劇団カタコンベ「華やかな不在」の話。

先々週の12/15(木)、劇団カタコンベさんの「華やかな不在」を観て来ました。
会場はもちろん、カタコンベさんの持ち劇場「シアターent.」。
舞台上には白い箱が何個か置かれているだけのシンプルなセット。
舞台の後ろにはドアが一つ。
舞台が始まるとドアがゆっくりと開き、一人の男性が静かに登場。
そして、何かの思い出に浸るかのように一つの箱(多分、思い出の椅子とかそういう感じ)に手を添える男性。
すると、劇場のいたるところから十人ほどの男女が登場し、静かに舞台に上がってくる。
しかし、男性は気付かない。
やがて舞台から消えて行く男性、そして口々に何かを語り始める人々。
同時に違うことを話しているので、何を言っているか聞き取れないが、どうやら思い出を語っているらしい。
基本的にずっとこんなノリのお芝居でした!!
なんていうか、抽象的なお芝居!!
舞台の要所要所で、登場人物が自分の思い出を長々と語るシーンがありました。
また、登場人物同士が思い出を語り合ったりもしていました。(ただ、その人達の接点は謎です)
かと思えば突然、本当に突然、映画の脚本が思いつかない映画サークルっぽい人達のシーンが始まったりもしていました。
そのシーンは本当に今までの雰囲気をぶった切って始まり、急に舞台がコントみたいになっていました。
舞台の中で語られる登場人物達の思い出は妙にリアルで、「これは本当に役者さんの思い出なんじゃないか?」って感じがしました。
また、映画を作る人達の会話も、「いわゆる演劇っぽい話し方」みたいなものは全くなく、寧ろそこらでダベりながらふざけている人達の会話をのぞき見ているようでした。
そんな感じで、登場人物の一人一人の台詞や演技は、どこまでもリアリティーを追求しているようだなあと思いました。
それでいて、この舞台全体の抽象的でとらえどころのない感じは一体何なのだろう……
それは多分、観ている人それぞれが考えることなんじゃないかなあと思いました。
もしかしたら、脚本家さんの脳内には一つの答えがあるのかもしれませんが、それを全面に押し出さず、想像力を働かせる余地を残しているような脚本で、そこが結構好きでした。
分かりやすい結論やストーリーは特にないんですけど、あの現実的なんだか抽象的なんだか分からない変な雰囲気がこの演劇の魅力なんだろうと思いました。
そういう不思議な雰囲気を楽しむ舞台ということだったのかもしれません。
でも人間ってそもそもそんなものなのかもしれないなあと思ったりもしました。
演劇で起きる作られた出来事よりも、実際の人生で起こる出来事の方が自分にとってはドラマティクだったりしますからね。
そういう意味では、エンターテインメントというよりもリアリティーを追求していた演劇だったのかもそれません。
俺はそんな風に感じました。
でも、そこはやっぱり舞台ならではの楽しみっていうのもちゃんと残っていて、俺はあらゆる人間の思い出の中をトリップしているような非日常体験を味わうことが出来ました。
こういうお芝居も面白いなって思うんですけど、稽古場ってどういう感じなのか、すごく気になりますね。

先々週の12/15(木)、劇団カタコンベさんの「華やかな不在」を観て来ました。
会場はもちろん、カタコンベさんの持ち劇場「シアターent.」。
舞台上には白い箱が何個か置かれているだけのシンプルなセット。
舞台の後ろにはドアが一つ。
舞台が始まるとドアがゆっくりと開き、一人の男性が静かに登場。
そして、何かの思い出に浸るかのように一つの箱(多分、思い出の椅子とかそういう感じ)に手を添える男性。
すると、劇場のいたるところから十人ほどの男女が登場し、静かに舞台に上がってくる。
しかし、男性は気付かない。
やがて舞台から消えて行く男性、そして口々に何かを語り始める人々。
同時に違うことを話しているので、何を言っているか聞き取れないが、どうやら思い出を語っているらしい。
基本的にずっとこんなノリのお芝居でした!!
なんていうか、抽象的なお芝居!!
舞台の要所要所で、登場人物が自分の思い出を長々と語るシーンがありました。
また、登場人物同士が思い出を語り合ったりもしていました。(ただ、その人達の接点は謎です)
かと思えば突然、本当に突然、映画の脚本が思いつかない映画サークルっぽい人達のシーンが始まったりもしていました。
そのシーンは本当に今までの雰囲気をぶった切って始まり、急に舞台がコントみたいになっていました。
舞台の中で語られる登場人物達の思い出は妙にリアルで、「これは本当に役者さんの思い出なんじゃないか?」って感じがしました。
また、映画を作る人達の会話も、「いわゆる演劇っぽい話し方」みたいなものは全くなく、寧ろそこらでダベりながらふざけている人達の会話をのぞき見ているようでした。
そんな感じで、登場人物の一人一人の台詞や演技は、どこまでもリアリティーを追求しているようだなあと思いました。
それでいて、この舞台全体の抽象的でとらえどころのない感じは一体何なのだろう……
それは多分、観ている人それぞれが考えることなんじゃないかなあと思いました。
もしかしたら、脚本家さんの脳内には一つの答えがあるのかもしれませんが、それを全面に押し出さず、想像力を働かせる余地を残しているような脚本で、そこが結構好きでした。
分かりやすい結論やストーリーは特にないんですけど、あの現実的なんだか抽象的なんだか分からない変な雰囲気がこの演劇の魅力なんだろうと思いました。
そういう不思議な雰囲気を楽しむ舞台ということだったのかもしれません。
でも人間ってそもそもそんなものなのかもしれないなあと思ったりもしました。
演劇で起きる作られた出来事よりも、実際の人生で起こる出来事の方が自分にとってはドラマティクだったりしますからね。
そういう意味では、エンターテインメントというよりもリアリティーを追求していた演劇だったのかもそれません。
俺はそんな風に感じました。
でも、そこはやっぱり舞台ならではの楽しみっていうのもちゃんと残っていて、俺はあらゆる人間の思い出の中をトリップしているような非日常体験を味わうことが出来ました。
こういうお芝居も面白いなって思うんですけど、稽古場ってどういう感じなのか、すごく気になりますね。
いろいろ小難しいこと考えるよりも頭空っぽの方が夢詰め込めるもんな!
何となく、長野市の演劇はこういう雰囲気のものが多いっていう、勝手なイメージ。
なので、機会があったら見に行ってみては?