アニリール・セルカンの研究不正・詐欺事件

東大助教で、自称 宇宙飛行士候補のアニリールセルカン(松村秀一研究室)の経歴詐称・業績捏造・研究盗用の追及ブログ 

疑惑の学歴・職歴・研究歴

2009-10-12 | アニリール・セルカン
東京大学のセルカン氏所属の研究室ホームページや、セルカン氏blogのprofileに掲載されている、学歴・職歴・研究歴についての検証


・ 1973年 ドイツのケルン生まれ(国籍:トルコ共和国)

トルコのブルサにあるÖZEL İNAL ERTEKİN İLKÖĞRETİM OKULU(私立イナル・エルテキン初等教育学校を卒業。
1983-84年度の卒業生名簿にSERKAN ANILIRとして名前が載っている。
セルカン氏は1973年生まれなので、11歳の頃卒業したことになる。

BORNOVA ANADOLU LİSESİ(ボルノヴァ・アナドル高校) を経て(高校2年生15歳の時に寮でボヤを起こして退学?)、
BURSA ANADOLU LİSESİ(ブルサ・アナドル高校) を卒業?
ブルサ・アナドル高校2007年5月31日付け告知欄で、学校側が同氏を「本校卒業生」と告知している)
第113回J.I.フォーラム議事録と、トルコ語の記事などを参考)

独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」の記事によると、
{スイスの寄宿学校へ入学後、7年間スイスで生活。15歳のときにドイツに戻り、高校へ入学するも、2年生のときに学校の方針との相違により停学。「途方にくれていたとき、僕が友達と行っていたのが、タイムマシンの研究。この研究計画によって、アメリカのイリノイ工科大学から入学許可と奨学金 がもらえることになりました」  セルカンさんはまるで昨日のことのようにホッとした表情を浮かべます。 そこで、大学へ入学するために渡米。}
と記載されている。同様の経歴は、著書「ポケットの中の宇宙」にも記載されている。

しかし、上述のように、同氏はトルコで小学校や高校時代を過ごした可能性が高い。

ちなみに、
http://blog.anilir.net/?eid=528076によると、
>僕が、(スイスの学校を退学になり)家族の家に戻った15歳の時、その弟は4歳でした。
とある。

・ 1995年9月 イリノイ工科大建築学専攻卒業

下記のイリノイ工科大学公式WEBの卒業生online communityで、卒業生をLast Nameで検索できる。大学側のデータベースをもとに作成しているだ。
http://alumni.iit.edu/
(左メニュー下、First Time Loginで検索可能)
Last Name: anilir でも、 : serkan でも、ヒットが0

一方、YILDIZ工科大学は一応1996年に卒業してるようだ。
↓ Diploma No. 28442
http://www.mmr.yildiz.edu.tr/Yeni4/PAGE/MEZUN/mezun_92_05.html

よって、セルカン氏の卒業した大学はイリノイ工科大学ではなく、
Yildiz工科大学(イスタンブール、トルコ)の可能性が高い。

・ 1996年9月 イスタンブール工科大建築学専攻卒業

現時点での研究室HPでの記載は、「1996年9月 イスタンブールYildiz工科大建築学専攻卒業」に書き換えられている。

・ 1997年9月 プリンストン大学講師(セルカン氏blogには数学部講師と記載されている)

⇒ プリンストン大学数学科の1996年11月からのサイトアーカイブ
には、1997年にセルカン氏が講師を勤めたとの記述は無い。
⇒ 一方、http://www.spacearchitect.org/members/member.htm
では、1997年時点ではセルカン氏はEuropean Space Agency(欧州宇宙機関:ESA)にインターンとして勤務していたとされており、米国のプリンストン大学講師と兼務であったとは考え難い。
またセルカン氏は数学分野の研究業績が皆無なので、数学部講師に就任するということはまずあり得ない。
また、現時点での研究室HPでは、「1997年9月 プリンストン大学講師(レオナルドプログラム)
」と記載が変更されている。
さらに、科学研究費の研究計画調書の経歴欄には、
「・1997年 プリンストン大学客員教授 数学部教授
(EUにおけるレオナルド交換プログラムにおいてバウハウス大学より派遣。科学・数学分野と建築分野の交流を目的とした八ヶ月の就任。)」
と記入しており、上述の講師という経歴と矛盾していることから、これも詐称である可能性が高い。


セルカン氏のブログの記事によると、「レオナルド」とはトルコの交換留学生プログラムのことであり、セルカン氏も「レオナルド」の経験者である。

・ 1999年2月 バウハウス大学建築学修士課程修了

バウハウス大学ヴァイマル(Weimar)校舎(ドイツ)の、おそらく「生徒の課題」 のページにS.Anilirの名前がある。

本来これはフレームの中に入っているべきページ。元ページは以下URL。
「light tech-admirals cup warf ss 1997」 のとこ。
http://www.uni-weimar.de/architektur/industriebau/
http://www.uni-weimar.de/architektur/industriebau/dokumentation/
また、別のページでは、2005/2006の冬学期でディプロマは廃止したと書いてあるように読める。


・ 2001年4月 NASAアドバンスプロジェクトチームリーダー

ATA宇宙エレベーターはNASAで研究されてることになっているが、博士論文における盗用疑惑を参照されたし。
この博士論文で使用されている多くの画像や文章について、盗用が疑われている。


