』でショッピングタイム。ここで夕食のお弁当の積込み
     * 
Img_0223 Img_0222








     *
 バスは諏訪 I .C.から中央道に入る。平日ということもあって道路は空いており、談合坂S.A.でトイレ休憩の後、時間どおり新宿経由で上野に
 着きました。    
     *
Img_0224 Img_0226








     *
 8.00. ホテル発 → 8.45. ビアンデ 信州中野店 9.05. → 9.35 .臥竜公園 10.25. → 10.50. 桜そば 11.10. → 12.40. 光前寺 13.10. → 14.00.
  高遠城趾公園 15.30. → 16.20. 野沢菜館 16.40. → 17.55. 談合坂S.A. 18.15. → 19.05. 新宿 → 19.40. 上野着

2014.花紀行 3

2014-04-17 00:00:00 | お花見
 今年のお花見の最後に、『七つの花紀行』というクラブツーリズム社のバスツアーに参加しました。
 今年も平年より気温が高い状態が続いていたので、桜の開花が早いようでこれから行く先のことが心配でしたが、ツアー・ディレクターによれば
 未だ蕾の状態の場所から散り始めた場所までバラエティに富んだお花見ができると説明、参加者を喜ばせて上野を出発しました。
     *
 バスは新宿からの参加者を乗せて満席になり、練馬 I .C.から関越道に入りました。
 今日も青空が広がる天気でしたが、このところの好天続きのためか全体に霞がかかったようで遠望が効かず、山々が見難いのが玉にきずでした。
 関東平野では殆どの桜は散っており、これから行く先での花の咲き具合が気になることでした。
     *Sakuranosatomap1
 今日の最初の目的地は『妙義山さくらの里』、小生初めての場所です。
 バスは松井田妙義 I .C.で降り、次第に高度を上げてあの怪峰『妙義山』に迫って行きます。
 と、突然のように山の斜面に満開の桜が目に入ったので、車内から歓声が上がりました。
 今年はこの15日に満開になったそうで、高度の高い場所は今が盛りのようです。
     *
妙義山さくらの里
 妙義山の南面山麓に広がる斜面一帯を利用して園地にしています。
 面積は、約 47ha、園内には歩道や四阿が整備されているほか、野外ステージがあります。
 園内に植えられたさくらは 45種 4,000本を超え、最も多い種類はソメイヨシノです。
 また、カンザン、フゲンゾウなどの八重ざくらも多く、咲く時期がことなることから、4月中旬か
 ら 5月中旬まで開花を見ることが出来ます。
 珍しい種類としては、ミシマザクラ、ヨウキヒ、コトヒラなどがあります。     【下仁田町】
     *
 バスは『さくらの里』の管理事務所がある高度が一番高い駐車場に着きました。
 ここから急斜面を見下ろしてのお花見になる訳ですが、40分ほどの自由時間では広大な園内を総て回ることはとても無理なので、急斜面に付けら
 れた遊歩道を下って『一本杉の園地』まで行ってみることにしました。
     *
Img_0063 Img_0068








     *
 この高度では平地の霞も少なくなり、一本杉の園地から見上げる妙義山もその異様な姿をすっきりと見せてくれています。そこから下方前面に広
 がる景観を堪能し、サクラやヤマツツジ越しに山々を見渡して、急坂をゆっくりと昇り返して駐車場へと戻りました。
     *
Img_0069 Img_0074








     *
Img_0071 Img_0080








     *
 吉野山の桜は上千本、中千本、下千本と言われその密度が濃いことで有名ですが、ここ妙義山のさくらの里は妙義山の南山麓に四千本を超える桜
 があり、花の密度は薄いもののその数の多さと山岳景観の雄大さが見る者の目を楽しませてくれているようです。
     *
Img_0084 Img_0086








