昨日の夜は、高殿 円の小説『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』を読んでいました。
遠江国井伊谷を治める井伊家は500年以上も続く名門の家。
しかし、井伊直盛が当主の時代には今川氏の支配下にあった。
井伊直盛には男児がいなかった為、一人娘の香を後継ぎとして直盛の従兄弟・直親を婿養子に迎える予定だった。
香は幼い頃から災厄の前兆を見ることができ、千里眼のと呼ばれて領民達から崇められ畏敬される存在だった。
ある日、許嫁の直親の父親・直満が今川義元への謀反の疑いをかけられて駿府で自害させられる。
直親にも死罪の命が下り、直盛は直親を信濃に逃がす。
三河攻略を目論む今川。
遠江に手を伸ばす武田。
井伊家乗っ取りを企む小野家。
井伊谷に巨大な災厄が迫る……。
生涯未婚の戦国時代の女性領主で、許嫁の直親の遺児・後の井伊直政を育て、激動の遠州錯乱期の井伊家の命脈を繋いだ井伊直虎の物語です。
名門の井伊家も度重なる戦と謀略によって戦場に出て指揮できる男がいない。
軍事力で力押しされるとあっという間に潰されてしまう……。
千里眼の設定が面白いです。
ただ、お話としては初っ端で大きく煽りすぎたのかなぁ。
そして描いて欲しい部分がすっ飛ばされたような気がする。
面白かったですよ。
歴史好きなお方にはお勧めです。
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