・ 2003年4月 日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)講師

http://www.isas.jaxa.jp/publications/annalreport/2003/2-2-i.pdf
⇒JAXAの2003年の人員編成に関する外部公開資料によると、
『宇宙航空プロジェクト研究員アニリール・セルカン』と記されており、少なくとも常勤の講師ではない。
また、2005年4月にトルコのイスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」では、Head of Space Physics Department, JAXAと名乗っており、
一方、韓国出張講演での自己紹介スライド (セルカン氏のブログの該当記事)では、Team Leader, Japanese Aerospace Exploration Agencyと名乗っており、これも間違いである。

・ 2005年5月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 助手

2006年12月にトルコのイスタンブールで開かれた
「第1回 国際インフラフリーシンポジウム」(会長:セルカン氏、スポンサー:トルコのKALE GROUP) や、
(→ セルカン氏のブログでの該当記事1, 該当記事2
2005年4月にトルコのイスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」や、 
トルコ企業のElginkanグループの出版物においてや、
Youtube上での自己紹介動画「Anilir Interview」 などにおいて、
「東京大学の准教授(Associate Professor)である」。と誤った経歴を公表している。
セルカン氏は准教授ではなく助教/助手(Assistant professor)である。

科学研究費補助金(若手B)採択課題「宇宙技術を活用した住宅建設におけるインフラフリー施設の構築に関する研究」

・ 2006年4月 東京理科大学 非常勤講師

セルカン氏のブログ記事によると、2008年1月10日に、最後の授業を行ったとある。

・ 2007年4月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 助教

・ 2007年4月 和歌山県串本町 大使

紀伊民報の記事「大使第1号にアニリールさん 串本町が委嘱」

・ 2008年5月 ナポリ大学 客員教授

http://blog.anilir.net/?month=200806
http://blog.anilir.net/?eid=704898
Università degli Studi di Napoli Federico II か
Seconda Università degli studi di Napoli
のどちらかわからないが、
イタリアで講義していたのは確からしい?

・ 2008年10月 つくば大学 非常勤講師

筑波大学公開講義「アニリール・セルカン氏:21世紀の三種の神器-インフラフリーに基づく未来のライフスタイル」(UT-Top Academist‘s Lecture 第2回講演)(2008.10.14) (別の出典

・ 2009年3月 モントリオール大学 客員教授

http://www.arc.umontreal.ca/international/index.htmlを見ると、「Professeurs invites a l'atelier triptyqu」と記載されており、セルカン氏が学生の実習のために招待された教授だとすれば、セルカン氏の「客員教授」と言う記載は正当である可能性が非常に高い。
当時のセルカン氏のブログ記事
モントリオール大学での講演についてや、学生実習(課題:インフラフリー建築のコンセプトに基づいて、過疎化の進む串本町を無人島「通夜島」を利用し、どのように新しいライフスタイルや町作り、産業を作り出せるか)についての、知ることができる。

問題点は、むしろ、"visiting professor of international renown" というポジションにセルカン氏が何故就くことができたかということだろう。これはあくまで推論だが、2007年度に同じポジションにセルカン氏の研究室の上司が就いていることから、この上司が推薦した可能性も考えられる。





以下、アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』中興新書ラクレ の内容から編集

・1982年(8歳) : ドイツ国内科学コンテストで「1.FCケルン」のホームスタジアムの照明を太陽エネルギー、風力、水力でまかなうというアイディアで2位に(p14,p15)。授賞式に訪れてきた寄宿学校の経営者に見込まれ、スイスのミッションスクールへ (p15,p16)。寄宿学校近くのスキー場で独学でスキーを始める(p23)
・年不明 (「トルコに帰国後」) : スキーのトルコナショナルチームの選抜テストに飛び入りで参加、ダントツの成績でその場でナショナルチームに選出。
・1987年: イタリア、セストリエルで開催されたU20ヨーロッパジュニア大会の大回転で金メダル(同じ大会にアルベルト・トンバが参加)。 トルコ人として冬季競技の世界大会で初の金メダル。トルコでスキーをやっている若者は全員セルカン氏の名前を知っている。 (p25,p26)。
・1988年(15歳): スキーの回転競技でカルガリーオリンピックに出場、14位の成績(p27)。学校でボヤ騒ぎを起こし退学、ドイツへ帰国。(p19-p22)。ドイツでタイムマシンを製作し地元のサッカースタジアムで実験。観衆が詰めかけ、新聞社やテレビ局などが取材。(p29-p35)
・年不明(「高校卒業後」): アメリカのイリノイ工科大学建築学科に進学 (p41)
・1990年(17歳):アメリカでPPL(プライベート・パイロット・ライセンス)を取得(p56)
・1991年(18歳):シカゴで運転免許を取得(p201)
・1993年(20歳):トルコ国籍を選択 (p27)
・1994年: 練習中の事故で足に大怪我し、スキー選手を引退(p27)。ロータスエリーゼを購入(p201)
・1995年: イリノイ工科大学卒業。ドイツのバウハウス大学建築学科修士課程に進学(p41)
・1998年: 長野オリンピックにナショナルチームのコーチとして参加(p27,p28)
・1999年: バウハウス大学修士課程終了。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻に進学(p42)
・年不明(「東京大学の博士課程にいたとき」) : 鹿島で研修生に。高層建築の仕事に携わるうちに宇宙エレベーターに興味を持つ(p43,p44)
・年不明(「(鹿島で研修生になった)ちょうどその頃」): アメリカのヒューストンで宇宙エレベーターに関するワークショップに参加。「ATAエレベーター」を
発表。NASA関係者の目に止まり、共同研究を持ちかけられる(p45-p49)
・2001年4月: 宇宙エレベータープロジェクトの一員としてNASAに採用される。アドバンスプロジェクトのリーダーに。しばらく東大を離れてNASAで研究(p49)。
年不明(「期限が来て」): NASAのチームを離れ、東京大学に戻る。その後もしばらくはNASAのプロジェクトに関わる(p50)
・2003年 東京大学博士課程終了。JAXAに講師として就職(p52,p53)。
年不明(「(JAXAに入った)ちょうどその頃」)。トルコ人初の宇宙飛行士のオファーを受け、選抜テスト開始(p54,p55)。
・2004年 民間人初のトルコ人宇宙飛行士に選出(p61)。

