本日、9月20日(土)も結局風邪が完治しなかったので一日寝て過ごしました。
相変わらず、引きこもりの時期と大差ない生活ですが、ある意味引きこもりより風邪の方が健康的だよ、という話は前の記事でしましたね。
昨日の夜は結構熱が下がってたんで、このまま明日には治るでしょう的な雰囲気を醸し出しておいて、いざ一夜明けたらしれっと38℃くらいに戻ってんじゃねーよ!空気読めよ!
というのがあまりに解せないやら腹立たしいやらで機嫌悪かったんですが待て待て俺は何と戦っているんだ!?…って風邪の菌だよ!
はい、そんな訳で今日も一日中床に伏しておりました。
体を冷やさないようにめちゃくちゃ厚着をして布団も何枚も被って寝てると尋常じゃない量の汗をかくんですよね。
で、1時間ごとに下着を着替える…というのを繰り返していたら、徐々に熱は下がっていきました。
でもこれ問題なのが夜に寝るときって長時間動けないから着替えられないしどうしようっていう、ってもう寝なきゃいけないしっていう。

ブログのオチが思い付かなかったので、寝てるときに読んだ本の紹介でもしようと思います。
鳥居みゆきさんの小説「余った傘はありません」です。
僕はお笑い芸人としての鳥居みゆきさんがすごく好きなんですけど、鳥居さんの小説もすごく好きです。
鳥居さんの小説デビュー作「夜にはずっと深い夜を」は買ったんですが、本作はまだ読んでなくて、ちょっと前に図書館から借りてきてたんです。
この本は、ブラックユーモアな短編集という内容で、まずそれぞれの短編が非常に完成度が高いです。
短編それぞれの登場人物は鳥居さんの作品らしく、かなり異常な状況下に置かれた人物ばかり出てきます。
素晴らしい点は、そういう人物をただの異常者として片付けないで、その人物の立場に立ち、その人なりの事情で書いてるところです。
だから、ただの記号化された、悪いやつ、とか、怖いやつ、じゃなくて、ちゃんと生きてる人物として受け取れるんですよね。
どういう心境で書いてるのか心配してしまうくらい、心理描写、状況描写が素晴らしいです。ほとんど憑依の世界だよ!
「僕はどこにでもいる平凡な高校生」みたいなラノベばっか読んで、あたかも自分は世界のツッコミ側だって錯覚してる人には是非読んで欲しいです。人間はみんなどこか狂ってるんだよって。
その一方で、そういうおかしな人物たちをどこか客観視している視点もちゃんと入れてるんですよね。
要するに、読みながら思わずツッコミを入れたくなってしまうポイントがたくさんあるってことで(さっきのラノベの下りと矛盾してるようですが)、これはお笑い芸人ならではのセンスだと思います。
で、それぞれの短編だけでも面白いんですが、さらに面白いのは読めばすぐ気付くことで、それぞれの短編が少しずつ繋がってるんですよね。
だから、途中から話と話の繋がりが気になって、それを探しながら読むのが止まらなくなると思います。
この、それぞれの短編が実は繋がってるという構成はそんなに珍しいものではないと思います。伊坂幸太郎さんとか得意ですよね。
なんですが、鳥居さんの小説だと、ただ繋がってるだけじゃなくて、全部の物語を網羅することで、ある一つの壮大な物語というか一つのテーマが浮かび上がってくる、と言うことです。
さっき名前を挙げた伊坂幸太郎さんを例に出すと、短編が実は繋がってて、微妙な繋がりに気付くと感動できるって意味では「終末のフール」とか近いかも知れません。
どっちかって言うと、短編集「フィッシュストーリー」の表題作「フィッシュストーリー」の、全部読むと長い時間を越えての壮大な物語が見えてきてそこに感動!ってのに近いかも知れません。
鳥居さんの小説の場合は、全編通して読むと、ある家族とその周りにいる人物たちの、4世代にも渡る壮大な物語が見えてきます。
そして、更にそこから浮かび上がってくるテーマっていうのが、とても切ないと思いました。
あんまりネタバレしたくないですが、要するに世代を超えて繰り返されてしまう人間の罪、業の物語だと思うんです。
これは前作「夜にはずっと深い夜を」と似た構成ですが、本作の方がより重厚な読み応えです。
世代を超え繰り返される人間の罪、とか書くと難しそうですが笑えるところはマジで笑えます。
特に、ある登場人物がお笑い番組を見ているシーンが出てくるんですが、こことか本当最高ですね。あからさまに鳥居さんと同じ事務所の芸人たちのパロディだったり、挙げ句の果てに自分まで…しかもそれを見た主人公の感想とか、相当笑えました。
と言うわけで、「余った傘はありません」すごく良かったです。
って俺、風邪ひいてるくせにすげー語るな。
相変わらず、引きこもりの時期と大差ない生活ですが、ある意味引きこもりより風邪の方が健康的だよ、という話は前の記事でしましたね。
昨日の夜は結構熱が下がってたんで、このまま明日には治るでしょう的な雰囲気を醸し出しておいて、いざ一夜明けたらしれっと38℃くらいに戻ってんじゃねーよ!空気読めよ!
