さて、山スキーに行かない連休3日目。今日も天気が良く、そして風が強い。これくらい風が強いと正直走りに行くのもかなり億劫に感じてしまうのだけれども、今朝も7時頃に目覚めたので、洗濯だけ済ませて、やはり出かけることにした。
で、向かったのは大観山。ひと月前は湯河原から大観山を上って、そのままピストンで帰ってきたけれども、今日は箱根の旧道を走るつもり。
8時25分に部屋を出て、走りはじめる。海岸線に出るとやはりかなり風が強い。まぁ三枚橋の交差点まではゆっくり行くさ。それでも、いずれにせよ箱根の旧道では「死ぬ」ことになるのだ。だから向かい風のなか、いまから頑張って、死に急ぐ必要はない。
花水川にかかる橋から。今日も天気が良い。
そんなふうにずっと一定のペースで走っていたら、大磯あたりからすぐ後に50才前後と見受けられるレーサーにぴったりつかれてしまった。なんだか落ち着かないので少しスピードを落として前に行ってもらおうとしたのだけれども、僕がスピードを落とすとそれに合わせてその方もスピードを落としてずっと僕の後ろから離れてくれない。う~ん、なんかすごく落ち着かないんだけど、年齢的にもここは僕がしっかり引くべきなのだろうと思い、小田原までずっといままで通り抑え気味の一定のペースで走り続けた。
それでその方は、箱根に向かう交差点で僕が止まったときに、僕を追い抜いて湯河原方面に走り去ったのだけれども、見事に何の挨拶もなし。別に強要するわけじゃないけど、ずっと向かい風のなか後にぴったり付いていたのだから、何かひと言くらいあってもいいと思うんですが。
三枚橋、9時57分着。37.71km。
山は雲に覆われていた。
さて、ここで薄皮あんぱんを2個食べて、いよいよ旧道を上りはじめる。
橋を越えてほんの少しでいきなりきついアップがはじまる。ただ2年前に走ったときは、確かいきなりのこの上りにかなり驚いた記憶があるのだけれども、そのときよりは今日は楽に感じた。
追い込むつもりで走っているわけではないからか、勾配はきついものの、思ったよりかは楽に感じる。追い込もうと追い込まずともどうせ「死ぬ」ことになるのだと思っていた七曲も、ゆっくりペースだけれどもそんなに息があがることなくシッティングで上ることができた。
そんな感じでお玉ヶ池まで走ることができた。
お玉ヶ池着、10時48分着。47.70km。
うっすらと霧がかかったお玉ヶ池はなかなか良い雰囲気だった。ここで写真を撮りつつ、薄皮あんぱんを1個補給。
ところで僕はお玉ヶ池が箱根の旧道の最高点だと思っていたのだけど、ここからまだ少し上りがあったんですね。その上りをこなして、芦ノ湖に下る。あたりは霧が立ち込め、とても肌寒い。
芦ノ湖着、10時57分。49.30km。
芦ノ湖では上りはじめからずっと我慢していたトイレを済ます。それからあまりに寒いので、一度外したアームウォーマーを再度着けて大観山に向かう。
大観山のあたりも霧が濃く、展望はあまりない。
すぐ近くの芦ノ湖もこんな程度にしか見えない。でも、これはこれで雰囲気があって良いかもしれない。ただ霧は良いとしても、ここらあたりになると遮るものがほとんどないので突風のような激しい風が時折吹くのが結構恐かった。
大観山着、11時28分。56.18km。
むちゃくちゃ寒い。すぐにウィンドブレーカーを着て、薄皮あんぱんをまた1個補給して、写真を撮って下りに入る。
下りはじめると、少しずつ雲がなくなってくる。
残念ながら海は見えないが、とても気持ち良い。
そしてもう少し高度を下げると、ようやくうっすらと海が見えるようになる。
伊豆の山々も美しい。この椿ラインはとても開放感のある道だ。
このスケールはとても伊豆とは思えない。まるで東北や北海道の原生林を走る道のように感じられる。
さて、そんな景色を堪能しながら、湯河原まで下りてくる。
湯河原(135号との合流点)、12時12分。75.72km。
ここで最後となる5個目の薄皮あんぱんを補給。ウィンドブレーカーも脱いで、少し休憩。すると熱海方面からひとりのレーサーがかなり良いペースで走ってきた。ここで僕は何を思ったか、このレーサーを追うことにする。いつもだったら絶対にそんなことはしないのに。
