巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

杉の大杉

2009-01-16 | 高知県


四国に来たからにはここは外せないと、前日泊まった新居浜からホテルの朝食もとらずに6時に出発、高速を突っ走って大豊インターに着いたのがちょうど7時頃。


インターからは目と鼻の先の杉集落八坂神社は到着しても駐車場に誰が居る訳でなし、通常ならここで協力金を払うらしいが、どうしょうもなく賽銭でちょっと奮発。



ここはさすがに観光地化してるのか神社脇には少々派手なポスターとか、美空ひばりの顛末記のようなものがべたべたと貼られていたりして少し興ざめ。



この杉のうたい文句は「日本一の大杉」、何が日本一なのか??、杉と聞いて誰もが思い浮かべるのは屋久島の縄文杉、あれは樹齢で日本一、こちらはその規模


で日本一だとか??。


早朝の八坂神社は南国とはいえ山と山の狭間、11月の秋冷の中に森閑と静まりかえっていた。



誰も居ない境内でこの巨木と対峙するのは何かしら神(動かざる物、絶対)と対峙しているのだという気分になる。



とにかく大きい、動かざること岩の如しと言うけど、この杉にもその言葉をそのまま、あてはめることが出来そうなほど威厳に満ちて重壮である。



この巨杉を抱える神社にしては、境内はそれほど広くなく、村の鎮守の域を出ない、これだけのものを長い年月支え守り続けてきた杉集落のこの巨杉に対する思いの強さが感じられる。


現在では少し違う方向にも動いているような気もしないわけではないが、それは時代のなせる業、仕方ないことなのかも知れない。



この大杉は二株の大杉からなっており二株が根元で合着していることから夫婦杉とも呼ばれているようです。



往古、須佐之男命(すさのおみこと)が植えたと伝えられ、延喜12年(912)杉本太郎なる者がこの巨杉のもとに貴船大明神と祇園牛頭天王を勧請したと言う伝説も有り


1000年以上前にはすでに巨杉であったようです。


しかしなんと言ってもかなりの老体、やっぱり寄る年波には勝てず、あちこちかなりの手当ての後が痛々しく残っていますが、まだまだ元気に葉を茂らせています。



二本のうち大きい方は南大杉で根元の周囲が約20メートル、幹周り17メートル、樹高が約60メートル、また一方北大杉は根元の周囲が約16.5メートル、幹周り13.5メートル


樹高約57メートル、樹齢約3000年といわれ、勿論国の特別天然記念物に指定されています。




撮影2008.11.1


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