舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

2017年映画ベストテン!発表します!

2017-12-30 18:03:24 | Weblog


どうも!デロリアンに乗って登場したちひろです!こんばんは!
今年は大好きな映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンに乗るという夢が叶いました!



映画と言えば、今年は本当にたくさんの映画を観ました!
数えてみたら189本!間違いなく過去最多!自分でも驚きです。



ちなみに、今年観た映画一覧は、こちらにまとめてあります。
2017年に観た映画、舞台一覧を発表!



この中から、毎年恒例のベスト10を発表してみようと思うのですが、今年は今までよりたくさん映画を観ていたので、3ヶ月毎にベスト10を考えてきました。
ブログにまとめてあるので、気になる方は、振り返って読んでみてください。



2017年、1月~3月の時点で早くも暫定映画ベスト10は…?

2017年の映画、4月~6月のベスト10は!? そして半年過ぎた時点での暫定ベスト10は!?

2017年の映画、7月~9月のベスト10は!?

2017年の映画、10月~12月のベスト10は!?



それでは、3ヶ月毎のベスト10も振り返ってみたところで、いよいよ2017年全体でのベスト10を発表します!
実は、Twitter、Facebook、そしてUSTREAM「ちひろともみぢの新潟演劇人トーーク!」ではすでに発表したのですが、せっかくなのでちょっとした感想も書いていけたらと思います。



それでは、発表します!



2017年映画ベスト10!



第10位 人生フルーツ



農作業をしながら仲良く暮らす建築家の老夫婦を、東海テレビが取材したドキュメンタリーを、伏原健之監督が映画化したもの。
何が素晴らしいって、お二人が本当に素敵な夫婦で、こんなに素敵な二人に映画を通して出会えたことが本当に幸せだなあと思います。
ある老夫婦を取材するという小規模な作品ではありますが、お二人の生きてきた人生を振り返るインタビューの中に、日本の戦前戦後の歴史が表れているところに、どんな人間も歴史を作っている一人なんだという、大きなテーマとも繋がっていたと思います。
ネタバレを防ぐために詳しくは書きませんが、ドキュメンタリー映画ならではの決定的な瞬間が収められていることに驚いた作品でもあります。



第9位 ベイビー・ドライバー



とにかくカッコいい!その一言に尽きます!
大迫力のカーチェイス、テンポのいいアクションの連続に、ハラハラドキドキしながら楽しめる最高のエンターテインメントです。
また、特に素晴らしいのが音楽で、様々なシーンでノリノリの音楽が鳴り響き、音楽とアクションが一体となった、まるで新時代のミュージカルを見ているようでした。
最高に楽しいアクション映画であると同時に、実は主人公が抱えている悲しみを丁寧に描いた人間ドラマでもあり、そんな主人公のことをしっかり愛をもって描いているのも良かったし、ちゃんと希望が感じられるエンディングには思わず感動してしまいました。
エドガー・ライト監督はいつも最高に楽しいエンターテインメントでありながらダメ人間への応援歌のような映画を作ってくれるから大好きなんですが、今回も大傑作だったと思います。



第8位 月光



性暴力の恐ろしさを伝えるために、敢えて過激な描写に踏み込んだ、挑戦的な映画です。
性暴力の被害者である主人公の内面を丁寧に描写しているので、映画を見ながら思わず恐怖を感じながら生きている主人公に感情移入してしまい、そのことで、いかに性暴力が恐ろしいものかが強烈に伝わってきます。
だから正直見ていて何度もつらくなってしまいますが、そうやって誰かの気持ちになって問題をとらえることが出来るようになるのは、映画だからこそ実現できることだと思いますし、この映画によって一人でも多くの人がこの問題を考えるきっかけにもなったら、意味のあることだと思います。
そして、本当に絶望的な物語の中にも、わずかながらの希望も描かれているのも、人間の持っている可能性が感じられて良かったです。
誰にでもおすすめ出来る作品ではありませんが、この映画が作られたことを僕は評価したいし、そういう強い思いで作られた映画に出会えて本当に良かったと思います。



