私の両親は日々の生活の中でよく諺を使って色々のことを教えてくれていたようです。その言葉の数々を聞きながら育ったせいか、時にはそれが生活の指針になっているようなことがある。今でも、教わった諺や両親も私の中で生きていると感じることがあります。28日の父の誕生日に。
私が絵手紙を送ると90歳を超えた叔母は喜び「絵仲間のお友達にも見せるのよ」。わたしは悲鳴を上げている。高齢で手が震えて来たと言いながら自分で描いた油絵を送ってくれます。その中に手のひらいっぱいに広げた位の大きな満開のユリ(カサブランカ)を三輪描いた見事な大作がある。私もユリを時々描きますが絵手紙は下書きもなく、いきなり筆で描くのでバランスも悪く、問題外。絵手紙に魅力を感じた『下手がいい』『下手でいい』の初心を自分に言い聞かせ無理やり得心させている。楽しみに待っていてくれて慰めになれば嬉しい反面、おだてにのっている厚顔恥知らずといつも反省、叔母にはとてもかなわない。
全国高校野球選手権大会が開催されていますが、福島では原発事故の影響が懸念され球場内の放射線の線量を測定しながら大会を進めている。被災して家や学校、家族や友を失って4ヵ月余り、学業も野球も満足に出来ない環境下で『みんなの励ましになるように、心ひとつになって支え合う夏にしたい』との選手宣誓に目頭が熱くなる。眩しいほどの球児に声援を送らずにはいられない。
螺旋階段のように回りながら下から順に咲いていくネジバナ。左巻きも右巻きもある。また途中で方向転換するのもあるらしい。草むらや野で見られ花は可憐で野生のランの一種、小さいながらランの花の姿をしている。わが家のプランターでも咲いた。別名「もじずり」だと知り、百人一首の『みちのくのしのぶもじずり誰ゆえに乱れそめにしわれならなくに』と関連あるのか。…陸奥(みちのく)福島県の信夫(しのぶ)地方で作られていた乱れ模様の摺り衣(すりごろも)「しのぶもじずり」の乱れ模様のように、私の心は乱れはじめましたが、私のせいではありません。他ならぬあなたのせいですよ…。乱れる恋心を歌った中に詠まれていたものだった。昔の人はなんてすご~い!
雨の水滴をつけた紫陽花は生き生きして喜んでいるように見えます。鬱陶しい梅雨時期許せるのかも知れません。緑深い中でひときわ目立って心和ませてくれる花です。何種類かの紫陽花を植えているので次々と咲いています。8日当地方が梅雨明けしたと見られると発表された。紫陽花はやはり晴れた日は似合わない。
夏至から数えて11日目を「半夏生」といい、今年は7月2日。稲の苗が「たこ」のように大地に根付くことを願って食べるようになったと言われる「蛸」の商魂たくましい売り出し宣伝のチラシが入っていた。植物ではこの頃に葉が真っ白になることや、葉の葉緑素が抜けて白く変化することなどが名前の由来といわれる「半夏生」、また葉の半分化粧をしたように見えることから「半化粧」ともいわれるものがある。
裏庭の「半夏生」は、やはりこの頃には決まって上部の葉が真っ白になっていく。誰が名付けたのか時期に合わせた変化と名前がぴったりで面白い。