
4/19(土)、古町演芸場で劇団寿を観劇してきました。

毎月様々な劇団が公演を行う古町演芸場には、月一くらいで足を運んでいます。
演目は「人生劇場」、江戸時代が舞台の時代劇が多い大衆演劇では珍しく、ヤクザものの現代劇。
調べてみると大正時代が舞台で、原作小説もあり映画化もしている作品で、本当はもっと長いとのこと。
物語は、ヤクザの飛車角が、仇のヤクザを斬り倒す殺陣の場面から始まる。
場面が変わるとそこは刑務所の前、飛車角は一つ前の場面の事件で服役していたのだ。
最初は飛車角の弟分が現れるが、そこにおやっさんが現れて弟分を追い返す。
弟分は、とある宴会の席のトラブルが原因で飛車角の親分が亡くなるという過去があったので、飛車角と会わせるのは危険だとおやっさんは判断したのだ。
やがて飛車角が出所して、おやっさんは家に迎え入れる。
2人で仲良く飲んでいると、そこに飛車角の元妻が現れる。
元妻は、飛車角が獄中死したという嘘の噂を信じてしまい、再婚していたのだった。
飛車角は元妻を許すが、親分の死の真相を知ってしまった彼は、出所した直後だというのに殴り込みに出かける。
おやっさんと元妻は必死に止めるが、時すでに遅し、飛車角は銃で撃たれるという悲劇。
しかし、飛車角はあくまで散り際まで男の生き様を貫くのであった。
そんな仁義と悲劇を描いた王道の任侠モノでありながら、この劇団寿、ところどころ色々な笑いを入れ込むのです。
例えば、飛車角とおやっさんが出所祝いでビールを飲む場面は、なんと本物のビールが登場!
そこで、飛車角の役者さんは「本物なんですね」「こんなに昼から飲んで大丈夫ですかね」とメタ的な台詞を連発!
それに対して、おやっさんの役者さん(座長)は一人で何杯も飲むのですが、終演後の舞台挨拶によると、飲めば飲むほど笑いが起きるらしいです。

それから、弟分のヤクザが登場する場面で、なんと本物の犬を散歩させているではないか!
この犬、劇団の愛犬らしくて、舞台挨拶にも登場していました。
そして、終演後の舞台挨拶が終わると、役者さんが客席に挨拶に出てきたのですが、そこで隣のおじさんが「いや~大きくなったね~」と役者さんのことを犬のごとく愛ではじめたではないか!
これには役者さんも「ちょっとちょっと!」と突っ込みを入れていた!












さらにそのあとの舞踊ショーでは、役者さんが登場するたびにおじさんは「よっ!〇〇!待ってました!」と一人で異様に盛り上がり、挙句の果てに人間の手の形をしたおもちゃのプラスチックのカスタネットを振っていたではないか!
おじさん、一体何者だったんだ!

そんなこんなでおじさんと共に僕も気持ちが盛り上がった舞踊ショー、終盤になると座長さんが一人でマイク片手に歌いながら客席を練り歩き、まるで歌謡ショーに!

そして最後は、役者さんが全員集合して豪華絢爛に終わっていったのでした。
いやー、お芝居、舞踊ショー、犬、そしてファンのおじさんと、盛りだくさんな体験ができて楽しかったです!
来月も楽しみです!