第7位 帝一の國



実は最初、どうせイケメンが出てるだけの漫画の実写化でしょ…と思って観るつもりではなかったのですが、あまりに評判が良かったので観てみたら予想を遥かに上回る大傑作!勘違いしててすみません!
ただのイケメン大集合ギャグ映画だと思うなかれ!この映画は、政治謀略劇を、超名門高校の生徒会選挙を巡る学園ドラマに置き換えることで、権力を求める人間のバカバカしさを痛烈に風刺した、非常にひねりのきいた高度な社会派コメディだと思うのです!
つまり、登場人物たちの言動をバカバカしく描けば描くほど、つまり笑えれば笑えるほど、同時に風刺も強まるという、本当に社会派コメディとしてよく出来た構造になっているのです。
そのためこの映画は全力で笑いに徹しているのが素晴らしく、しかもいわゆるテレビ的な分かりやすい笑いではなく、あくまで登場人物たちは真剣に演技をしていて、そこにツッコミを入れるという単純な「説明」もせずとも、観客だけが心の中でツッコミを入れながら笑えるという本当に良く出来た笑いの構造になっているのも、ちゃんとコメディ映画ならではの面白さになっていて良かったです。
漫画を実写化して失敗している映画も多い中、この映画は漫画を全力でコテコテに誇張して実写化することで、原作の面白さの本質である「バカバカしさ」をさらに強調するという、まさに漫画実写化の難しさを逆手に取ったアイディアが大成功していて、冗談抜きで漫画実写化の一番の成功作なのではないかと思います。
そして、何が素晴らしいって、そんな高度なコメディが、本当にちゃんとエンターテインメントとして面白く、そしてちゃんと売れた!特に若い人達に愛される映画になったことです!色んな意味で完璧だと思います!



第6位 新感染 ファイナル・エクスプレス



ゾンビ映画としても、パニック映画としても、サスペンスとしても、そして群像劇としても、どこを取っても見応えが抜群の、最高にハラハラするし最後には感動もできる、本当に完成度の高い映画だと思います。
ゾンビ映画としては、最初はほんのわずかな違和感でしかなかった異変が、徐々にその事件の全容が明らかになっていき、次第にゾンビパニックがエスカレートしていくという、物語の盛り上げ方が良かったです。
パニック映画やゾンビ映画の魅力は、極限状況に陥ることで人間の一番の本質が露わになることだと思っているのですが、この映画は登場人物全員の言動を非常に丁寧に描いているので、途中で死んでしまう人間も含めて全員がドラマティックで、ゾンビパニック映画と群像劇の融合に成功していたと思います。
また、サスペンスとしても、映画の中で絶体絶命の事態が繰り返し繰り返し起こり、さらにそれがエスカレートしていくので、最後までハラハラさせてもらいました。
そして、そんな見どころしかない物語の中で、ダメな父親だった主人公が我が子を必死で守ろうとするという成長がしっかり描かれていて、ラストには思わず泣かされてしまいました。
伏線回収も絶妙な脚本も、役者さんたちの演技も、何もかもが物凄く完成度が高い、韓国から生まれた大傑作だと思います!



第5位 22年目の告白 ―私が殺人犯です―



未解決の凶悪事件の自ら犯人だと名乗る男が、時効成立後に自身のことを書いた本を販売したら爆発的人気のカリスマになり世間を騒がせていく様子と、それに翻弄される事件を解決できなかった警察たちの苦悩は、まるで悪夢のようで見ながら物凄く精神的なショックを受けてしまうほどでした。
しかしそこから予測できない物語が二転三転していく話運びが本当に見事で、何より、物語の前半でのショッキングな演出が、後半の伏線回収の感動をより引き立てる、という脚本の構造に本当に関心させられたんですが、ネタバレ厳禁なのでここまでしか言えません。
また、事件が発生してから現在までの22年間を、その期間で日本で起きた事件やニュースと関連付けたエピソードや、当時の映像をリアルに再現したかのような映像表現によって、映画の中の事件をまるでリアルタイムで実際に体験したかのように思い込んでしまうくらい、本当に引き込まれました。
とにかく、予測できない物語と、役者さんたちの熱演、練りに練った脚本と演出によって、緊張感が本当に最初から最後まで続く、まさしくサスペンスの面白さが全開な映画でした。