以上。
カッコ内に年齢が入っているものは、本文中には年齢が表記されていた部分。
誕生日によっては年が前後する可能性があるので注意。

偽の科研費業績,JAXA業績

2009-10-11 | アニリール・セルカン
検証1: 科学研究費補助金データベースにある 2006年度 研究実績報告書 (研究課題番号:18760453) についての検証
課題名: 宇宙技術を活用した住宅建設におけるインフラフリー施設の構築に関する研究種目若手研究 (B) 配分額2007年度:1700千円 (直接経費:1700千円)2006年度:1800千円 (直接経費:1800千円)

詳細な検証報告については、文部科学省への告発文書も参照されたし。

科研費業績1 S.Anilir, S.Matsumura, R.Schmidt, K.Fukuda, S.Nishii, M.Araki: "Infra-Free Life (IFL) Proposal for a Spin-Off Technology from Aerospace into Building Industry" Proceedings of Space 2006, American Institute of Aeronautics and Astronautics (AIAA), San Jose, US 2006-7329(Online). (2006)アメリカ航空宇宙学会 AIAA (The American Institute of Aeronautics and Astronautics) の、http://pdf.aiaa.org/preview/CDReadyMSPACE06_1393/PV2006_7329.pdfにおいて、1ページだけ無料で見ることができる。
また、http://www.infrafree.com/において、フル論文を見ることができる。
http://www.infrafree.com/aiaa2006.pdf

科研費業績2 S.Anilir, S.Matsumura, R.Schmidt: "The Motile Fluid House (MFH)-An Infra-Free 2030 Design Scheme" Architectural Magazine of Yonsei University, Korea 2006-12. 58-64 (2006)http://www.infrafree.com/korea2006.pdfでみることができる。

科研費業績3 S.Anilir: "A perspective on the future of Architecture : Infra-Free" Architectural Magazine Tasarim, Turkey 02-168. 12 (2007)
出版社 ⇒TASARIM group
表紙⇒http://lab-au.com/medias/2007_tasarim-2007/
(2007年2月の168号の目次画像⇒ http://kissho6.xii.jp/14/src/1yon25416.pdf_auUx1G1xWkZzLzheB2iv/1yon25416.pdf

科研費業績4 アニリール・セルカン: "インフラフリーシステム特続可能な都市形化を促すための東京大学の役割" 10+1 INAX出版 2007-46. 117-119 (2007)
(以下は、報道・批評・研究目的の引用)
p117-119.pdf



科研費業績1について
科研費業績1の論文のIV節 IFL Energyの文章は、いくつかのサイトのコピペで再構成できる。
P9-P10 "IV. IFL Energy "
http://science.nasa.gov/headlines/y2001/ast13nov_1.htm
(最終段落のみ発見できず)

p10 "A. Future Energy Sources "冒頭段落
http://peswiki.com/index.php/PowerPedia:Fossil_fuel
http://www.dmoz.org/Science/Technology/Energy/Renewable/desc.html

p10 "1. Continuous Wind Energy "
http://www.popularmechanics.com/science/research/1766936.html?page=2

p10 "2. Organic Solar Cells"
http://www.popularmechanics.com/science/research/1766936.html?page=6

p11 "3. Electricity from organic waste "
http://www.nasa.gov/vision/earth/technologies/18may_wastenot.html

p11 "B. Simple technologies" 冒頭段落
http://practicalaction.org/docs/energy/EnergyBooklet4.pdf

p11 "Pedal-powered generators:"
http://www.fastonline.org/CD3WD_40/CD3WD/APPRTECH/PEDALGEN/PG/EN/PG.HTM

p11 "Ultraviolet (UV) Water Filters:"
http://www.water-treatment.org.uk/water_filters.html
http://web.mit.edu/invent/www/ima/gadgil_diag1.html

p12 "Solar Distiller:"
http://www.solaqua.com/solstilbas.html

最終段落
http://esamultimedia.esa.int/docs/SpaceHouse_ESABulletin.pdf

V節 The Infra-Free Building でも盗用が発見されている
p12 第3段落めの途中のAlthoughからの7行は、
http://www.eccj.or.jp/databook/2004-2005e/05_02.html からコピペ。

