
3/31(金)、ユナイテッド・シネマ新潟で『グレイテスト・ショーマン』を観て来ました!
予告編はこんな感じです。
ミュージカル映画と言えば昨年は『ラ・ラ・ランド』が大ヒットしましたが、今回の『グレイテスト・ショーマン』では『ラ・ラ・ランド』と同じくベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビが音楽を担当しているそうです。
そういう意味で注目作だったとは思うのですが、ただ個人的に思ったのは、『ラ・ラ・ランド』は登場人物たちの芸術や恋愛に対するこだわりの癖が非常に強い映画なので人によっては価値観を受け入れがたい人もいたと思うし、だからわりと賛否両論だった気がするんですけど、それに比べると今回の『グレイテスト・ショーマン』は老若男女が楽しめる映画だったように思います。まあ監督も違う映画をわざわざ比べる必要もないんですけど。ちなみに僕はどっちも好きですけどね。
そんなわけで『グレイテスト・ショーマン』、19世紀に実在した興行師を主人公に、幼少期から青年期にかけての、夢や恋愛、挫折や失敗からの成功などを描き、物語として盛り上がる要素が非常にたくさん登場する映画でした。
しかも、物語が盛り上がる場面では必ずと言っていいくらい、問答無用で気持ちが盛り上がるようなミュージカルシーンが始まるため、まあはっきり言って最初から最後まで超楽しい映画でした。
面白くないミュージカルあるあるとして、「音楽はいいんだけどぶっちゃけストーリーと関係なくね?」みたいなこともあると思うんですけど、『グレイテスト・ショーマン』はそこには陥らずに、物語の盛り上がるポイントと音楽が盛り上がるポイントが見事にシンクロしていたところが良かったところだと思います。
主人公の幼少期での人生の最愛の相手との出会いと二人の成長、興行師としての活動を始めてからの試行錯誤と成長、そして一度どん底まで失敗した主人公が再びやり直そうと勇気を出すシーンなど、物語が盛り上がっていく場面でのミュージカルはテンポもよくて非常に気持ちが盛り上がりました。
特に僕が好きなのはオープニングとエンディングですね。
映画が始まるや否や、めちゃくちゃ盛り上がるサーカスのミュージカルが始まるんだけどそれは少年の妄想だった…みたいなオープニング、そして色々あって苦労とか失敗とか挫折もあって、最終的に本当にサーカスが大成功してオープニングでは妄想だったミュージカルが現実のものとして展開するエンディング、最高にカタルシスがありました。
盛り上がる部分以外にも、例えばこの映画は群像劇的な部分もあって、物語の中である男女の切ない恋を描いたシーンなどではちゃんと切ない音楽になっていたりもして、音楽にも物語にも深みが出ていたと思います。
中でも素晴らしいのは、劇場の出演者たちが不遇な扱いに対して自分たちの存在価値を主張するシーンで、これはまさに人間賛歌と呼べるものになっていたと思うし、ここで歌われる「This Is Me」は実際色々な賞を受賞したらしいです。
この劇場の出演者たちなんですけど、世間からは「障害」、または「変人」扱いされてしまうような特徴のある人ばかりで、まさに昔の「見世物小屋」みたいなやり方で、実際世間から「低俗だ」みたいな批評に晒されてしまうシーンも登場するくらいなんですけど、でも同時にそれは間違いなく彼らの個性であり、彼らには彼らの人生がちゃんとあるんだという。
この映画は19世紀の出来事を元にしているものの、そういう現代的なテーマが描かれていたと思うし、ミュージカルシーンがあることでそれがしっかりと示せていたと思います。
そんな感じですごく面白かった『グレイテスト・ショーマン』ですけど、映画を観ながらどうしても思ってしまったこと…なんかちょっとNHK朝ドラの『わろてんか』みたいな話じゃなかったですか!?
どちらも夫婦でショー・ビジネスを立ち上げて頑張る話ですし、夫の方が一人の超有名な出演者に肩入れし過ぎて他の出演者たちへの対応が疎かになってしまうシーンとか、「ああ、これ『わろてんか』で観た!」ってなりましたし、時代の流れに巻き込まれてしまう後半の展開とか、どちらにも劇場を失ってしまうピンチが登場しますし、違うのは『わろてんか』と違って夫が最後まで死なないところですかね。
という訳で、ハリウッドが作った『わろてんか』ミュージカルこと、『グレイテスト・ショーマン』、すごく面白かったです!
というのはネタですが、朝ドラのように広い世代が楽しめる映画だと思います!