【 御食向( みけむ )かふ 南淵山( みなぶちやま )の 巌( いはほ )には 降りしはだれか 消え残りたる 】 奈良県高市郡明日香村 稲淵あたりの 飛鳥川上流の 南淵山の巌には いつぞや降った 薄雪が . . . 本文を読む
【 春草( はるくさ )を 馬咋山( うまくひやま )ゆ 越え来( く )なる 雁の使ひは 宿( やど )り過ぐなり 】 春草を 馬がくう 咋山から 越えてくるょ お使いの雁は 旅の宿の上を . . . 本文を読む
【 山背( やましろ )の 久世( くぜ )の鷺坂( さぎさか ) 神代( かみよ )より 春は萌( は )りつつ 秋は散りけり 】 山城の国 久世の鷺坂は 神代のときより 春はいつも 芽を吹いて . . . 本文を読む
【 巨椋( おほくら )の 入江( いりえ )とよむなり 射目人( いめひと )の 伏見( ふしみ )が田居( たい )に 雁( かり )渡るらし 】 巨椋の 入江が こだましているょ 射目人が獲物を射るため 身 . . . 本文を読む
【 あぶり干( ほ )す 人もあれやも 家人( いへびと )の 春雨すらを 間使( まつか )ひにする 】 あぶって ほしてくれる ひとなんか いないょ いとしいあなたが 春雨など . . . 本文を読む
【 荒磯辺( ありそへ )に つきて漕( こ )がさね 杏人( ももさね )の 浜を過ぐれば 恋( こひ )しくありなり 】 荒磯の あたりに そって 漕いでおくれ   . . . 本文を読む
【 とこしへに 夏冬行( ゆ )けや かはごろも 扇( あふき )放たぬ 山に住む人 】 ぃつも 夏と冬とが ぃっしょに すぎゅくからでしょぅか 毛皮の服を着て ぅちわを はなされなぃ . . . 本文を読む
【 後( おく )れ居( い )て 我( あ )が恋ひ居( を )れば 白雲の たなびく山を 今日か越ゆらむ 】 ぁとに残って 私が 恋ぃして ぉ慕ぃもぅしぁげてぃますとき & . . . 本文を読む
【 紀伊( き )の国の 昔猟夫( むかしさつを )の 鳴る矢もち 鹿( か )取りかびけし 坂の上( うへ )にそある 】 太上天皇 紀伊の国の 昔の あの猟師が 飛ぶときに ひゅ-ひゅ-と . . . 本文を読む
【 大和( やまと )には 聞こえ行( ゆ )かぬか 大我野の 竹葉( たかは )刈( か )り敷き 廬( いほ )りせりとは 】 太上天皇 大和には 聞こえていかないのかな 大我野の 竹の葉っぱを 刈って . . . 本文を読む
【 背( せ )の山に 黄葉常敷( もみちつねし )く 神岡( かみをか )の 山の黄葉は 今日( けふ )か散るらむ 】 太上天皇 背の山には 紅葉が ずっと 風に舞って しいているょ . . . 本文を読む
【 藤白の み坂を越ゆと 白たへの 我( わ )が衣手( ころもで )は 濡( ぬ )れにけるかも 】 太上天皇 和歌山県海南市藤白の 南部にある み坂を 越えるとて 白い布のような 私の衣手は . . . 本文を読む