「死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ 。」と猿之助が話しているとのことだが、私は、生まれ変わりなどはあり得ないと考えているので、これは、全く馬鹿げた前提での話し合いだと思う。そもそも、仏陀が生まれ変わりなどのことを話したのだろうか。生まれ変わりというのは、当時のバラモン教などの土俗の考え方であって、それが仏滅後に、中国などを経て仏陀の本来の教えと混合し、大乗仏教という形で日本に伝わって、輪廻があるなどという考え方となったのだろう。しかし、仏陀の説いたのは、輪廻などの古い考え方を断ち切るという所にあったと思う。
どちらにしても、折角、新しい形の歌舞伎を創っていこうとしていたのに、仮に週刊誌に書かれていることが本当だったとしても、被害を訴える人達に対峙することなく、それらの責任から死ぬことによって逃げようとしたに過ぎないと思う。無責任極まりないのではないか。名優とも人々から言われていたのに、その名を汚してしまっている。