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舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

映画「ヒルコ 妖怪ハンター」観てきました。

2021-09-11 23:30:29 | Weblog






9/11(土)、シネ・ウインドで「ヒルコ 妖怪ハンター」を観てきました。







古墳伝説の残る中学校で、妖怪ヒルコが生徒達を次々と襲って殺され、その謎に考古学者と中学生が立ち向かう、という冒険要素の強いホラー映画…
にもかかわらずギャグも満載という、ジャンル分け不可能な不思議な映画なのですが、めちゃくちゃ面白かったです。

例えばホラー要素に関しては、妖怪ヒルコに襲われた中学生達は首を切断され、尋常じゃない出血をするというスプラッター要素も容赦ないばかりでなく、切断された首は「遊星からの物体X」みたいな化け物へと変化していくという、悪趣味グロ描写も満載で、怖いところは本気で怖い。
しかもそれが、撮影された1990年当時の特撮技術をフルに利用した化け物の造形は本当に和製「物体X」ってくらい不気味で見応えが凄いし、爽やかな美少女が化け物に変わっていくというトラウマ級の怖がらせ方も容赦なく、さすがは「鉄男」を撮った塚本晋也監督は手加減しないなと思わされます。

かと思いきや、そんな妖怪ヒルコの恐怖に立ち向かうのが、ジュリーこと沢田研二演じる考古学者と中学生のおとぼけコンビで、この二人の脱力系のやり取りがかなりバカバカしくて本気で笑える。
さらに、この二人が妖怪ヒルコと戦う武器がヘンテコ妖怪探知機とキンチョールだったり、段ボールとガムテープで仕掛けたゴキブリホイホイみたいな雑な罠に妖怪ヒルコが本当に捕まってしまうなど、嘘だろ!?みたいなギャグも全力でぶっ込んできます。

で、実は考古学者には妻を亡くしたトラウマを抱えていて、その亡き妻の兄が中学の先生で、その息子が一緒に行動を共にすることになる中学生という、実はこの二人、親戚でもあるんですよね。
そんな二人が行動を共にする中で、次第に力を合わせて謎と恐怖に立ち向かっていくという、人間ドラマとしてもちゃんとストーリーが作り込まれている。

木造校舎の中で妖怪ヒルコと戦う物語は、まるで「学校の怪談」みたいな冒険ファンタジーでもありました(ただしこっちの学校の怪談は本気で殺しにかかってくるし死者も出る)。
そして、古い文献を元に、中学に残る古墳伝説の謎を解き明かし、それが妖怪ヒルコの謎を解く鍵に繋がる、というオカルト展開は、個人的にすごくワクワクしました。

そこから先は、まさかの和製「インディージョーンズ」のようなアドベンチャーへと展開していくのですが、最終的にグロいホラーと見せかけて熱い友情が展開し、手に汗握るバトルからの、一夏の青春的な感じで爽やかに終わっていくという、最後までジャンル分け不可能な映画でした。
だけどこの、ホラーにもスプラッターにもオカルトにもコメディにもアドベンチャーにも青春にも、あらゆる方向に全力のカルト映画…本当に最初から最後まで面白かったです!映画館で観られて良かった!

ところで、この「ヒルコ 妖怪ハンター」、初日の9/11(土)に上映したら、10日間連続で上映せず、そのあと9/22(水)~24(金)という3日連続で上映という、変則的な上映時間なんですよね。
そのせいか、初日の初日のこの日はほぼ満席という盛況ぶりでしたが、こういうヘンテコホラー映画を見たがっている人がこんなに大勢いると思うと、ちょっと嬉しくなってしまいますね。
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