Fig. 13は、
http://www.otherpower.com/wardsolar.html からの借用。


科研費業績2について
科研費業績2の論文の表、図、文章の一部は、Hodgson E.氏等の論文「 A Chameleon Suit to Liberate Human Exploration of Space Environments, NASA Institute for Advanced Concepts, Contract # 07600-082, Hamilton Sundstrand Space Systems International, 2004」 http://www.niac.usra.edu/files/studies/final_report/714Hodgson.pdfからの剽窃である。
具体的には、
「S.Anilir p3 Figure 1」 は、「Hodgson E. p11 Figure 4」に酷似
「S.Anilir p4 Figure 2」は、「Hodgson E. p14 Figure 5」に酷似
「S.Anilir p5 Table 1」は、「Hodgson E. p18 Talbe 1」に酷似
「S.Anilir p7 Figure 3」は、「Hodgson E. p56 Figure 34」に酷似
「S.Anilir p8 Figure 4」は、 「Flickrに掲載されている写真」に酷似
「S.Anilir p9 Figure 6」は、「Hodgson E. p48 Figure 30」に酷似
「S.Anilir p9 Figure 7」は、「Hodgson E. p21 Figure 9」に酷似
「S.Anilir p10,11 Table 2」は、「Hodgson E. p42 Table 4,5 etc.」に酷似
「S.Anilir p13 Figure 8」は、「Hodgson E. p23 Figure 10,12,14,16,18,20,22,24」に、酷似している。

その他、本文も酷似している部分が多数ある。
例えば、p6 "4.1 Super-smart " は以下のページのコピペである。
http://www.massivechange.com/2006/07/26/supersmart/
同様に、"4.2 Super-light " は以下のページのコピペである。
http://www.massivechange.com/2006/07/25/superlight/



科研費業績3について
この2007年2月の168号には、セルカン氏の記事(科研費業績3の記事も含めて)は掲載されていない。
2007年2月の168号の目次画像 に、セルカン氏の名前は出てこない)


科研費業績4について
検証中


結論: セルカン氏は科学研究費研究実績報告書において虚偽報告(業績捏造、剽窃)をしている可能性が高い。


備考:本若手研究(B)の本質的なオリジナリティに対する重大な疑念
文科省への告発文書の項目(V)で述べているように、「インフラフリー」と言う名称こそ新しいものの、本研究の主要な考え方は既に先行研究としてArturo Vittori, Andreas Vogler両氏(Architecture and Vision)によって"Universal House"と言う名称で提案されており、アニリール・セルカン氏は遅くとも2006年7月以前にはVittori, Vogler両氏の先行研究を知っていたものと推測される。








検証2: JAXA:ISASの2003年度年次報告記録東京大学の研究室HPに記載されている論文業績に関する検証
JAXA(ISAS)業績1 B.TODD, S.Anilir: The NEEMO Project, A Report on how NASA utilizes the ‘Aquarius’ Undersea Habitat as an Analog for Long-Duration Space Flight: National Oceanic and Atmospheric Administration (NOAA) Magazine, (2003).
JAXA(ISAS)業績2 S.Anilir: Designing in Parallel Universes and 11th Dimension: Physical Review Letter, January 2004 Edition, p.22, (2003).
JAXA(ISAS)業績3 ANILIR S., “Energy for Housing in the 21st Century- Advanced Technology
Paths from Space Solar Power into Terrestrial Architecture”Journal of the Faculty of Architecture, Middle East Technical University (METU): Vol. 23, No. 9-10, (2003).
JAXA(ISAS)業績4 S.Anilir: The Role of Space-Based Manufacturing in an Evolving Space Economy: SPACEAN Workshop Publications,
Turkish Air Force, Ankara-Turkey, (2003).
アニリール・セルカン氏のその他7本のJAXA(ISAS)業績(2003年度年次報告記録)については、別記事の、
その他、検証中の査読付原著論文を参照されたし。
東大HPに記載の業績1 ANILIR S., “ A Proposal to understand the 11th Dimensional membrane universes and their architectural forms in space environment”, Physical Review Letters, Publisher: University of Cambridge, 2003/09, p. 39-50.
東大HPに記載の業績2 ANILIR S., “Proposal for air-filled construction systems to develop ultra-high rise buildings in earthquake zones”, TASARIM建築専門月刊誌, 2004/08, p.73-78, ISSN 1300-7351, 2004年8月


JAXA(ISAS)業績1のタイトル名の報告は存在するが第二著者名と雑誌名が違う。
著者は、Bill Todd と Marc Reaganである。(参考:ASCE publications, the NEEMO project.
掲載されたプロシーディングスは、
Engineering, Construction, and Operations in Challenging Environments
Proceedings of Ninth Biennial Conference of the Aerospace Division
March 7?x2013;10, 2004, League City/Houston, Texas, USA. Ramesh B. Malla, Arup Maji, Editorsである。


JAXA(ISAS)業績2、3と、東大HPに記載の業績1の論文は存在しない。

 JAXA(ISAS)業績2と東大HPに記載の業績1
 ⇒ Physical Review Letters (PRL) はケンブリッジ大学出版ではなく、American Physical Society 出版である。 さらにレター誌なので一編の論文は4ページまでに制限されており業績9のような12ページものフルペーパー論文が掲載されることはありえない。さらに、PRLでは2001年以降ページ番号が廃止され6桁の論文番号で論文を指定している。また、PRLはすべての論文タイトルをWebアーカイブで公開している(http://prl.aps.org/)が、これらセルカン氏の名やタイトルを含む論文は存在しない。