後にぴったり付くのは失礼な気がしたので、少し距離を開けて、追走させてもらう。それでも彼は気になるのか、ちょくちょくちらっと後を見る。そして僕が後にいるとわかるとスピードをあげようとする。でも、僕も何とか彼に離されないように、追走し続ける。
そんなことをしていると、途中で彼のスピードが少し落ちた。少し迷ったのだけれども、そこで今度は僕が前に出ることにする。それからは何となく二人で先頭交代をしながら早川口まで走った。
早川口の交差点で、彼に話しかけてみた。彼は伊東まで走って折り返して来たらしい。そしてこれから藤沢まで戻るという。僕はこのまま走るのはちょっと気がひけたので、「それじゃ、先に行ってください。多分僕と走るとペース落ちちゃうから」と彼に言った。そしたら彼は「いや、そんなことないから、一緒に走りましょうよ」と言う。
湯河原からここまでも上りで25~30km、平地で35~40kmといった感じのペースで走ってきたのだけれども、結局ここからもそんな感じのペースで走り続けた。いやいや、これは大変なことになったぞ。
先頭交代をしながらとはいえ、これくらいのスピードが出るということは基本的には追い風だったんだろうけれども、きつくて全然追い風の恩恵なんて感じられない。ただそれでもしばらくは自分でも信じられないくらいに結構頑張れた。見た感じだと僕のほうが余裕があったくらいだ。
途中大磯あたりで彼はボトルの水がなくなったので公園に寄っていくという。だったら僕はゆっくりと先に走ってます、と伝えて彼とはそこで別れることにした。あぁようやくマイペースで走れる。
しかしほっとしたのも束の間だった。実は僕もボトルの水が空っぽだったので、自販機の前でジュースを買うか少し迷っていたら、彼がまた現れたのだ。結局マイペースで走れたのは2km程度で、そこからはまた二人で先頭交代をしながら走り続ける。
二人ともそろそろ足にきていて、さっきよりかはスピードは出ない。それでも巡航で35kmくらいは出てるだろうか。僕もだんだん息があがってくる。でも向うもそれなりにきつそうに見える。もう少し頑張らねば。
しかしその頑張りも茅ヶ崎あたりで限界になる。普段なら平地にしか感じないくらいのちょっとしたアップで息があがってしまったのだ。もう僕は前に出れない。申しわけないけれども、ここからは後につかせてもらうことしかできない。そう思いながら走っていたら、彼がいきなりスピードをあげた。多分最後にもがいて、オールアウトするつもりなのだろう。僕はかなりいっぱいいっぱいだけれども、何とか後に付く努力をする。
速度が38kmくらいにあがる。まだ何とか大丈夫だ。
40km。まじかよ。
41km。うぅ、絶対に彼だってこんなペースで走り続けられないはずだ。
42km。嘘!もう駄目だ。スリップにも入れない。
ここで僕はついえた。もう心臓も足も限界だ。彼はそこからもスピードを落とすことなく、僕の視界から消えていった。
そこから江ノ島までは5kmくらいの距離だったけれども、部屋に戻ってもなかなか心臓は落ち着かなかった。思えば、平地でこんなふうに走ったのは学生のとき以来だ。とにかく、無茶苦茶きつかった。
江ノ島着、13時54分。125.21km。
湯河原を出たのが12時15分くらいのはずだから、1時間40分で50kmも走ったのか?信じられない。
しかし最後にちぎられたのはちょっと悔しかったけれども、あとには不思議な爽快感が残った。この気持ちは、格闘技で判定で負けた選手よりもKOで負けた選手のほうが案外さっぱりしていたりするのとどこか相通じるものがあるかもしれない。なにせ、ほんとに最後は見事にぶっちぎられましたからね。ほんとに気持ち良いくらいに。
なにはともあれ、彼の最後のあの走りは見事だったよなぁ。
走行距離 125.21km
走行時間 5時間1分4秒
平均時速 24.9km
で、向かったのは大観山。ひと月前は湯河原から大観山を上って、そのままピストンで帰ってきたけれども、今日は箱根の旧道を走るつもり。
8時25分に部屋を出て、走りはじめる。海岸線に出るとやはりかなり風が強い。まぁ三枚橋の交差点まではゆっくり行くさ。それでも、いずれにせよ箱根の旧道では「死ぬ」ことになるのだ。だから向かい風のなか、いまから頑張って、死に急ぐ必要はない。
