湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

AVSの呪縛

2006年03月06日 | 自転車生活
自転車に興味のない方はAVSといきなり書かれても、いったい何のことだかさっぱりわからないだろう。AVとあるので、オーディオヴィジュアル関係か?あるいは・・・?と想像を巡らすかもしれないが、これはAverageSpeed、すなわち平均時速のことです。そしてこの平均時速というのは、自転車に乗る人間にとっては時折すごくやっかいに感じてしまうものになったりするのです・・・。

僕はもともとツーリング派のサイクリストだったので、メーターは付けていてもそんなに平均時速を気にしたりはしなかった。そりゃ遅くしか走れないより速く走れたほうが良いとは思っていたけれど、それよりもいかに魅力的なコースをたて、そこの景色などを楽しみながら走るかのほうが重要だった。見知らぬ土地の空気をゆっくりと感じながら、その場所の風景をしっかりと心に焼き付けながら走るほうが大切なことだった。だから、平均時速などはあくまでも1日走った結果の副産物に過ぎなかった。たまたま平均時速が速ければ「おう頑張ったなぁ」と嬉しい気持ちになったりもしたが、別に遅くても全然気にならなかった。

しかし最近は違う。僕は走りながらついつい平均時速を気にしてしまうのだ。いや、ときには平均時速を求めてペダルをまわしたりすることさえあるのだ。走りながらメーターのボタンを押して平均時速を確認する。たとえばそのときのAVSが24.8kmだったりすると、いかんいかん、25kmまであげなければ、などと思ってしまう。こんな走りをしているともちろん心の余裕などあまりないし、そのせいでついつい車に腹をたてたり、信号無視をしてしまう回数も増えてしまったりする。僕はそんな心の小さい自分が結構嫌だったりする。

圧倒的に以前よりレーサーに乗る機会が多くなったこと、自転車でツーリングに出掛けることが少なくなったこと、それから自分の足への自信のなさの裏返しなどなど様々な理由があるとは思うのだけれども、AVSの呪縛から逃れてもう少し気持ちに余裕があるようなサイクリングをしないといけないよなぁと感じるこの頃であります。


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