 JAXA(ISAS)業績3
 ⇒ 雑誌は存在し、バックナンバーも公開されている。しかし、上記論文は存在しない。また、年2回刊行で毎巻 No. 1とNo. 2のみがあり、上記論文が掲載されたはずの No. 9-10 は存在するはずもなく、そもそも、2001年から2003年の間は、METUの”Journal of the Faculty of Architecture” は刊行されていない。


東大HPに記載の業績業績2
TASARIM建築専門月刊誌、同号にセルカン氏は寄稿していたがタイトルや内容は "Japonya'da 800 mt. yuksekliginde bir yapi"(日本における800m級高層ビル) p. 128 であり、全くの別物。


JAXA(ISAS)業績4について
検証中


結論: セルカン氏の論文業績の一部は捏造である。




検証3: 博士論文についての検証

・ 2003年3月 東京大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了

東大工学部に提出されたセルカン氏の博士学位論文要旨
http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/timg/117950a.pdf
東大工学部によるセルカン氏の博士学位論文審査結果
http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/timg/117950b.pdf


別記事の博士論文における盗用疑惑を参照されたし。
この博士論文で使用されている複数の画像(クレジット無し)について他サイトにおいて同一の画像が確認でき盗用が疑われている。また、当博士論文の一部の文章については、他者の報告における文章からの盗用(完全コピー)が疑われる箇所が複数確認されている。




⇒ その他、検証中の論文について

研究を盗用?著作権も侵害?

2009-10-10 | アニリール・セルカン
図画の盗用疑惑1


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社

↑ セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p32 や、「ポケットの中の宇宙」p46に使用されている宇宙エレベーターのイメージ図は、
The Space Elevator Referenceの下記リンク論文の図からの流用である。

"The Space Elevator Development Program, Dr. Brad Edwards, Carbon Designs, Inc. (Session IAC-04-IAA.3.8.2.01)"

この論文は、2004年にカナダのバンクーバーで行われた”International Astronautical Congress”で発表されたものらしい。
この画像のクレジットには "Image from Discover Magazine" とある。

Discover Magazine 2004年7月号に掲載された宇宙エレベーターの記事が、
同Webサイトの2004年7月24日に転載されている(→ 4ページ目の図
上記論文で使われている図そのものではないが、使われている要素がすべてここにそろっている。
この図は、 "Aerospace engineer Brad Edwards’s plan for a space elevator..."とある。
つまり、この図は上の論文の執筆者である Brad Edwards 氏の宇宙エレベーター計画を、
Discover Magazineが記事にした際に画像化したもの、ということらしい。

(この宇宙エレベーターのイメージ図は、Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事にも流用して掲載されている。)

また、同図は、日本建築学会の建築雑誌(JABS)2008年10月20日号 のアニリール・セルカン氏の記事 「人間と技術が生み出すあらたなオーケストレーション」 (http://ci.nii.ac.jp/naid/110006950611)(編集委員会 委員長:五十嵐太郎、幹事:細野透(顧問)/大田省一/倉方俊輔/中田千彦/南康裕)においても盗用して掲載されている。
日本建築学会の建築雑誌(JABS)が盗用画像を掲載している件については、別記事の建築雑誌(JABS)に掲載されている盗用画像や虚偽経歴についてを参照されたし。



図画の盗用疑惑2


↑ セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p42に使用されている、
インフラフリー居住のイメージ図(人口島の図)と酷似したものが、
建築家Jean-Philippe ZoppiniとAlstom Marine(企業)のプロジェクトに関するものとして紹介されている。

初出は2004年、「宇宙エレベーター」の刊行は2006年)

図はどの分野の研究でも重要であるが、特に建築の分野では研究の本質的なオリジナリティに密接に関わるものと考えられ、剽窃(盗用)とすれば深刻な問題である。 また、著作権侵害の可能性もある。⇒ その他の疑惑画像については別記事参照



図画の盗用疑惑3

↑ ATA SPACE ELEVATOR (宇宙エレベーター) ‘A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference, April 2005での、セルカン氏の発表資料の図、表、内容は、
Ranko Artuković氏 (Zadar, Croatia)の研究からの盗用である。






図画の盗用疑惑4

(左図)セルカン氏が自分のデザインとして3800円で販売している11次元Tシャツの絵柄や、
(右図)セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p66に掲載されている図は、


Tシャツの販売サイト → http://bearing.ws/

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房


↓ William P. Thurston 氏らの1984年の論文で発表された図に酷似している。

William P. Thurston and Jeffrey R. Weeks. The Mathematics of Three-dimensional Manifolds. Scientific American, pages 108--120, July 1984.

