妻が「万博に再度行きたい。」と言うので、一泊泊まりで、万博には夜間入場券で行き、入場予約はオランダ館しか出来なかったのでどうなるかと思っていたが、大阪ヘルスケアパビリオンとオランダ館に入れたし、水上ショーを見たり、御土産販売店にも、そんなに行列せずに入れたので、妻は一応は満足していた。
しかし、JR弁天町からMETORO中央線に乗り換えるところで間違ってしまって地下道の方に降りてしまって右往左往してしまった。それでも、やっとのことでMETOROに乗ることが出来たものの、車中で立っていると妻がダウン気味になってしまい、座席に座っている婦人が見かねて席を譲ってくれたものの、「万博に行く前に熱中症になっている。」と面白がって囁いている声が聞こえ、大阪人の底意地悪な本音が聞こえたと思い不快であった。万博内は夜になっても暑く、結局、人気のあるような館には入ることも出来なかった。それでも、妻も少しは回復して夜の風景を楽しむことが出来た。
ホテルに十時過ぎに到着したが、ぐったりしてしまい、夕食を食べる気にもならず、風呂に入って寝るだけであった。朝は9時過ぎまでゆっくりと寝ていて、買ってあったおにぎりを一個だけ食べて、彦根行きの電車に乗った。彦根までは一時間半くらいで到着したが、何処にでも、電車で行ける本州と、ディーゼル機関車しか走っていなくて、便数の少ない列車では不便でどこにも行けない故郷徳島との差を感じた。
彦根城に彦根駅から歩いて行ったが、ホテルで一泊して熟睡して回復していた身体も、35℃を超える暑い道を歩き、彦根城への何段もある階段を上っていると、汗でシャツやズボンが濡れているのを感じて不快であった。それでも、彦根城にようやく到着し、少し下った所にある博物館では、「ひこにゃん」を見ることが出来た。ひこにゃんの縫いぐるみに入っている人は、こんな暑い最中によく耐えられるものだと思っていたら、流石のひこにゃんも、暑さの為に登場時間を十分間短縮するのだと解説のお姉さんが話していた。
大阪への帰りの電車の中でも、ジュースしか飲む気持にならない程、この暑さに参ってしまった。梅田では、ルクアの10階でそばを食べたので少しは元気を取り戻した。それでも、朝から午後4時過ぎにそばを食べるまでは、食欲も無くて飲み物しか口にしなかった。よく身体が持ったものだと思う。この暑さの中での旅行は、ある面では冒険だと感じた。

