昨日の夜は、法条遥の小説『リライト』を読んでいました。
1992年の夏。
中学2年生の美雪は未来から来たという男の子と出会う。
転校生のその少年の危機を救う為、彼女は時を越える薬を使って10年後にタイムリープする。
2002年の夏。
美雪は10年前の自分にあるものを渡す為、10年前の自分が現れる時を待つ。
しかし10年前の自分が現れる時間になっても、10年前の自分は現れない。
10年前の自分が現れないなら過去が変わってしまう……。
パラドックスは発生しないはずなのに予定されたことが起きない……。いったい何が起こっているのか?
タイムパラドックスを扱ったSFミステリです。
ややこしくて面白い。
本文中に早い段階で「時をかける少女」を下敷きにしていることが提示される。
その上で不気味な不安定な方向に話を進める。
最初は登場人物が少人数で進むのかなと思っていたらどんどん人数が増えて話が広がる。
そして怒涛のラスト。すっきりと絶望に落としてくれる毒のあるラストでありました。
面白かったですよ。
ダークな「時をかける少女」でありました。
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