てぃなさんや、てぃなさんやー。
「なんですか、大声が耳に煩わしい。」
ちょ、ヒドぃな・・・。
はぃ、どーん。
「あれ?これは一体・・・?」
鏡餅ですょ。
「それは見れば分かります。」
「このタイミングでどうして・・・。」
いただいてきた。
「は?」
このタイミングで、わざわざ買ってくるだなんて思ったか。
「思いませんよ、このタイミングじゃなくても買ってこないくせに。」
はぃ、どーん。
「は?え!?」
いただいてきた!
「・・・完全に残飯処理の担当ですね、これ。」
餅が2倍で、ご利益2倍!
「元旦から飾りもしないで、ご利益も何もあったものではないでしょうに。」
まぁ、真なる目的は、てぃなさんの為ですょ。
「・・・私の・・・ですか?」
そう、てぃなさんが餅と一体になりたいと仰っていたので、私は喜んで餅を抱えてきたのです。
「・・・いつ言いましたっけ・・・そんなこと?」
1年くらい前に言ってた気がする。
はぃ、どーん。
「・・・うゎーぃ、たのしいなー。もう満足ですから降ろしてください。」
あ、思ったより立派だ。もっと面白い図になると思ってたけど。
「え、輝いてますか?輝いてますか、私!褒められてる気がしないのは気のせいですかね!?」
おぅ、気のせいさ!
「やったー、もう満足なので降りていいですか?」
うん、私も満足したわ。降りてくださって結構ですわょ。
「ところでコレ、いくらくらいなんですか?」
あーっと、\500しないコースかな。
「来年は\1000以上のコースでお願いしますね。そしたら、また座ってやんょ。」
そんなに高価いの、もらってこれるかな・・・。
「買ってきてくださいょ、それくらい。」
さて、食べるか。
「いゃ、鏡開きは明日です、ご主人。・・・て、お餅はお嫌いなのではありませんでしたっけ。」
あんまり好きじゃないだけで、食べられないことはない。こんなにデカぃのが2つもあっても、邪魔になるだけだし。
水と一緒に電子レンジにかけて、デローーーンと柔らかくしてやって、あとは砂糖と黄粉で甘くしてやれば、私だって食べられるさね。
「・・・美味しぃんですか?それ・・・。」
美味しぃはず、私の表現が悪いだけだわ、たぶんね。
(こういう機会でもないと、餅なんて食べないわー、私。)