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舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

ニュースナック四ツ目長屋「あおぞら古本市」で販売!岡崎京子「ヘルタースケルター」を紹介!

2021-07-24 23:43:41 | Weblog
7/25(日)、ニュースナック四ツ目長屋さんの「あおぞら古本市」に出店させていただけることになりました。
【お知らせ】ニュースナック四ツ目長屋さんの「あおぞら古本市」に参加します!(7/25(日)12:00~17:00)



参加に向けて、そこで販売する予定の本を紹介していきます!





今回販売するのは、岡崎京子さんの漫画「へルタースケルター」
蜷川実花監督、沢尻エリカ主演による映画化でも知られる漫画です。

主人公は、超大人気モデルのりりこ。
テレビに雑誌に映画にメディアを席巻し、見ない日はないほどの時代のカリスマとなった彼女。

しかし彼女には、違法な医者によって全身を整形して完璧な美貌を手に入れていたという秘密があった。
さらに超多忙な芸能生活の中で、次第に心は荒み、刹那的な欲望に溺れ、そんな毎日は次第に彼女の肉体を蝕んでいく。

芸能人、モデル、アイドルといった存在を、美しい外見だけど中身が空虚な「人形」のような存在として徹底的に描く。
と同時に、周囲から見たら「人形」でしか過ぎない存在も、実際は生きた「人間」。

しかし、芸能界のトップという特殊な世界に生きる「人間」の内面には、ごく普通の一般人とは比べ物にならないほど、醜い欲望や痛切な葛藤が強烈に渦巻いている。
人間としてのバランスを失うほど乖離した外見と内面のギャップを浮き彫りにすることで、「芸能人」「カリスマ」である主人公の生き方を痛烈に皮肉り、人間の持つ二面性という性質を強烈にカリカチュアする。

そして、バランスを欠いた人間はいつでも内面から崩壊していく。
やがてその崩壊はやがて外見も…

この物語は、危なっかしいりりこが次第に人生をジェットコースターのように急転落していく人生を描いているのですが、そこに謎の喪失感と高揚感、躁と鬱が同時に存在するような、ドラッグのような危険な面白さがあり、最後まで一気に読んでしまいました。
それは同時に、1990~2000年代のバブルの名残と世紀末からミレニアムの世界が終わるようなヤケクソ感が同時に存在するような時代の疾走感を味わうような体験でした。

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