陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

日本映画「亀は意外と速く泳ぐ」

2009-03-03 | 映画──社会派・青春・恋愛

邦画で笑ったのは「下妻物語」以来でした。
〇五年作の映画「亀は意外と速く泳ぐ」は、三木聡監督の不条理なほど笑い飛ばしてくれるギャグシネマ。

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平凡な主婦のスズメは、単身赴任中の夫から電話でいいつけられた亀の世話をすることだけが日課。幼なじみクジャクとは固い(?)友情で結ばれつつ、なにかと奔放で注目をあびる親友をひそかにライバル視してもいます。しかし、何をやっても、友人に出し抜かれ、そして影もうすいスズメ。そんな彼女はある日、スパイ募集の張り紙をみつけ応募したたところ、採用されることに。
晴れて某国のスパイの仲間入りを果たし、平凡な毎日の暮らしに張り合いがでたと喜ぶスズメ。しかし、彼女に課された任務は、これまでと変わりなく目立たない生活を送るというものだった…。


さいしょはとにかくハイテンションなギャグの連続で笑わせてくれます。スパイ活動家の夫婦ですとか、加東先輩がいい味出してますね。この加東先輩演じるのが、要潤なんですけれど、「仮面ライダーアギト」のきまじめな氷川刑事とは比べようもないくらい、キテレツな役柄で(笑)
なにげない商店主がじつは意外な特技の持ち主という設定。

しかし、最後にいくにつれてキャラクターの掴みがわかってしまったせいか、ギャグもあまりふるわず。ラストのオチも意味不明でした。あそこまでひっぱいといて、けっきょく撮り逃げ?という落胆は否めませんね。最初がよかっただけに、締めの悪さが惜しまれます。「下妻物語」だったら、最後びっくりなひっくり返しがあったから面白かったんですけどね。
冒頭と最後のエンディングロールのつくりは、みごとでしたけれど。

ちなみに平凡な主婦と紹介されていますが、上野樹里さん演じる若い団地妻の暮らしぶり、まったく平凡ではないです。あのどえらい室内の装飾ですとか、亀の甲羅のペインティグ(笑)
蒼井優さん演じるクジャクも、なかなかエキセントリック。私、ドラマはあまり観ないので、上野樹里さんを「ラスト・フレンズ」で知ったのがはじめてなんですが、すごい変容ぶりですね。それも驚き。

ところで、藤原豆腐店って、やっぱり頭文字Dですかね?
しかし、一番の謎はなんといっても、この映画タイトルが、まったく中身と関係ないことでしょうね(笑)いや、もしかしたら、意味あるのかしら?


(〇九年二月二十八日)

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