エピソ-ド① 路肩を歩いている犬がいた。首輪が無い・・ひたひたと足を運ぶ姿が、人を寄せ付けない。通り過ぎて、ミラ-を覗くと、汚れて、痩せた体から、強く野生を感じる・・カッコいい・・
昨日轢きそこなった犬だった。
エピソ-ド② ある時、通り沿いの家で、飼い始めたらしいド-ベルマン。ピンと立った耳と短く斬られた尻尾。眼光鋭く精悍そのもの。いつ見ても庭先にピッと立っていた・・数日後、庭に寝そべって、ただの飼い犬になっていた。
エピソ-ド③ 抜け道を探して、民家の路地に迷い込んでしまった。道幅は狭くなり、両脇をブロックで囲われている。あ、見ると前方に犬が寝そべっていた。
道路に出されて鎖で繋がれたその犬は、「え!ここ通るの」とこっちを見た。バックしようにも、道幅は、せいぜい車から、両脇20cm位・・前進しかない。
犬は判断した!後足で立ち上がり、ソロソロとブロックにへばりつきながら,目いっぱい体を寄せると不安げな顔で私を見た!・・
「そ・そうですか!すみませんね。」ゆっくりと車を運びながら、通り過ぎる窓越しに犬の顔と目が合った。「ごめんなさい、二度とここは通りません。」
・・会釈をしながら通った。