消費し続ける推し活への疑問とオタクからの卒業。それでも歌い続ける女郎蜘蛛。かかって来いよ未来。

「こわれ者の祭典」や成宮アイコさんの出演イベントなどで、ご一緒したことのあるTokinさんの書いたnoteの文章を読みました。
「推し活と消費と終わらないお祭り｜Tokin」



過剰なグッズ販売など、ただの消費だけが目的になっているような「推し活」への疑問。
それは、同じように広告だらけのネットや町中の風景とよく似ている。

ネットの発達で、情報の収集と消費の速度にばかり価値が見いだされ、それが加速している現代。
そこにはある種の快楽が付きまとうが、その快楽を消費し続けることをポジティブだとは思えない。

お金を使って経済を回せというが、消費のための消費ばかりしていては本末転倒。
消費こそが社会参加なのだという考えは、経済貢献度の低いとされる弱者へのバッシングに繋がる。



このTokinさんの文章は、「推し活」とか「オタク」とか、そういう価値観が苦手で、長年疑問を持っていた自分にとって読めて良かったと思えるものでした。
そして最近、僕はこの「推し活」とか「オタク」みたいな価値観を、意識的に捨てているのですが、それは間違っていなかったなと思っています。



僕は今でも好きなアイドルは普通にいますが、時々行ける時にライブが見られればいい、CDは1枚買えればいい、グッズもサインも特典も接触も別にいらない、という人間で、最近その気持ちがどんどん強くなっていっています。
どんなに好きなアイドルであっても、頑張って会いに行かなきゃ！お金をもっと使わなきゃ！みたいに考えることがまったくないので、なんていうか根が「オタク」じゃないんでしょうね。

そもそも精神疾患でしかも無職ということもあり、精神的にも金銭的にもまったく余裕がないので、やりたくても現実問題としてできない。
だからこそ、どんなに好きなアイドルであっても、お金を使うこと＝推し活であることが当たり前となっているようなアイドル現場の風潮からは、正直距離を取りたいです。

経済活動である以上、ファンがお金を使わないとアイドル現場が成立しないのは理解できますが、だからと言って誰もかれもが使えるお金が無限にあるわけじゃないし、それには限度があると思うのです。
少なくとも、いわゆる「アイドルオタク」の人達がアイドルに使っている金額は、自分が日常的に使える金額ではないです。

それに、お金を使わないと応援にならないと言われても、そんなの知らんわという感じです。
「オタク」が「推し活」として大量のお金を使うことで成立するアイドル現場に対する疑問もあること以前に、そもそも僕は、別に誰かを推すために生きてるわけじゃないんです。

アイドルだろうがファンだろうがオタクだろうが、もともと他人同士なんだし、それぞれが自分の人生を一生懸命に生きるのがお互い一番幸せだというのが僕の考えです。
もし好きなアイドルがいても、だからお金を使うのかと言われても無い袖は振れないわけで、だったら一人で勝手に勝手に好きでいればいい、僕の中では片想いが理想です。

それに、もし自分がアイドルの立場だったら、オタクの人達が無理して自分に大金を使いまくったら「いや…そこまでしなくても…」と思うなと思ったので、自分は好きなアイドルに対しては適当に考えることにしました。
あー、ずっとアイドル現場に対して思っていたことをはっきり書いたのですっきりした！



それに、ちょっと大袈裟な話かもしれませんが、近い将来、日本は経済的に崩壊して、アイドルやミュｰｼﾞｼｬﾝなどの演者も観客も貧乏になって、今みたいな活動資金もなくなって推し活もできなくなるんじゃないか、ということをわりと本気で考えているのです。
もちろんそんな世界は嫌ですが、もしそんな社会になってしまったとしても、音楽や芸術やエンターテインメントを愛したいじゃないですか！ということをかなり本気で考えています。

そうなっても俺は路上で「女郎蜘蛛」を歌うからな！
「ちひろdeアート」もたとえ戦時下になっても続けるからな！

徴兵されてもガン無視して山下清みたいに日本を逃げ回って絵を描くからな！
ギャラリーも公共施設も使えなくなっても、最悪のんさんの「Ribbon」みたいに自宅で展示してみんなを招き入れるからな！お茶くらい出す！

障害者アーティストなめんなよ！かかってこいよ未来！
あー！思っていたこと全部書いたらすっきりした！