神降臨！

今日はこうバクダンのバスケの試合でした。


三年生の先輩方は先日の地方大会で引退してしまったので新しい新チームでの参戦。


こうもベンチを温めました。



昨日の練習に元スーパーキャプテンが来ててくれたようで先生が


「明日出てくれや。」

と頼んだそうだが、


「いいです。」

とキッパリ許否された、と。


でも念のため新キャプテンがユニフォームを持って試合会場へ行くとのこと。



「でも何だかんだ言いながら出てくれんじゃない？」

と呑気なこうバクダン。


先輩に出てもらわなくてもいいくらいに二年生だけで勝てや。




二年生がアップしてる最中、あたしは車でタバコ吸ってたら前に車が泊まり


……！！！神降臨！！！


元キャプテンが来てくれた！！！



思わず飛び出し


「来てくれたのっ？！」


目はハートだったハズ。


キレイなんだもの！！！

神なんだもの！！！


「いや、応援にきただけです。」

「そう言わずに出てよぉう！」


甘えんなババアと自らツッコミながらもドキドキだわい。



試合始まろうとしても二階席で他の先輩方と見てて降りようとしない。


とうとう下から先生に促されベンチへ。

二年生のハハ達、色めき立つ！


ベンチにも座ろうとせず、後ろからみんなに声掛けてくれてると思ったら先生に何やら言われ裏に行った。


「着替えてるんじゃね？」

「そうかもーっ！！！」


更に色めき立つハハ達。


固唾をのんで見詰める……。



「キターーーーっっっ！！！」


再度の神降臨！！！


スーパーキャプテンのユニフォーム姿をまた見られるとは！！！


かーっけぇっ！！！





先発からは出ない。

先生、二年生の動きを見る為だ。



始まり、みんなの動きはまずまず。


まずまず。まずまず。まずま……



リバウンド飛べやぁっ！


さっさと戻れやぁっ！


中に入らんかぁっ！！！



自分ちの息子が出てないから、心の中で叫んだ。


すぐ横にいる応援に来てくれた先輩方も、


「取れっ！」


「○○フリーだろっ！！！」



取れないリバウンド、繋がらないパスに声を掛けてくれるが、開く点差に必死な二年生には聞こえない。



14点差、12点差、16点差……。


神キャプテンの横に座ってるこうが神に何か言ってる。


「出て！出ない……。先生、神を出して！出さない……。」


ハハ達は口々に懇願するが、あたしは途中、諦めた。



「ギリギリなら出てもらいたいけど、これじゃあ今、出てもらっても次は絶対負けるよ……」


みんなハッとしてうなだれる。



結局は14点差で負けました。



県下２位が三年生いなくなった途端、市の大会で初戦敗退です。



悔しかっただろう。


でも見てた先輩たちも悔しかっただろう。


終わって帰りながらこうに聞いた。


「俺が出て下さい！って言ったら「俺が出て勝っても意味ないだろ？」って。でも○○さん、悔しそうだった……。」


ちょっとウルッとした。



二週間前の自分達なら……、二週間練習してないけど自分達なら……。



自分達もだけど、先輩方の悔しさ、気持ち、思いを胸に、今以上、練習がんばって、強くなってほしいな。


こうも、絶対に試合に出られるよう、必要とされる人になって欲しいな。