     *
 またここには桜の他、ヤマツツジやシロバナエンレイソウなども見られ、ハイキングを兼ねて1日ゆっくりとした時間を過ごすことができるよう
 です。       
     *
Img_0072 Img_0091  40分の見物時間はアッという間に過ぎ、次の目的
 地『上田城』へ向いました。
 相変わらず霞が濃く、上信越自動車道の軽井沢付近
 から眺める浅間山も目を凝らして見なければ判然と
 しないほどでした。





     *
 昼食は佐久 I .C.で降りて直ぐのところにある『おぎのや』で信州豚の鍋、筍・菜の花・きのこの天ぷら、信州そばなどを頂きました。
     *
Img_0097 Img_0095 Img_0096





     *20110224103815330
 再び上信越道に入り、上田菅平 I .C.で降りて上田城へと向かいました。
 こちらの桜は14日に満開になっており、散り始めている樹もあるとのことでしたが、駐車場に入る
 まで渋滞のため時間がかかりました。
 ここで待ち受けていたボランティア・ガイドの方から上田城に関する説明があり、見物に出発しま
 した。
     *
上田城千本桜
 上田城は、天正11年(1583年)、真田昌幸公により築城され、徳川軍を2度にわたり退けた戦国の
 名城。現在は城跡公園となり、その歴史を今に伝えています。  
 4月になると約1,000本の桜が古城に彩りを添えます。お堀に桜が映る夜桜ライトアップもみどころ
 です。                                【長野県観光課】 
     *
 駐車場の周囲にも桜があり、石垣の上には南櫓があって絶好のカメラの被写体になっています。
 また、地元のボランティアの方々による[ふるまい十勇士鍋]が提供されているので戴いてみると、信州味噌を使用したねぎ入りの味噌汁でした
     *
Img_0099 Img_0101  [けやき並木遊歩道(二の丸堀跡)]という涸れた
 外堀を進み、二の丸橋の手前で道路に出て、橋を渡
 る。






     *
Img_0102 Img_0103








     *
 橋の北側は桜は見られず、人影もない。
 橋の最後にある欄干には判じ物のような奇妙な絵文字があり、ガイドの説明で “ 二の丸橋 ” ということが分かりました
     *
Img_0104 Img_0105








     *
 二の丸橋を渡ると、前方の北櫓と東虎櫓門の右手にシダレザクラが目立ち、右下のお堀の両側にあるソメイヨシノは散り始めており、お堀の水面
 に花びらが浮び、それはそれで見事な彩りを添えている。
     *
Img_0106 Img_0107








     *
 櫓門を潜り先ず『真田神社』に拝礼。案内板によると
 [当社は戦国時代の天正11年(1583)上田にこの平城を築き城下町を造った真田父子を主神とし、江戸時代に民政を尽くした仙石・松平の歴代
  藩主を祭神とする神社であります。殊に10数倍の大軍を 2回に亘り撃退して日本一の知将と謳われた真田幸村の神霊は、今も智恵の神様として
  崇められています 真田神社 ]とありました。
     *
Img_0108 Img_0110








     *
 本丸跡の桜を眺め、西櫓から桜並木を愛でながらお堀(上田城の堀は素堀りで、掘り上げた土をその内側へ堤状に積み上げて土塁としている)を
 時計回りに一周する。
     *
Img_0111 Img_0114








     *
Img_0115 Img_0118
     *
 ソメイヨシノは散り始めていましたが、ヤエザクラ
 やシダレザクラなどがまだまだ見頃だったので、こ
 こでも充分満足したお花見ができました。          