※11次元宇宙デザインTシャツに関するセルカン氏の発言。
 同氏のブログ、2006.07.22 Saturday 「11次元Tシャツ」から一部抜粋。
「僕が提案した11次元「アニリール」宇宙のイメージを元に
 デザインしてもらっているので、他にはないデザインですよ~。」

※著書「宇宙エレベーター」p66における図の説明
 「宇宙のソトという概念を作り出し、その視点から見たアニリール宇宙モデル」

以上のようにあたかも自分が創作したオリジナルの図のように主張している。

著作権違反か? → 「論文とそれに使用された図画の著作権は発表された雑誌に帰属する」





図画の盗用疑惑5


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
↑ セルカン氏著「宇宙エレベーター」のp71に掲載されている画像

本の中で、「11次元で捉える「宇宙のソト」 ---宇宙の外から見ると、地球環境とはまったく法則の異なる様々な 宇宙が存在しており、それぞれのバランスで宇宙が保たれている。 」というセルカン氏のコメント付きで紹介されている。

また、同じ画像が、独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」のセルカンさんに関する記事においても、使用されている。

この11次元宇宙イメージ画像は、http://az.theforceisstrong.co.uk/entranced/graphics.phpの2番目の画像と同一であり、盗用疑惑が上がっている。現在はサムネイル画像のみであるが、Web Archiveに大きな画像が残っている。
http://web.archive.org/web/20020626234852/az.theforceisstrong.co.uk/entranced/images/art_mtheory.jpg

「宇宙エレベーター」は2006年に出たのに対し、この画像は少なくとも2002年6月22日には発表されている。



図画の盗用疑惑6


Image credit: Dr. Serkan ANILIR

Image credit: Dr. Serkan ANILIR


↑ モントリオール建築学科のカンファレンスにおけるセルカン氏の発表ポスター
2009年3月17日火曜日17時45分に、Pavillon de la Faculté de l’aménagementの講堂3110において、“Infra-Free Architecture: A future orchestration between art and technology”という題目で発表されたらしい。
(左図出典⇒ セルカン氏発表の告知記事
(右図出典⇒ セルカン氏の2009年3月のブログ記事)

しかし、この建築物(Mercury House II )は、2003年のプロジェクトでArturo Vittori氏とAndreas Vogler氏により設計されたものである。
(参考⇒ 008 Mercury House 2003 project) 

この二人は、セルカン氏も名を連ねるSpace Architecture Technical Committのメンバーリストに入ってるので、なんらかの付き合いがある可能性が高い。

しかしながら、「プロの学者の世界では細かな点でも出典・著作権表示を明示するのが学問上の約束であり、その点でルールに反している。」


セルカン氏は、下の講演の発表スライド中においても、出典・著作権表示を明示していない

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

また、http://ci.nii.ac.jp/naid/110006272476/の、日本建築学雑誌 Journal of architecture and building science 122(1561) pp.36-37 20070420 「インフラフリー建築 : 住宅の未来?」においても、「Mercury House II」の写真が、出典・著作権表示無しで使用されている。また、アニリール・セルカン氏の肩書きが東京大学教授となっている(もちろんこれは誤りである。同氏は東大助教である。)

日本建築学会の建築雑誌(JABS)が盗用画像を掲載している件については、別記事の建築雑誌(JABS)に掲載されている盗用画像や虚偽経歴についてを参照されたし。


さらに、宇宙建築構想年表(page.143-147)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4d/9e165a0db6c58826d6dee0a92793f1e3.jpgにおいて、
2006年 ★「インフラフリー建築」公安[No.05]として、Mercury House II の建築物画像が盗用掲載されている。(画像番号106)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/46/7eb0ce7a00d137065bdcb7353a66f02c.jpg
この宇宙建築構想年表ページの下部に記載の"図版出典の説明欄"に、
 (c) Serkan ANILIRとある。
著作権Cマークまで付けてあり、極めて悪質である。

さらに、宇宙建築構想史(下記リンク画像)のNo.5として、アニリール・セルカン氏のインフラフリー建築が紹介されているが、
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/08/cff82212f61c1436f590d03e54546edb.jpg
Mercury House IIの建築物画像がインフラフリー建築として盗用掲載されている。
さらに、左下に、「図版出典 No.05 筆者提供」とある。




図画の盗用疑惑7

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房

この図は、セルカン氏著「宇宙エレベーター」p65に掲載されており、
ここでの説明では、「ケンブリッジ大学の物理専門誌に提出した「11次元宇宙理論」モデル---今までの宇宙理論の定説を覆す、新たな概念を提案した。 」となっている。一方、Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事において、「4次元の家」の項目にも掲載されており、セルカン氏自身が何の画像なのか混乱しており、盗用が疑われいた。調査の結果、

この画像は、以下のリンク先からの盗用の可能性が高いことが判明した(あれまあ様からのご情報

http://ucdarnet.org/gallery/novak-legrady.php"

http://www.amazon.com/o/ASIN/3764362944





図画の盗用疑惑8

Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事において、宇宙エレベータの項目の1番目に掲載されている画像

このサイトでは、画像の下に「宇宙エレベーター」と書いてある。

一方、同じ画像がセルカン氏著「宇宙エレベーター」p35にも掲載されており、ここでの説明では、「著者本人の設計による、全長2kmのインスタンブールExpoタワーの提案。研究成果によれば高さ114kmまでの超高層建築が可能。」となっている。ちなみにGoogleで Istanbul Expo Tower で検索しても関係のあるサイトは1件も無い。

以下のリンク先に掲載されている写真と酷似していることが判明した(あれまあ様からのご情報

Eye In The Sky Lookout Tower
http://www.tdrinc.com/eye.html






結論: セルカン氏は講演や著作者において多岐にわたって流用図画の出典・著作権表示を行っていないことが、多量のエビデンスによって証明された。これは科学コミュニティの一般的規範から逸脱しており、科学における不正行為である。著作権所有者から許諾を得ておらず、引用の目的上正当な範囲内で行われていない場合は、著作権法違反である。







その他検証中の画像についてはこちら
http://blog.goo.ne.jp/11jigen/e/51f8556b519f23b680f3cbf7c1a77a12


スキー金メダリストは嘘?

