昨日の夜は、米原万里のノンフィクション『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を読んでいました。
前に読んだ『オリガ・モリソヴナの反語法』が物凄く面白かったので読んでみました。
『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』は、少女時代にプラハのソビエト学校に通った著者が大人になって旧友達を探す為にソビエト崩壊後の激動の東欧・中欧を訪ね歩いて再会する3編のエピソードを綴っています。
瑞々して軽妙な文章です。
60年代のプラハや東欧・中欧のエピソードと90年代のエピソードがふんだんに盛り込まれていてスリリングに謎解きのように展開していきます。
民族・イデオロギー・階級・宗教・矛盾・差別・国家・育った土地に翻弄されながらも生き抜いた人達の姿を描いています。
面白いですよ。
重くて苦々しくて厳しくて清々しくて優しいお話でありました。
お勧めです。
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