     *
 今日の最後は、日本三大夜桜(弘前公園と上野公園)の一つである『高田公園』ヘ。
 バスは上信越道の坂城 I .C.に入り、未だ雪が残っている妙高高原を通って上越高田 I .C.で降りて公園へと向かいました。
 こちらはこの10日に満開となっており、既に半分以上は散っているとのことでした。
     *30064_2
高田公園
 慶長19(1614)年、徳川家康の六男、松平忠輝公の居城として築かれた高田城の城跡公園です。
 明治42(1909)年、在郷軍人会が第13師団の入城を祝い、城跡に2,200本の桜を植樹したのが観桜
 会の前身といわれています。
 その後、大正3(1914)年になると花がきれいに咲きそろい、大正6(1917)年には市民が構内に
 入ることが許可されました。
 高田公園の周辺に植樹されているサクラはほとんどが「ソメイヨシノ」です。広大な内堀、外堀を
 めぐる約4,000本の桜が咲き競い、3,000個以上のボンボリに照らされて映える美しさは、日本で
 も有数のものとして知られており、上野の恩賜公園、弘前城公園とともに日本三大夜桜の一つに数
 えられています。                     【上越コンベンション教会】
     *
 駐車場では観光ボランティアの方が待ち受けており、1時間ほど公園内を案内して頂けることにな
 る。
 先ず公園入口の内堀に平成14年に復元された『極楽橋』についての説明がある。
 左手の堀に影を映す平成 5年に再建されたという高田城三重櫓が見える。その右手の桜は大分散っており花びらが堀に浮いている。
     *
Img_0123 Img_0125








     *
 極楽橋を渡って本丸跡に入り、三重櫓の横を通って再び内堀に架かる橋を渡り返す。
 この辺りからライトアップされ、夜桜見物のムードが出てくる。
     *
Img_0132 Img_0135








     *
Img_0130 Img_0131








     *
 外堀へ向う途中左手には上越市生まれの日本画家・小林古径邸がある。東京から移築したというこの邸は國の登録有形文化財となっており、道を
 隔てた右手に『小林古径記念美術館』がある。
     *
 外堀に出ると堀の両側にも桜があり、ここにも灯りが点々と点けられている。 
 この堀に植えられているハスは、明治 4年に戊辰戦争や凶作により貧窮した高田藩の財政を立て直すために植えられたものという。この外堀は周
 囲が約 4km、面積は約19haあり、ここを殆ど埋め尽くすハスは、美しさ、規模ともに東洋一といわれており、7月下旬から8月中旬にかけて『上
 越はすまつり』が開かれるとのこと。
 極楽橋への通りへ戻り、道路の反対側にあるライトアッブされた『さくらロード』に入る。
 大分散ってはいるものの、ライトに照らされた樹々は桜色に映え、見事なサクラのトンネルになっている。
     *
Img_0138 Img_0139








     *
 そのトンネルを抜けた場所に公園内随一といわれるシダレザクラがある。ここの花も大半は散っていましたが、ライトアップされているので未だ
 美しく見ることができました。満開の際はさぞかし見事なものだったろうと想像されました。
     *
Img_0140 Img_0142








     *
 かくして第1日目のさくら紀行は終わり、上信越道の上越高田 I .C.から妙高高原 I .C.を通り、真っ暗な道を進んで斑尾高原にある『斑尾東急
 リゾート タングラム斑尾』に19時40分に着きました。
 夕食は21時までに済ますように案内され、バイキングスタイルの食事を慌ただしく採りました。
     *Img_0144
斑尾東急リゾート ホテルタングラム斑尾
 四季折々の自然の景色に彩られた斑尾高原に建つリゾートホテル。斑尾山の麓に位置し、山景色と
 野尻湖、遠くには日本海の水平線までをも見渡せる。
 温泉を湛えた大浴場や露天風呂、室内プールも完備され、機能性にも優れている。
 夕食は、地の物をメインに用いた料理が揃い、信州の旬の味覚を存分に味わえる。   
                         【ホテルタングラム】
     *
 8.40.上野(バス)→ 9.30.新宿 → 11.00.寄居P.A. 11.15.→ 12.05. 妙義山さくらの里 12.45. →
  13.30. 佐久おぎのや(昼食)14.20. → 15.05. 上田城千本桜 16.05. → 17.40. 高田公園 19.00. →
  19.40. 斑尾リゾート(夕食)泊 3324号室