というのがあまりに解せないやら腹立たしいやらで機嫌悪かったんですが待て待て俺は何と戦っているんだ!?…って風邪の菌だよ!
はい、そんな訳で今日も一日中床に伏しておりました。
体を冷やさないようにめちゃくちゃ厚着をして布団も何枚も被って寝てると尋常じゃない量の汗をかくんですよね。
で、1時間ごとに下着を着替える…というのを繰り返していたら、徐々に熱は下がっていきました。
でもこれ問題なのが夜に寝るときって長時間動けないから着替えられないしどうしようっていう、ってもう寝なきゃいけないしっていう。

ブログのオチが思い付かなかったので、寝てるときに読んだ本の紹介でもしようと思います。
鳥居みゆきさんの小説「余った傘はありません」です。
僕はお笑い芸人としての鳥居みゆきさんがすごく好きなんですけど、鳥居さんの小説もすごく好きです。
鳥居さんの小説デビュー作「夜にはずっと深い夜を」は買ったんですが、本作はまだ読んでなくて、ちょっと前に図書館から借りてきてたんです。
この本は、ブラックユーモアな短編集という内容で、まずそれぞれの短編が非常に完成度が高いです。
短編それぞれの登場人物は鳥居さんの作品らしく、かなり異常な状況下に置かれた人物ばかり出てきます。
素晴らしい点は、そういう人物をただの異常者として片付けないで、その人物の立場に立ち、その人なりの事情で書いてるところです。
だから、ただの記号化された、悪いやつ、とか、怖いやつ、じゃなくて、ちゃんと生きてる人物として受け取れるんですよね。
どういう心境で書いてるのか心配してしまうくらい、心理描写、状況描写が素晴らしいです。ほとんど憑依の世界だよ!
「僕はどこにでもいる平凡な高校生」みたいなラノベばっか読んで、あたかも自分は世界のツッコミ側だって錯覚してる人には是非読んで欲しいです。人間はみんなどこか狂ってるんだよって。
その一方で、そういうおかしな人物たちをどこか客観視している視点もちゃんと入れてるんですよね。
要するに、読みながら思わずツッコミを入れたくなってしまうポイントがたくさんあるってことで(さっきのラノベの下りと矛盾してるようですが)、これはお笑い芸人ならではのセンスだと思います。
で、それぞれの短編だけでも面白いんですが、さらに面白いのは読めばすぐ気付くことで、それぞれの短編が少しずつ繋がってるんですよね。
だから、途中から話と話の繋がりが気になって、それを探しながら読むのが止まらなくなると思います。
この、それぞれの短編が実は繋がってるという構成はそんなに珍しいものではないと思います。伊坂幸太郎さんとか得意ですよね。
なんですが、鳥居さんの小説だと、ただ繋がってるだけじゃなくて、全部の物語を網羅することで、ある一つの壮大な物語というか一つのテーマが浮かび上がってくる、と言うことです。
さっき名前を挙げた伊坂幸太郎さんを例に出すと、短編が実は繋がってて、微妙な繋がりに気付くと感動できるって意味では「終末のフール」とか近いかも知れません。
どっちかって言うと、短編集「フィッシュストーリー」の表題作「フィッシュストーリー」の、全部読むと長い時間を越えての壮大な物語が見えてきてそこに感動!ってのに近いかも知れません。
鳥居さんの小説の場合は、全編通して読むと、ある家族とその周りにいる人物たちの、4世代にも渡る壮大な物語が見えてきます。
そして、更にそこから浮かび上がってくるテーマっていうのが、とても切ないと思いました。
あんまりネタバレしたくないですが、要するに世代を超えて繰り返されてしまう人間の罪、業の物語だと思うんです。
これは前作「夜にはずっと深い夜を」と似た構成ですが、本作の方がより重厚な読み応えです。
世代を超え繰り返される人間の罪、とか書くと難しそうですが笑えるところはマジで笑えます。
特に、ある登場人物がお笑い番組を見ているシーンが出てくるんですが、こことか本当最高ですね。あからさまに鳥居さんと同じ事務所の芸人たちのパロディだったり、挙げ句の果てに自分まで…しかもそれを見た主人公の感想とか、相当笑えました。
と言うわけで、「余った傘はありません」すごく良かったです。
って俺、風邪ひいてるくせにすげー語るな。
