--いま、なぜこの悪質な組織の欺瞞性を問題にするか--
藤原弘達 創価学会を斬る 41年目の検証
言論出版の自由を守る会編 日新報道 2012(=平成24)年
人権侵害・政権簒奪・歴史改竄
創価学会・公明党による言論出版妨害事件を風化させてはならない
------(P.102)---(以下、本文)-------
藤原弘達 創価学会を斬る 41年目の検証
言論出版の自由を守る会編 日新報道 2012(=平成24)年
人権侵害・政権簒奪・歴史改竄
創価学会・公明党による言論出版妨害事件を風化させてはならない
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2.票と金による日本支配…選挙協力と機関紙印刷&広告の呪縛
◆ シャブ中毒が蔓延した政界
文藝春秋社発行の月刊誌「諸君!」の平成一五年二月号に、「野中広務氏よ、いっそ公明党と新会派を作ったら??‥選挙協力のためなら政策バー夕ーも厭わない。大作印のシャブに堕ちた自民党に明日はない--」と題する自民党の平沢勝栄代議士の論考が掲載されている。周知のように平沢は、自・公連立に反対して自民党を離党することとなった白川勝彦代議士らとともに、自・公の連立に最後まで反対していた自民党国会議員の一人。その平沢は「諸君!」の記事中で自公連立の狙いを次のように分析している。
◆ シャブ中毒が蔓延した政界
文藝春秋社発行の月刊誌「諸君!」の平成一五年二月号に、「野中広務氏よ、いっそ公明党と新会派を作ったら??‥選挙協力のためなら政策バー夕ーも厭わない。大作印のシャブに堕ちた自民党に明日はない--」と題する自民党の平沢勝栄代議士の論考が掲載されている。周知のように平沢は、自・公連立に反対して自民党を離党することとなった白川勝彦代議士らとともに、自・公の連立に最後まで反対していた自民党国会議員の一人。その平沢は「諸君!」の記事中で自公連立の狙いを次のように分析している。
「自民党が公明党と連立政権を組んでから3年がたちました。すでに述べたように野中氏が公明党の依頼で新議連を立ち上げたといわれるほど、自公の一体化が進んでいます。振りかえってみると、公明党と手を結んだことが原因で、自民党の政党運営にさまざまな弊害が生じていることは否定できません。
なぜ自民党は公明党と連立を組んだのかというと、国会で過半数の議席を得るためと、創価学会を支持母体とする公明党が持つ、600万とも700万とも言われる組織票がほしかったからです。かたや公明党からすれば、連立政権に入っていれば与党の立場から自分たちの主張を政策に反映できるメリットがあります。選挙で自民党に協力をすることで、その見返りが期待できます。つまり、両党はギブ・アンド・テイクの関係にあるのです」
要は創価学会票による取引ということである。だが、「諸君!」記事の「大作印のシャブに堕ちた自民党に明日はない」とのタイトルが象徴するように、この票を紐帯とする「ギブ・アンド・テイク」の関係は、極めて不正常と平沢は次のように批判している。
要は創価学会票による取引ということである。だが、「諸君!」記事の「大作印のシャブに堕ちた自民党に明日はない」とのタイトルが象徴するように、この票を紐帯とする「ギブ・アンド・テイク」の関係は、極めて不正常と平沢は次のように批判している。
「前回の総選挙で自民党は、300ある小選挙区のうち271侯補しか立てていません。残りの29は公明党もしくは保守党の候補が出て、その候補者を応援しました。自民党の公認候補が公明党の選挙力ーに乗って、「比例区は公明党をお願いします」と叫ぶような光景もあちこちで見られました。また自公の選挙協力から外れたために現職でありながら自民党の公認を得られず、無所属で出馬して当選した森田健作氏の東京4区に、自民党の総裁が公明党候補の応援に駆け付けるような場面までありました。公明党との連立に必ずしも好意的でなかった小泉総理も、今は公明党に全面的に依存する有様です。
なぜ自民党はここまで落ちぶれてしまったのか。
一言でいえば、ほとんどの自民党議員が公明党の応援なくして選挙には勝てないと思いこんでいるからです。
冷静に考えれば、公明党に協力してもらわなければ当選できないような議員が多くなってきたということです。つまり、自民党の議員のレベルと質が格段に落ちてしまったのです。
なぜ自民党はここまで落ちぶれてしまったのか。
一言でいえば、ほとんどの自民党議員が公明党の応援なくして選挙には勝てないと思いこんでいるからです。
冷静に考えれば、公明党に協力してもらわなければ当選できないような議員が多くなってきたということです。つまり、自民党の議員のレベルと質が格段に落ちてしまったのです。
有権者はきちんとしたバランス感覚をもっています。本当にしっかりした候補者であれば、公明党の応援がなくても有権者の厳しい選別に耐え、当選できるはずです。創価学会の組織票に頼らなければ当選する自信がないということは、それだけ有権者に支持されているという自信がないからです。公明党の協力は薬物のようなもので、一度依存したら抜け出すことは難しいでしょう。
