狐の日記帳

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『赤朽葉家の伝説』/桜庭一樹

2017年06月30日 15時15分34秒 | 小説・本に関する日記





 昨日の夜は、桜庭一樹の小説『赤朽葉家の伝説』を読み返していました。

 戦後間もない頃の鳥取県のとある村に幼い少女が置き去りにされる。
 村の若い夫婦に引き取られたその少女は文盲であったが不思議な予言をしたり見えないものが見えたりして「千里眼」と呼ばれるようになる。
 その少女・万葉は、村随一の名家である赤朽葉家の大奥様・赤朽葉タツと出会い、赤朽葉家に輿入れすることになる……。

 山陰の地方都市を舞台とした旧家の3代の女性を描いた物語。
 赤朽葉万葉と万葉の娘と万葉の孫娘が主人公となります。
 戦後すぐから高度経済成長期、バブル景気、平成の世と3代の女達の生き方の違いをマジックリアリズム的な表現で幻想的に描いた作品です。

 濃厚で軽妙なとても面白い作品です。
 お勧めでありますよ。


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