第4位 花に嵐



映画を観ながら、「すごい!これはすごいぞ!」と何度も叫んでしまいました。
基本的には、主人公が大学に入学し映画部みたいなサークルに入ったことで、手持ちカメラで記録ドキュメンタリー映画を撮る…という体のフェイクドキュメンタリーなのですが、あまりにリアルな登場人物たちに、途中までフェイクドキュメンタリーなのか本当のドキュメンタリーなのか、まったく分からないほどです。
何がそんなにリアルかと言うと、主人公(というか監督自ら)が、本当に優柔不断で人付き合いも苦手で常にオドオドしている様子や、それに対し周りの先輩たちからちょっとバカにされる様子が、あまりにもリアルすぎて、(というか多分これ半分以上監督の実体験じゃないかと思っているんですが)、それがまるで学生時代の自分そのもののようで、これは本当にモテない体験をした人間にしか分からない映画だ!と本気でこの映画が大好きになってしまいました。
と思ったら、途中から話が、サスペンスなのかホラーなのかラブストーリーなのかはたまた「テレキャノ」のようなAVなのか、まったく予測できない方向に転がり始めて、次から次へと色んなジャンルの映画の要素が、手持ちカメラの映像の中で次々と展開していくのです。
何というか、今まで観てきたありとあらゆる映画の面白さがジャンルを越えて一本にぎっしり詰まってるんだけど、その結果今まで一度も観たことない映画になってしまった!みたいな映画で、乱暴にまとめると、ダメで弱くて負け犬で目標もなくモテなくて、だけど何かがやってみたくてでも踏み出す一歩はなかなか出せなくて、そして映画が好きな俺達のための映画だ!って思うんです!まさに俺が一番観たかった映画だよ!



第3位 はらはらなのか。



もともと僕は「いいにおいのする映画」を観て酒井麻衣監督が大好きになってしまったんですけど、そんな酒井監督の魅力がぎっしり詰まった一本です。
監督の大好きなのであろう、ファンタジーやミュージカルや演劇など様々なものの魅力が、一つの映画の中にぎっしり詰まっていて、本当に宝箱のような映画だと思います。
基本的なストーリーは、主人公のなのかちゃんが演劇と出会い成長し、そして家族の優しさに気付く、みたいな物語だと思うのですが、しっかり子供の目線を大切にして作っているところが素晴らしいなと思いました。
子供が新しい世界に出会った時の驚きや感動、あるいは不安や恐れなどを、とても丁寧に描いているので、見ながら自分も子供の気持ちになって楽しんでしまいました。(子供の目線を大切に作った作品って、自分の中にある子供の部分が反応するから絶対感動してしまうんですよね)
主人公のなのかちゃんの演技が抜群に素晴らしいのはもちろんなのですが、お父さん役の川瀬陽太さんも本当に素敵で、彼の優しさを感じるあるシーンでは思わず泣いてしまいました。
そして、色んな要素やエピソードが詰め込まれた映画の最後に、ちゃんとここまでの物語が一つに繋がるある結末が本当に鮮やかで同時に感動的でもあって、やっぱり泣いてしまったという。
と言うか、好き過ぎて新潟で2回観たし、さらに長野の監督の舞台挨拶にも会いに行くという、今年一番観た作品ですし、監督を応援したいという気持ちからこの順位だったりします。



第2位 スパイダーマン ホームカミング



何度も映画化された世界的に有名なヒーロー「スパイダーマン」の物語を、世界的に大ヒット作を連発している「マーベル・シネマティック・ユニバース」のシリーズとして初めて映画化した、世界的大ヒット映画。
ヒーロー映画なんですけど、最初はただのいじめられっこで、目立ちたくてヒーローをやっているだけのような中二病全開の主人公が、物語の後半ではしっかり成長して、武力ではなくあくまで勇気の力によって、本当の意味でヒーローになっていくという脚本が素晴らしく、僕の一番好きなタイプのヒーローだなと思いました。
その一方で、またポリティカルコレクトネスの影響などもあり、いわゆる「ただの悪役」を描くことにリアリティを感じられなくなっている昨今において、世の中の弱い立場の人間が力を手にして悪の道に走ってしまった、という悪役の設定には感心させられました。
悪役ではあるけれど本当の意味で悪ではない、という描かれ方をしているからこそ、単純に「殺してOK」という描かれ方はしないところも、よく練られているなあと思いました。
またこれは「マーベル・シネマティック・ユ二バース」という10作品以上あるシリーズの中の一作で、このシリーズを数本しか観ていない自分にとって不安もあったのですが、まったく問題ないくらい物語の世界設定が分かりやすく、しかもそれが言葉による説明ではなくあくまで演出によって的確に伝わってくるので、本当にどれだけ完成度が高いんだって思いました。
単体のヒーロー映画としても、アメコミ映画のシリーズの中の一作としても、本当にあらゆる意味で完成度の高い映画でした。
そして何より、話がめちゃくちゃ面白いし感動する!そして見ながら主人公のスパイダーマンが大好きになってしまう!何て言うか、観ていて幸せになる映画なんですよね。思わずスパイダーマンを応援してしまったと思ったら、見終わったらなんだかスパイダーマンから応援されたような嬉しさを感じるというか。元気が出る一作です。