花水川にかかる橋から。今日も天気が良い。
そんなふうにずっと一定のペースで走っていたら、大磯あたりからすぐ後に50才前後と見受けられるレーサーにぴったりつかれてしまった。なんだか落ち着かないので少しスピードを落として前に行ってもらおうとしたのだけれども、僕がスピードを落とすとそれに合わせてその方もスピードを落としてずっと僕の後ろから離れてくれない。う~ん、なんかすごく落ち着かないんだけど、年齢的にもここは僕がしっかり引くべきなのだろうと思い、小田原までずっといままで通り抑え気味の一定のペースで走り続けた。
それでその方は、箱根に向かう交差点で僕が止まったときに、僕を追い抜いて湯河原方面に走り去ったのだけれども、見事に何の挨拶もなし。別に強要するわけじゃないけど、ずっと向かい風のなか後にぴったり付いていたのだから、何かひと言くらいあってもいいと思うんですが。
三枚橋、9時57分着。37.71km。
山は雲に覆われていた。
さて、ここで薄皮あんぱんを2個食べて、いよいよ旧道を上りはじめる。
橋を越えてほんの少しでいきなりきついアップがはじまる。ただ2年前に走ったときは、確かいきなりのこの上りにかなり驚いた記憶があるのだけれども、そのときよりは今日は楽に感じた。
追い込むつもりで走っているわけではないからか、勾配はきついものの、思ったよりかは楽に感じる。追い込もうと追い込まずともどうせ「死ぬ」ことになるのだと思っていた七曲も、ゆっくりペースだけれどもそんなに息があがることなくシッティングで上ることができた。
そんな感じでお玉ヶ池まで走ることができた。
お玉ヶ池着、10時48分着。47.70km。
うっすらと霧がかかったお玉ヶ池はなかなか良い雰囲気だった。ここで写真を撮りつつ、薄皮あんぱんを1個補給。
ところで僕はお玉ヶ池が箱根の旧道の最高点だと思っていたのだけど、ここからまだ少し上りがあったんですね。その上りをこなして、芦ノ湖に下る。あたりは霧が立ち込め、とても肌寒い。
芦ノ湖着、10時57分。49.30km。
芦ノ湖では上りはじめからずっと我慢していたトイレを済ます。それからあまりに寒いので、一度外したアームウォーマーを再度着けて大観山に向かう。
大観山のあたりも霧が濃く、展望はあまりない。
すぐ近くの芦ノ湖もこんな程度にしか見えない。でも、これはこれで雰囲気があって良いかもしれない。ただ霧は良いとしても、ここらあたりになると遮るものがほとんどないので突風のような激しい風が時折吹くのが結構恐かった。
大観山着、11時28分。56.18km。
むちゃくちゃ寒い。すぐにウィンドブレーカーを着て、薄皮あんぱんをまた1個補給して、写真を撮って下りに入る。
下りはじめると、少しずつ雲がなくなってくる。
残念ながら海は見えないが、とても気持ち良い。
そしてもう少し高度を下げると、ようやくうっすらと海が見えるようになる。
伊豆の山々も美しい。この椿ラインはとても開放感のある道だ。
このスケールはとても伊豆とは思えない。まるで東北や北海道の原生林を走る道のように感じられる。
さて、そんな景色を堪能しながら、湯河原まで下りてくる。
湯河原(135号との合流点)、12時12分。75.72km。
ここで最後となる5個目の薄皮あんぱんを補給。ウィンドブレーカーも脱いで、少し休憩。すると熱海方面からひとりのレーサーがかなり良いペースで走ってきた。ここで僕は何を思ったか、このレーサーを追うことにする。いつもだったら絶対にそんなことはしないのに。
後にぴったり付くのは失礼な気がしたので、少し距離を開けて、追走させてもらう。それでも彼は気になるのか、ちょくちょくちらっと後を見る。そして僕が後にいるとわかるとスピードをあげようとする。でも、僕も何とか彼に離されないように、追走し続ける。
そんなことをしていると、途中で彼のスピードが少し落ちた。少し迷ったのだけれども、そこで今度は僕が前に出ることにする。それからは何となく二人で先頭交代をしながら早川口まで走った。
