母の日が終わればつぎは父の日。
というわけで、こんな映画はいかがかな。映画「世界で一番パパが好き!」
七歳の女の子ガーティがいちばん好きなのは、父親のオリー。この娘が父親の半生を語りだすという形式でつむがれるハートウォーミングドラマです。
NYの音楽業界の敏腕広報マンのオリー(ベン・アフレック)は、恋人にもめぐまれ絶好調。ところが、晴れて結婚した妻は出産と同時にこの世を去ってしまう。妻をうしなった悲嘆にくわえ、慣れない乳児の世話で疲労困憊のオリーは、大事なレセプションで大失態を演じ職も追われる羽目に。故郷のニュージャージーで老父、幼いガーティとともに、水道の配管工の仕事をしながら生計をたてていた。
七年後、老父の仕事仲間にも見守られ、ガーティは健やかな少女に成長。オリーもある店で知り合った女子大学生(リヴ・タイラー)といいムード。しかし、オリーは隙あらばかつての華々しい世界への復帰を夢見ていた。そのチャンスが舞い込んだ日、オリーは現在の生活を愛おしく感じている娘や老父の制止をふりきって、面接に出かけるが…。
とくにこれといった大きなことがあるわけではないけれど、よくできたお話です。なんていうんだろう、夢をあきらめきれない男が不器用に生きる様がよく現れていて。いい父親ではないのかもしれないけれど、七年も亡くした奥さんのことを大事に思っている、という点であまり憎めないですね。
主演のベン・アフレックは二枚目だけど性格がどこか抜けた感じ。リヴ・タイラーとは映画「アルマゲドン」でもおなじみのカップル。
ガーティ役の女の子がかわいいです。
(〇九年五月七日)