2009-10-09 | アニリール・セルカン
スキー選手という経歴について


Image credit: Dr. Serkan ANILIR

(⇒ 拡大写真はこちら

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中公新書ラクレ


上の写真は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」のセルカン氏に関する記事(左上)や、セルカン氏著「ポケットの中の宇宙」中公新書ラクレ(右上)に掲載されている写真である。この写真は、セルカン氏著「宇宙エレベーター」p19にも、アルペンスキー選手だったころのものとして掲載されている。
上記「かがくナビ」の記事には、「中高生の頃、ぼくはスキーのトルコ代表選手として選ばれた経験があります。その時に国家の代表になる誇りを知ったのです。」 とのセルカン氏のコメントが掲載されている。

このセルカン氏が示したスキー写真は、全くの別人の写真を盗用したものである可能性が高いことが以下の事実から推測される。


 スキー写真に関するいくつかの矛盾点について (コメント欄:TTN様からのご情報)

・ セルカン氏のスキー写真のブーツやウェアは、2004シーズンのオーストリーチームのウェア、同シーズンのサロモンの板と靴に酷似している。
http://www.skinet.co.jp/ski-and-ski/work/Biography/MattStanton04sl.jpg

・ また、明らかに回転競技の写真であり、スキー選手であればこれを大回転と紹介することはありえない。

(ウェアの腕の部分には、Bessonの文字が確認でき、Anzi Bessonというメーカーのことだそうです。)



また以下は、アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』 の内容からの再編集

・1982年(8歳) : ドイツ国内科学コンテストで「1.FCケルン」のホームスタジアムの照明を太陽エネルギー、風力、水力でまかなうという
アイディアで2位に(p14,p15)。授賞式に訪れてきた寄宿学校の経営者に見込まれ、スイスのミッションスクールへ (p15,p16)。寄宿学
校近くのスキー場で独学でスキーを始める(p23)
・年不明 (「トルコに帰国後」) : スキーのトルコナショナルチームの選抜テストに飛び入りで参加、ダントツの成績でその場でナショナル
チームに選出。
・1987年: イタリア、セストリエールで開催されたU20ヨーロッパジュニア大会の大回転で金メダル(同じ大会にアルベルト・トンバが参加)。
トルコ人として冬季競技の世界大会で初の金メダル。トルコでスキーをやっている若者は全員セルカン氏の名前を知っている。 (p25,p26)。
・1988年(15歳): スキーの回転競技でカルガリーオリンピックに出場、14位の成績(p27)。


スキー選手としての経歴は、メディア等でも取り上げられている。
・ 元アルペンスキーヤーにしてトルコ人初のFIS金メダリスト」
http://www.semi.org/jp/News/MailMaga/P044109?utm_source=tsushin&utm_medium=email&utm_campaign=tsushin200807
・ 「セルカンさんはスキーのオリンピック選手にも選ばれている。」
http://minamikisyu.i-kumano.net/news/2007_09/20070902_00.htm



・上記のようにセルカン氏は、スキーの選手で1988年のカルガリー冬季オリンピックに出場したことになっているが、同オリンピックの公式レポートの選手団および競技結果にセルカン氏の名前は見当たらない。また、全ての競技記録にも該当がない。(レポートは http://www.aafla.org/5va/reports_frmst.htm より入手可能。)

国際スキー連盟(Federation Internationale de Ski, FIS)の世界大会にSerkan Anilir氏が出場した記録はない。( http://www.ski-db.com/や、
http://www.fis-ski.com/uk/competitorbiographies.html のデータベースに見つからない。)

・セストリエールでワールドカップが開かれたのは1997年。1987年はスイスのCrans-Montana
http://www.fis-ski.com/uk/majorevents/fisworldskichampionships/alpinewsc.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Alberto_Tombaによると、On November 27, 1987, Tomba scored his first World Cup victory, in a slalom at Sestriere, Italy.とある。上記の国際スキー連盟のデータベースには、"FIS Junior World Ski Championships"や"European Cup"に関する情報はあるが、"ヨーロッパジュニア"に関する記述が見当たらない。(しかし、20歳以下の大会での記録が上記データベースに登録されているかどうかは不明)




JAXAや東大における肩書きについて

↓ セルカン氏の韓国出張講演での自己紹介スライド (セルカン氏のブログの該当記事 

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

・セルカン氏は、Associate Professor, Tokyo University(東京大学の准教授)ではない。Assistant Professor(助教、助手)である。(注:東京大学の正しい英訳は、The University of Tokyo)

・セルカン氏は、Team Leader, Japanese Aerospace Exploration Agency(JAXA:宇宙航空研究開発機構のチームリーダー)ではない。(注:宇宙航空研究開発機構の正しい英訳は、Japan Aerospace Exploration Agency)
セルカン氏の当時の肩書は、JAXAの研究員である。 →(JAXA研究活動履歴)。

