狐の日記帳

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『富士学校まめたん研究分室』/芝村裕吏

2013年12月07日 20時04分14秒 | 小説・本に関する日記



平和というものは戦力の均衡状態だ。
思想が平和を生み出すわけでも、戦争を起こすわけでもない。
思想を理由に戦争するやつらは後を絶えないが、実際はまあ同じ宗教、人種でも戦争は起きる。
戦力が均衡していなければどこでも起きる。








 昨日の夜は、芝村裕吏の小説『富士学校まめたん研究分室』を読んでいました。

 近未来の日本。
 陸上自衛隊富士学校勤務の技官・藤崎綾乃は極端な対人恐怖症で以前にセクハラ騒動に巻き込まれて閑職に追いやられていた。
 一人部屋ですることもなく無為の日々を送っていたが学生時代に研究していたロボット工学の知識を生かしてロボット戦車の企画・考察を独りで始める。
 留学時代に知り合った同僚の伊藤信士の協力で綾乃が研究してまとまられた企画は極東に戦争が起こる可能性が囁かれる中で承認されて本格的に開発が進められることになり……。


 近未来SFです。
 工学系の技術開発のお話で軍事技術開発のお話+めんどくさい30女の恋愛話でもあります。
 全く新しい概念の兵器を構想して企画してプレゼンして開発に持っていくところや試作運用してみてはじめて思ってもみなかった性能に気がつくところとか、私はこの手の経験が全くないので読んでいて面白かったです。
 この手のお話は拒絶反応を示すお方もいると思いますが、物語なので楽しめるか楽しめないかで評価していただきたいです。
 私は面白かったですよ。楽しめました。

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