「もうすぐ、年が明けますねぇ。」
そだねぇ、今年も終わりかぁ・・・早いなぁ。
「一年が早く感じるのは、お年を召された証拠とか。」
ナントカの法則だか、ナントカの理論だかいうアレだね。一日アタマの時間の割合が経過した時間に比較してどうたら~いう感じの。
「そうそう、そんな感じだった気がします。」
そりゃ年もとるってさ、てぃなさんと一緒にいた時間だけで、何年経ったと思ってんの。
「何年でしたっけ、もう忘れました。ていうか、数えてませんでした。」
そういや、私もあんまり数えてないっけね。あんまり重要な数字じゃないしね。
「そうですねぇ。」
「まぁ、とりあえず・・・今年もお疲れ様でした。」
うん、ありがとね。来年もよろしく~。
「こちらこそ、来年も色々よろしくお願いします。」
色々・・・何をよろしくされたんだろぅ。
「あ、アタシも色々よろしくー。」
「・・・どこかから、ガーベラらしき声が聞こえるのですが。」
あぁ、そこにあるモコモコがそれだ。
「はぃ?この紫まんじゅう、ガーベラなんですか?」
うん、そこの変なの、実はガーベラなんだ。
「さっきから気にはなっていたのですよ、この汚いの。」
汚くはないんだけどねぇ、キレぃなんだよ?みすぼらしいけど。
「好き勝手に言いたい放題言うのも、それくらいにしてくんない・・・。」
「うわぁ、何か出た。」
「何かって何よ、何かって。」
「どうしてこんな事になってるんです?」
「寒いからに決まってんじゃない・・・。」
その辺にあった布を出してあげたらねぇ、くるまったまま出てこないのょ。
「薄い布なんだけどね、あると全然違うの、こんなんでも。」
「へぇ・・・大変ですねぇ。」
まぁ、ガーベラもよろしくだね、来年もー。
「あー、うん、よろしくー。」
・・・ぞんざいだなぁ。
「まぁ、いつも通りでしょう。いつもこんな感じですよ、私達は。」
あぁ、そうだったね。そうだった、うん。
(では、来年もよろしくお願い致します~。)