2014.花紀行 2

2014-04-05 00:00:00 | お花見
Img_0875 東京23区内で唯一自生しているカタクリがあるということを知り、折があれば行ってみたいと思っ
 ていた練馬区の清水山憩いの森に出かけてみました。
 そこは、西部池袋線の石神井公園駅からバスで土支田2丁目で降り、徒歩で5分ほどの所にありまし
 た。
     *
清水山憩いの森
 昭和49年6月、区民の方から、白子川流域の斜面林にカタクリが自生しているという情報が練馬区
 に寄せられ、翌年3月にカタクリがたくさん残っていることが確認されました。
 この貴重な自然を末永く保存するため、この樹林は昭和51年に「清水山憩いの森」として整備され
 その後練馬区で管理しています。東京23区内で現在確認さ れている唯一の自生地です。
 清水山憩いの森にはカタクリが約30万株あると推定されています。      【練馬区役所】
 カタクリは花の後、実を熟し、種子を 飛ばす。種子は次に花を咲かすまで長い 歳月を土の中でりん茎に養分を蓄えながら過ごし、平均8年目で
 ようやく2枚の葉を出す。それからやっと花を咲かす。
  だが、咲いた花はわずか10日足らずの命。紅紫色の小さな花びらを6枚、宙に向 かって反り返らせたカタクリの花なのです。
      *
 芽吹きが始まった林の中に点々とカタクリが咲いていますが,あの三毳山のような密度はありません。
 それでも眼に優しい色合いの花が、見る者の気持を和ませてくれるようです。
     *
Img_0874 Ca3h0101 20140405111902








                            *
 日の光が当たらない場所ではカタクリの花は開かないと言われていますが、なるほど日陰の花々はその光の当たるのを待っているようで、なんと
 なく寂しげな姿でした。
 また、シロバナカタクリが咲いている場所を教わりましたが、残念ながら塀の中で近寄ることができず、上から眺めることしかできませんでした
 その画像は、清水山憩いの家のブログに掲載されています。
     *
Img_0876 Img_0867









     *
 この頃からグループで来る方々が多くなり、林の中の細い観賞道路でのすれ違いに苦労するようになりました。
 また、憩いの森の外周道路の塀際にあったボケが彩りを添えてくれていました。
     *
Img_0892_2 Img_0877









     *
 一通りカタクリを観た後は、ここの管理人さんに教えて頂いた野草を探してみました。
 左からムラサキケマン、ヒトリシズカ、ハナニラ、アマナ。
     *
Img_0878 Img_0881 Img_0883 Img_0886




     *
 次はキクザキイチゲ、ムサシアブミ、ヤブレガサ、ウラシマソウです。
     *
Img_0887 Img_0888 Img_0889 Img_0893




     *
 やや冷たい風の吹く木陰で楽しんだ後、バス停の前にある手打ちそばの『やぶ重』で昼食。
 [田舎せいろ]なるものを注文すると、なにやら格式のある重箱が出てきました。
 蓋を開けると、右側に手打ちそば、左側に筍等の煮物と薬味が入っていました。
 そばはほど良い硬さで、喉越しの良い風味ある味で申し分なしでした。
     *
Img_0897 Img_0898 Img_0899





