
サッカーの戦術は素晴らしいものを誰かが思いついたとしてもその考えを試合に出場する選手達が実行できなければ絵に描いた餅でしかない。
様々な個性を持ち違う考えを持ち技術力や身体能力がそれぞれ違う選手達の意思を統一させ、それをピッチの上で表現させる。その作業は大変な作業であって上手くいく時もあるし上手くいかない時もある。
いきなり最高度の要求を選手達に示しても選手達はピッチ上で表現するのは難しい。段階を追って選手達の意思を統一させる必要があります。
あるチームがそのチームの戦術を批判された場合、では何処に問題点があるのか? 本当に戦術が問題なのか?
練習方法が問題なのか? 練習時間が問題なのか?
戦術ではなく選手個人の問題なのか? その場合は選手の技術の問題なのか? 身体能力の問題なのか? 考え方の問題なのか?
批判されてはいるもののまだそこに手をつける段階ではなく他に問題を抱えていてその問題の解決を急いでいる段階なのか?
戦術以前に選手達に伝えておかなければならないことを伝えている段階なのか?
それとも相手チームの能力や方針がそのチームの戦術をかき消してしまったのか?
それとも?
サッカーの戦術を語るならば「あるチームが対象となる試合で勝利の為にチームとしてのパフォーマンスを最大に近付ける為に何をしたか?」が語られるべきであって、それは結果とは関係のないことなのです。
そして試合で出現した問題点は、事前に解決することが難しかったからこそ出現するのです。
正解のない世界で正解を求め続ける。ノウハウを蓄積しても相手はそのノウハウを破壊し凌駕しようとする。
戦術は、そんな競争の中でのチームのパフォーマンスを最大に近付ける為の選手間の意思統一の手段の一つ。
逆を云えばそして極論を述べるならば、選手間の意思統一さえ完璧であったならばその場での最適行動を選手全員が取り続けることが可能となり戦術は必要なくなる……。
のですが、そこまでの意思統一をすることは不可能なので決まり事ができるわけです。
しかし決まり事を決めて選手達に説明して選手達が理解しても選手達は頭で分かっていても体は動かない。
なので意思を統一させる為のトレーニングこそが重要となる……。
しかし、試合前に考えうることを全て行って準備したとしても不測の事態は起こりうる……。
稀にそれまでのあらゆる戦術をぶち壊すウルトラスーパーな選手が出現したりもする……。
サッカーの戦術のお話はとても複雑で考察すべきことが多く、それ故に面白いです。
さらに戦術のお話は、チームの戦略のお話が絡んでくるのです。
そしてチームの戦略のお話はチームの経営戦略にまで広げることができます。
一つのチームを定点観測すると面白いネタは幾らでも見つけることができますよ。
応援しているチームがないままサッカーを楽しんでいるお方がいたならどのチームでもよいので一つに絞って定点観測してみては如何でしょう?
面白いネタはいくつも転がっていると思いますよ。
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