昨日の夜は、エドガー・ライス バローズの小説『火星のプリンセス』を読み返していました。
主人公は元南軍騎兵大尉のジョン・カーター。
ある夜、彼はアリゾナの洞窟で幽体離脱して火星に移動する。
火星は地球よりも発達した科学力を持つ火星人達が暮らしていた。
火星人達は各種族・各都市国家に分かれて戦争や略奪を行って争っている。
緑色人のサーク族に捕らえられたジョン・カーターは赤色人王国ヘリウムのプリンセス、デジャー・ソリスと出会う。
彼は、邪悪な緑色人皇帝タル・ハジュスの元からデジャー・ソリスを連れて脱走する。のだが……。
初版は1917年。
バローズの火星シリーズ第1作です。
どの国にも神話というものが必要なのだけれども、比較的新しい国であるアメリカには神話の数が質量ともに乏しい。
なので、実話以外にもフィクションで神話となるようなお話をたくさん作ります。
アメリカの理念やアメリカ人の規範にきちんと合うお話。
そんなお話を(意識的に或いは無意識に)作ってアメリカ人としてのまとまりを保とうとします。
神話が無いならフィクションで作って楽しんでしまおうというのは健全で楽天的な考え方のように思えて私は好きです。
神話が無いなら歴史を捏造してしまえ とか、神話を持っている国の神話を壊してしまえ とか、そんなことをしている国は止めたほうがいいんじゃね?
もう限界点が来ているよ。
他所の国のことだから知ったことではないけど。
この「火星のプリンセス」は、冒険活劇の物語の原型のようなお話ではらはらどきどきの展開で少し切ない物語です。
読んでいてわくわくするファンタジーです。
面白いですよ。
お勧めです。
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