     *
 午後からは昨日から始まった、天皇陛下の傘寿を記念して行われている『春の皇居乾通り一般公開』に参加することにしました。
   *
皇居乾通りの概要
  乾通りは,乾門から宮内庁庁舎前に至る乾濠及び蓮池濠沿いの通りである。
 この乾通りは,両側にさくら,もみじ,松を中心にさまざまな樹木が混植され,本丸側の石垣と濠,吹上御苑側の樹林を背景に,四季を通して美
 しい景観を楽しめる並木道になっている。
 特に,春の桜と秋の紅葉の時期は美しい。 坂下門から乾門までは約750mである。
 ○ 乾通り沿いの主な樹木
  (1)さくら類 計 76本
   ・ソメイヨシノ 52本
   ・サトザクラ 5本
   ・シダレザクラ 3本
   ・ヤマザクラ系 12本
   ・ヒガンザクラ系 4本
 (2)もみじ類 計 59本
 (3)アカマツ・クロマツ 計 67本
 (4)その他広葉樹 計 55本                  【宮内庁】
     *
 東京駅から日比谷通りへ出ると、遠く人の波が続いているのが見え、交通整理の警官が大勢いて、
 「入場までに2時間ほどかかりますよ」とアナウンスしている。
 一瞬諦めようかとも考えたが、引き返すのも躊躇われ、とにかく行くところまで行ってみようということになりました。
 内堀通りへ出ると、直接坂下門へは行くことができず、日比谷方面から桜田門への道に誘導される。
 やがて二重橋前を通ってからその先でストッブとなる。
     *
Img_0902 Img_0903









     *
 ここから先は荷物検査とボデイチェックがあるためしばし待つことになる。
 日差しが照り付けるなか、上空に目をやると数羽のツバメが飛び交っているのが見える。
 その2つのチェックが終わって漸く坂下門に入るまでには凡そ1時間ほどかかったようだ。
 右方の蛤濠に目をやると、マガモとキンクロハジロが一番づついるのが見られました。
     *
Img_0904 Img_0906









     *
 坂下門を入ると左手に宮内庁の庁舎があり、その奥に宮殿の一部が見えている。写真を撮るにも人混みでどうにもならない。右手前方には東御苑
 の樹々が見える。  
     *
Img_0909 Img_0910









     *
 宮内庁庁舎の先には桜があるが、皇居内は満開の時期は過ぎており、公開時期がもう少し早ければと残念だった。右手には東御苑にある富士見櫓
 がカメラの対象になっていました。
     *
Img_0913 Img_0911








                             *
 右手の蓮池濠越しに東御苑の富士見多聞があり、左手に桜が目立つようになる。
     *
Img_0925 Img_0927









     *
 やがて左手にある下道灌濠の手前にある満開のシダレザクラの近くに来ると、ここは身動きならぬほどの大混雑。係員から、
 「写真を撮る人は立ち止らないで下さい」と言われてもそれは無理。どうにかカメラに収めたが、思うような位置からは撮れなかった。
     *
Img_0931 Img_0933









     *
 この先で右手に東御苑へ行く道があったが、我々はそのまま出口の乾門へと進みました。
 左手には道灌濠に因んでかヤマブキがあり、右手に乾濠があってその先の乾門から外へ出ました。
     *
Img_0937 Img_0938









     *
 乾門を出た右側に、今や盛りのベニシダレザクラがあり、多くのカメラマンが集まっていました。
     *
Img_0942 Img_0943









     *
 乾門を出た道路の反対側にはシダレザクラの並木があり、満開の時期は過ぎていましたが、まだそれなりの美しさがあり、去年千鳥ヶ淵へ行った
 際にここを通ったことを思い出しました。
     *
Img_0947 Img_0948









     *
 これで今日の花紀行は終わり、竹橋駅から帰途につきました。
 皇居内はただ人の流れに押されるように歩いたので、周囲をじっくりと拝観できず、疲れがどっと出た感じでした。この秋にも紅葉の時期に一般
 開放するとのことですが、もう少しゆっくり観賞することにならないものでしょうか ?
 帰宅してTVを観ると、今日の公開日に参加した方は9万1千人だったとのこと、公開時間を延長したが入門できずに帰った方も多かったと報じ
 ていました。
     *
 最後に地元、葛西用水の桜並木の夕暮れの様子を載せておきます。
     *
Img_0954 Img_0955