蒲島郁夫東大教授の分析によれば、前回の総選挙で当選した自民党候補177人(小選挙区)のうち、公明党の選挙協力がなければ約4分の1が落選していた可能性があったそうです。この数字は応援をもらうことによつて逃げる票をカウントしていませんので、必ずしも正しいとは思いませんが、この数字を信頼すれば、公明党のおかげで自民党は政権を維持していると言えるでしょう。
しかし、東京の場合は公明党と関係の深かった候補の多くは落選し、公明党と対決する姿勢を打ち出した、さきの森田健作氏や石原伸晃氏や私が当選したのです。東京のみならず山口県でも同じような結果が出ているのですから、必ずしも公明党の応援がなければ当選できないということはないのです。
しかし、東京の場合は公明党と関係の深かった候補の多くは落選し、公明党と対決する姿勢を打ち出した、さきの森田健作氏や石原伸晃氏や私が当選したのです。東京のみならず山口県でも同じような結果が出ているのですから、必ずしも公明党の応援がなければ当選できないということはないのです。
そもそも選挙で当選すること自体が政治家の目的ではありません。私も公明党の選挙協力を得られるならば、非常に心強いだろうと思います。でもその結果、公明党の政治的要求に従わなければならなくなります。政治家として自分で自由に判断できなくなってしまったら、政治家でいる意味はありません。私もさまざまな団体から応援をもらいますが、自分の信念や判断を曲げてまで応援をもらおうとは思いません。
自民党は、公明党との選挙協力という一線を踏み越えてしまった以上、これからも連立を組みつづけるでしようが、これは政党政治の自殺行為です。選挙協力と引き換えに自らの政策を捻じ曲げたり、考えの異なる公明党の主義、主張を通したりしているからです。
にもかかわらず、この異常な状態に自民党議員が何の疑問も抱かず、日常茶飯事のように受け入れていること自体、自民党も末期症状だと思います」
にもかかわらず、この異常な状態に自民党議員が何の疑問も抱かず、日常茶飯事のように受け入れていること自体、自民党も末期症状だと思います」
警察官僚出身の平沢は、創価学会票は「覚醒剤(シャブ)」と同じだと主張する。使用すれば、その当座は気分が覚醒し高揚するという覚醒剤。だが、依存性の強い覚醒剤はやがて使用する人間の肉体と精神を蝕み、ボロボ口にしてしまう。あくまで机上の計算だが、比例区で七〇〇万票前後の公明党票をべースに、一小選挙区あたり二万票から二万六千票と推定される創価学会票をもらえれば、楽に当選できると思うのは自民党候補ならずとも当然のこと。しかし、その創価学会票を一度でももらえば、結局は創価学会依存体質となってしまい、自らの政治基盤が崩壊、創価学会の言いなりになるしかないと平沢は主張していた。
重度のシャブ中毒の行き着く先は、創価学会に否定的な政治的主張、意見が封じ込められる創価学会翼賛体制、すなわち政党政治の自殺を伴う全体主義に他ならない。
重度のシャブ中毒の行き着く先は、創価学会に否定的な政治的主張、意見が封じ込められる創価学会翼賛体制、すなわち政党政治の自殺を伴う全体主義に他ならない。
もっとも自・公連立を政党政治の自殺とまで書いた平沢も、平成八年衆院選、平成一二年衆院選と二度にわたって鎬を削った山口那津男(現・公明党代表)が、平成一三年参院選で参議院に転出し、一五年一一月の衆院総選挙では公明党が対立候補を立てず、衆院小選挙区・東京一七区を平沢に明け渡すと、以後は創価学会・公明党批判を控えるようになっていった。
また「諸君!」記事中では反公明党の立場で当選したとされる石原伸晃などは、いまや自民党幹事長として公明党との連携を推進する立場にある。その石原伸晃の父親であり、平成二三年四月の統一地方選挙・東京都知事選挙で四選された石原慎太郎知事も、かっては池田大作を「悪の天才」と評するなど、反創価学会の旗頭だったが、今日では、毎年、公明党東京都本部の賀詞交換会に出席して公明党を礼賛。今回の都知事選でも都議会公明党の推薦をもらっている有様である。
また「諸君!」記事中では反公明党の立場で当選したとされる石原伸晃などは、いまや自民党幹事長として公明党との連携を推進する立場にある。その石原伸晃の父親であり、平成二三年四月の統一地方選挙・東京都知事選挙で四選された石原慎太郎知事も、かっては池田大作を「悪の天才」と評するなど、反創価学会の旗頭だったが、今日では、毎年、公明党東京都本部の賀詞交換会に出席して公明党を礼賛。今回の都知事選でも都議会公明党の推薦をもらっている有様である。
創価学会嫌いの姿勢を示していた小泉首相や安倍首相、さらには反創価学会の旗幟を鮮明にしていた菅首相までもが、相次いで創価学会の軍門に下っている事実に象徴されるように、創価学会票という「シャブ」は、いまや自民党のみならず政界全体に広く蔓延。平沢がそうであったように、小選挙区で公明党候補とガチンコ勝負を強いられる政治家以外に、政教分離という憲法上の重大問題を含む創価学会問題を取り上げようとする政治家は皆無というのが、偽らざる日本の政界の実情である。
----------(つづく)---------113
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