早川口の交差点で、彼に話しかけてみた。彼は伊東まで走って折り返して来たらしい。そしてこれから藤沢まで戻るという。僕はこのまま走るのはちょっと気がひけたので、「それじゃ、先に行ってください。多分僕と走るとペース落ちちゃうから」と彼に言った。そしたら彼は「いや、そんなことないから、一緒に走りましょうよ」と言う。
湯河原からここまでも上りで25~30km、平地で35~40kmといった感じのペースで走ってきたのだけれども、結局ここからもそんな感じのペースで走り続けた。いやいや、これは大変なことになったぞ。
先頭交代をしながらとはいえ、これくらいのスピードが出るということは基本的には追い風だったんだろうけれども、きつくて全然追い風の恩恵なんて感じられない。ただそれでもしばらくは自分でも信じられないくらいに結構頑張れた。見た感じだと僕のほうが余裕があったくらいだ。
途中大磯あたりで彼はボトルの水がなくなったので公園に寄っていくという。だったら僕はゆっくりと先に走ってます、と伝えて彼とはそこで別れることにした。あぁようやくマイペースで走れる。
しかしほっとしたのも束の間だった。実は僕もボトルの水が空っぽだったので、自販機の前でジュースを買うか少し迷っていたら、彼がまた現れたのだ。結局マイペースで走れたのは2km程度で、そこからはまた二人で先頭交代をしながら走り続ける。
二人ともそろそろ足にきていて、さっきよりかはスピードは出ない。それでも巡航で35kmくらいは出てるだろうか。僕もだんだん息があがってくる。でも向うもそれなりにきつそうに見える。もう少し頑張らねば。
しかしその頑張りも茅ヶ崎あたりで限界になる。普段なら平地にしか感じないくらいのちょっとしたアップで息があがってしまったのだ。もう僕は前に出れない。申しわけないけれども、ここからは後につかせてもらうことしかできない。そう思いながら走っていたら、彼がいきなりスピードをあげた。多分最後にもがいて、オールアウトするつもりなのだろう。僕はかなりいっぱいいっぱいだけれども、何とか後に付く努力をする。
速度が38kmくらいにあがる。まだ何とか大丈夫だ。
40km。まじかよ。
41km。うぅ、絶対に彼だってこんなペースで走り続けられないはずだ。
42km。嘘!もう駄目だ。スリップにも入れない。
ここで僕はついえた。もう心臓も足も限界だ。彼はそこからもスピードを落とすことなく、僕の視界から消えていった。
そこから江ノ島までは5kmくらいの距離だったけれども、部屋に戻ってもなかなか心臓は落ち着かなかった。思えば、平地でこんなふうに走ったのは学生のとき以来だ。とにかく、無茶苦茶きつかった。
江ノ島着、13時54分。125.21km。
湯河原を出たのが12時15分くらいのはずだから、1時間40分で50kmも走ったのか?信じられない。
しかし最後にちぎられたのはちょっと悔しかったけれども、あとには不思議な爽快感が残った。この気持ちは、格闘技で判定で負けた選手よりもKOで負けた選手のほうが案外さっぱりしていたりするのとどこか相通じるものがあるかもしれない。なにせ、ほんとに最後は見事にぶっちぎられましたからね。ほんとに気持ち良いくらいに。
なにはともあれ、彼の最後のあの走りは見事だったよなぁ。
走行距離 125.21km
走行時間 5時間1分4秒
平均時速 24.9km
私には絶対無理。
でも抜きつ抜かれつやっていると
楽しいのだろうね。
ただ一人で走っているときよりも
スピード出るのかも
箱根大観山
私の行きたいリストにロックオンされています。
日曜日の予定はまだ立てていませんが
天気が良かったら行こうかな?
房総半島も捨てきれないが・・・・
高速巡航は追い風と先頭交代の賜物です。人の後ろにぴったりと付くと、本当に楽なんですよね。でも最後はそれでも付いていけませんでした。
箱根大観山、良いと思います。あ、でも明日の天気予報をいま見たら、一日雨になってますね。う~ん、せっかくのお休みなのになんか気の毒です。せめて曇りになってくれるといいですけどね。
箱根というと観光地というイメージがあるのですが、見直しました。 でも行ったのかなあ。
湯河原から大観山への椿ラインは、海からちょうど1000mアップということで登りに使う人のほうが多いと思うのですが、伊豆の山々を見ながらの海への下りも捨てがたいと感じました。