2014.花紀行 1

2014-04-01 00:00:00 | お花見
隅田公園
 隅田公園の桜が見頃になった、とのことで昨日の北風も収まったので出かけることにしました。
 と申しますのも、甥が隅田川に架かる桜橋の左岸近くに《深緑堂》という[あんみつ専門]の店を開店したからでもありました。
 長いこと和菓子屋で修業していましたが、このほど独立して小さな店を構えることになった訳です。
     *
Img_0811 Img_0812
 








                        * 
 店内は10人ほどの席がありますが、一人で寒天や黒密など総て手作りをするのでお客さんもこれで手一杯ということのようです。
 また、お客さんの注文を受けてから白玉を茹でたりするので、品物をお出しするまで少々待ち時間がかかるようです。
 小生はアイスクリーム付きを味合いましたが、寒天は勿論、餡といい蜜といい上品な大人の味をたっぷりと楽しむことができました。
     *
Img_0813 Img_0815  皆様もそちらの方へお出かけの際には、味を試しに
 立寄って頂ければ幸いです。








     *
 ということで、今日は桜橋から花見が始まりました。早くも散り始めた桜もありましたが、大半は今が見頃と咲き誇っていました。
 画像は桜橋の上流と下流両岸にかけての眺めです。
     *
Img_0817 Img_0819









     *
Img_0827 Img_0824_2








     *
Img_0821_2
 桜橋で目立つのは、やはりスカイツリーです。
 そこから見下ろす隅田公園の桜の眺めは如何ばかりか、と未だ昇っていないツリーを眺め上げていました。
     *
 ところで、隅田川の桜といえば上野、飛鳥山とともに、八代将軍徳川吉宗が、庶民も花見が行えるようにと
 開放した由緒ある桜として知られています。
 見どころは、桜橋から吾妻橋まで桜のトンネルが続く墨堤桜並木
 隅田公園内の桜はすべて合わせると1,000本になるとのこと。
 なお、岸の両岸はそれぞれに台東区・墨田区の管轄。台東区側はソメイヨシノが中心で、墨田区側はシダレ
 ザクラも見られる。
 開花に合わせたイベントも、台東区の「隅田公園桜まつり」、墨田区の「墨堤さくらまつり」とダブルで開
 催されている。
 墨田区側の左岸は面積約 8万�。公園内の庭園は水戸徳川邸内の池等、遺構を利用して造られています。
 関東大震災後で屋敷が全壊するまで代々ここに住んでいたと伝えられますが、その後隅田公園の区域に取り
 込まれ、日本庭園へ姿を変えました。                    【墨田区役所】
     *
 その隅田川の左岸を桜橋から下流に向かって、満開の桜を愛でながらそぞろ歩きを楽しみました。
 平日の午後とあって訪れた人もそれほど多くはなく、ゆったりできたのも何よりでした。
     *
Img_0836 Img_0840









     *
 言問橋を過ぎると、左手に牛島神社と隅田公園の庭園があり、満開のベニシダレザクラがカメラマンを集めていました。このしだれ桜越しにスカ
 イツリーの上部が見えるのももう一つの理由のようでした。
     *
Img_0844 Img_0845_2
                                                                            










                   *
牛島神社
 牛島神社は貞観年間(859-79)の頃、慈覚大師が建立したと伝えられています。かっては牛御前社と称しており、その由来については、慈覚大
 師が一草庵で須佐之男命の権現である老翁に会った際の託宣により建立したと伝えます。本所総鎮守として崇敬を集め、明治時代には郷社に列格
 していました。                                                 【牛島神社】
     *
Img_0849 Img_0853









     *
 この庭園内には,桜の真っ直中にいるという場所があり、そこに赤い毛氈を敷いての宴は、これぞお花見の醍醐味の極致にならんと思いを巡らせ
 ましたが、ただ一人ではね……。
     *
Img_0854 Img_0855  以上で花見を終え、スカイツリー見物のお客で混雑
 している『とうきょうスカイツリー駅』から帰途に
 つきました。