・また、セルカン氏は、東京大学の研究室ホームページや、セルカン氏blogにおいて、「2003年4月 日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)講師」という経歴を公表しているが、これも同様な理由から根拠の薄いものである。

・また、セルカン氏のATAエレベーターや11次元宇宙理論などの研究については、他人の研究の剽窃(盗用)が疑われている。

・セルカン氏は、Astronaut/ Mission Specialist (宇宙飛行士/ミッションスペシャリスト:搭乗運用技術者)ではない(宇宙飛行士候補という肩書きにでさえ疑惑が向けられている)。
 
・セルカン氏は、この韓国の講演だけではなく、2006年12月にトルコのイスタンブールで開かれた「第1回 国際インフラフリーシンポジウム」(会長:セルカン氏、スポンサー:KALE GROUP) (セルカン氏のブログでの該当記事1, 2)や、
2005年4月に同イスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」や、 
トルコ企業のElginkanグループの出版物においても、「東京大学の准教授(Associate Professor)である」。と誤った経歴を公表している。セルカン氏は、准教授ではなく、助教(Assistant professor)(昔の役職区分の助手に相当)である。




プリンストン大学数学部講師という経歴について

東京大学のセルカン氏所属の研究室ホームページや、セルカン氏blogのプロフィール記事において、「1997年9月 プリンストン大学講師(セルカン氏blogの記載では数学部講師)」というセルカン氏の経歴が公表されている。

・しかしながら、プリンストン大学数学科の1996年11月からのサイトアーカイブには、1997年にセルカン氏が講師を勤めたとの記述は無い。

・一方、Space Architecture Technical Committeeのメンバープロフィール欄では、セルカン氏の紹介として以下の記述がある。
"1997 Intern at European Space Agency, 1999 Associative Architect at Kajima Corporation, 2000 Research Associate at Shimizu Corporation, 2001-2003 Muses-C Mission Design Group Member, 12 international awards in international competitions including Mediapark Cologne and Auerbach Airport Design in Germany. Research Interest in High-tech architecture, technology transfer between terrestrial and space architecture, hyperspace."
ここでは、1997年時点ではセルカン氏はEuropean Space Agency(欧州宇宙機関:ESA)にインターンとして勤務していたとされており、米国のプリンストン大学講師と兼務であったとは考え難い。

・またセルカン氏は数学分野の研究業績が皆無なので、数学部講師に就任できた可能性は極めて低い。

・また、現時点での研究室HPでは、「1997年9月 プリンストン大学講師(レオナルドプログラム)」と記載が変更されている。などセルカン氏自身の経歴公表内容に一貫性が無い。セルカン氏のブログの記事によると、「レオナルド」とはトルコの交換留学生プログラムのことであり、セルカン氏も「レオナルド」の経験者だったとのことである。



その他の職歴・研究歴についての検証は、別記事を参照。「1995年9月 イリノイ工科大建築学専攻卒業」という経歴に疑惑がもたれている。)


存在しない特許で業績捏造

2009-10-06 | アニリール・セルカン
所属研究室ホームページのセルカン氏の項目(2009年9月8日時点) に記載の、EU Patent 3,743,229 、US Patent 6,324,603、その他学術刊行物と、「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」でのセルカン氏発表資料のスライド16に記載されているUS Patent 6,378,203 についての検証



知的財産(特許)について
・ 21, EU Patent 3,743,229 ‘SPIDER FACADE SYSTEM’, July 2001

⇒EU Patent EP 3,743,229 は存在しない (http://ep.espacenet.com/searchResults?locale=en_EP&NUM=3743229&ST=number&compact=false&DB=ep.espacenet.com )

・ 22, US Patent 6,324,603 ‘AIR-SUPPORTED CONSTRUCTION SYSTEM’, October 2002

⇒US Patent 6,324,603 は別人による出願の特許である(http://www.patentstorm.us/patents/6324603/claims.html)

・ US Patent 6378203 PRESSURIZED TOWER CONSTRUCTION SYSTEM
Patent Holders: Matsumuto S., Anilir S., Lorenzo H., Nozaki K., Tetsuhashi H., Takagi M.

⇒US Patent 6,378,203 は別人による出願の特許である(http://www.patentstorm.us/patents/6378203/fulltext.html)
(Inventors: Lu, James W. B. Sanatgar, Homayoun. Holt, Neil. Johnson, Gary F.)

また、米国特許商標庁および欧州特許庁のデータベースで発明者Anilirと検索した結果は0件です。


例えば、Issued patents と Published applications を
IN/anilir (IN=Inventor Name)
で検索すれば、anilir という名前の発明者が発明した特許が一本もないのが分る。
http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-adv.htm&r=0&p=1&f=S&l=50&Query=in%2Fserkan+and+in%2Fanilir&d=PTXT

↓出力結果

Searching US Patents Text Collection...

Results of Search in US Patents Text Collection db for:
(IN/serkan AND IN/anilir): 0 patents.


結論: セルカン氏が業績として公表している特許3件は、捏造の可能性が高い。






学術刊行物についての検証

・ 34, ANILIR S, “GUIDEBOOK”, (革新的な視点を取り入れた宇宙物理学を一般読者に紹介する書籍)、大和書房出版、2005年9月(出版予定)


⇒このタイトルの書籍が大和書房より出版された事実は無い。
 ただし、当該書籍のタイトルが変更されて『宇宙エレベータ』として出版された可能性はある。