第一位 夜は短し歩けよ乙女



栄えある第一位は、森見登美彦さんの原作を湯浅政明監督が映画化したアニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」でした!
まず、僕はこの森見さんの原作が大好きで、そして湯浅監督のアニメも大好きで、そんな二人がコラボしているだけで嬉しいのに、さらに湯浅監督の映画が数年ぶりに作られて映画館で観られるという、この状況が幸せすぎるんですよね。
そして実際に観た映画は、本当に最初から最後まで「超楽しい!」という気持ちがノンストップで続き、映画を観ながら「こんなに楽しいものを観られて、こんなに幸せでいいんだろうか…」という気持ちにさせられてしまい、その感動が今年一番大きかったので、第一位です。
いつか自分も体験したことがあるような、あるいはずっと憧れて来たような、人生において「なんて楽しいんだ…!」と思える出来事が、次から次に起きていくので、まるで自分が本当にそんな楽しい体験をしているかのような気持ちにさせられてしまいました。
さらに、主人公がモテないダメな学生という、一番僕が好きなタイプの作品だし、そんな主人公が次から次に奇妙な出来事に巻き込まれていくのですが、何があろうとも憧れのあの子のために孤軍奮闘する主人公のことは、どうしたって全力で応援してしまうし、最後には思わず拍手をしたくなりました。
そんな主人公とあの子の葛藤と奮闘と興奮と憧れが超ハイテンションな物語と超アクロバティックな驚愕のアニメ演出によって大爆発するクライマックスには、もう我を忘れて大興奮してしまいました。
そんな訳で、「この映画が観られてなんて幸せなんだ!」という感動が一番大きかったこの映画が第一位です。



と言う訳で、ベスト10は発表したのですが、ここでどうしても今年観た映画の中でこの作品だけは欠かすことが出来ない一作を、特別賞として紹介したいと思います!



特別賞 マイマイ新子と千年の魔法



片淵須直監督による2009年のアニメ映画で、「この世界の片隅に」との特別同時上映で観ました。
今年の作品ではないので、ベスト10からは除外しましたが、今年、映画館で一番感動した映画は、間違いなくこの映画です。
と言うか、今までの人生で観て来た映画全部の中でも、ベスト10に入るくらい感動した映画と言っても過言ではありません。
何しろ、映画館の席で30分近くも号泣し続け、映画館を出て家に帰る道も涙が止まらなかった映画は、この映画が初めてです。
この映画が一番素晴らしいことは、子供の目線を本当に大切にして作っていることで、そういう映画を観ると僕は絶対に感動してしまうのです。
何故なら、当たり前だけど僕も子供だった時があって、その時に感じた気持ちは、今でも自分の中で結構な存在感で残っている気がするのです。
だから、子供の目線で描いた作品に出会うと、自分の中に今でも存在する子供の時の気持ちを大きく揺さぶられ、「子供の時の自分」としてどうしても感動してしまうのです。
放課後に友達といたずらをして遊ぶ時のわくわく感、取り返しのない失敗をしてしまった時の絶望感、何より一番ぐっときたのは「また明日も遊ぼうね」という何度も登場するセリフで、ある時は子供の気持ちで、またある時は今の大人の自分で「また明日も遊ぼう」と言い合える仲間がいることが、なんて幸せなことなんだろう…と、涙が止まりませんでした。
いや、本当にあの感動を言葉で表すことがなかなか出来ないんですが、まさかこんな名作が8年も前にほとんど世間に知られずに存在していたとは驚きです!本当に観られて良かったです!



以上、ちひろが選ぶ、2017年映画ベスト10でした!



おまけ

僕が映画ベスト10を発表したら、弟も映画ベスト10を送ってきたので、せっかくなので紹介します!



弟が選ぶ、2017年映画ベスト10!

①湯を沸かすほどの熱い愛
②ドリーム
③gifted/ギフテッド
④ラ・ラ・ランド
⑤PARKS パークス
⑥愚行録
⑦22年目の告白 ‐私が殺人犯です‐
⑧彼女の人生は間違いじゃない
⑨ユリゴコロ
⑩女神の見えざる手




いやー、「22年目の告白 ‐私が殺人犯です‐」だけが被ってますね。
「gifted/ギフテッド」「愚行録」「彼女の人生は間違いじゃない」「ユリゴコロ」「女神の見えざる手」は観ていないので、観てみたいと思います!



以上です!





最後に、全然関係ないですが、こういう企画をやっているので、よかったら観てみてください。
【今年もやります!】舞い上がる。流行語大賞2017!ノミネート一覧発表!【投票受付中!投票はコメントまたはSNSから】

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